東京2020オリンピックを楽しむため、その変遷を知ろう

古代ギリシアでは、各都市が集まり、4年に一度オリンピア大祭(古代オリンピック)が開かれていました。大会の前後は戦争も休止されるなど平和の祭典という側面もあったそうです。

このオリンピアの祭典に学び、スポーツの祭典を行おうとフランスピエール・ド・クーベルタンが提唱し、1894年に開催を決めたのが近代オリンピックです。

こうして国際オリンピック委員会IOC)が設立され、1896年にアテネオリンピックが開催されます。このときは陸上や競泳、体操など9競技、43種目で行われましたが、リオデジャネイロオリンピックでは28競技、306種目にまで増えています。参加国も14ヵ国から200ヵ国以上に増え、世界的イベントにまで成長を遂げたのです。

古代オリンピック近代オリンピックのちがい

古代オリンピックは紀元前9世紀ごろから行われていたとされ、神に奉納する宗教儀式の側面が強いものでした。重視されたのは1スタディオン(180~200m 前後)の距離を走る競争でした。後に、五種競技や、レスリングボクシングも行われるようになります。

戦車(馬に引かせる車)など戦争に関わるものもあったそう。古代ローマの時代になると、暴君・ネロ帝が歌を競技に加える(優勝者はネロ自身)など混乱…。ローマキリスト教を国教とすると、別の神を奉るオリンピアは歴史の幕を閉じることになります。

一方、近代オリンピックとは、クーベルタンが提唱し、1896 年のアテネ大会を第1回とするオリンピックのこと。19 世紀末以降のスポーツ界は、長くアマチュアとプロの綱引き状態といって良く、オリンピックはアマチュアの祭典としての側面が強いものでした。しかし、1984 年のロサンゼルス大会以降、スポンサー料などが高騰する商業主義の面が強くなっていきます。商業効果の高いプロの参加も進み、ほかのスポーツでいう「オープン化」が起こります。現在はプロ・アマ問わず、最高峰を決める大会としての意味が大きくなっています。

オリンピックの五輪のマークの意味

オリンピックシンボルともいえる五輪のマークを考案したのもクーベルタンです。青、黄、黒、緑、赤の輪は、ヨーロッパ、アジア、南北アメリカ、アフリカオセアニアの5大陸(どれがどことは決まっていない)を表現し、その連帯を示すのだそう。また、この5色と地色の白があれば世界中のたいていの国の国旗の色にもなると、クーベルタンは考えていたのだとか。初披露されたのは第一次世界大戦がはじまる1914 年のことでした。

 

出典:『スポーツ雑学大全』
ライター:YOLO編集部

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