21日に放送された情報番組『あさチャン!』(TBS系)でのある一幕が、ネット上で批判の声を集めている。

 この日の放送では、今や部活や全国大会が行われている「eスポーツ」が特集され、世界競技人口が1億人を突破したことなどが紹介された。番組では、杉山真也アナウンサーが「eスポーツ」について、「ゲームを通じて対戦する、このゲーム競技をeスポーツと言います」などと解説していたが、その中で出演していた長嶋一茂が「杉山くんはeスポーツはスポーツだとだと思う? スポーツじゃないと思う?」と質問。これに、杉山アナは「私は正直スポーツじゃないと思ってたんですけど、今日勉強して来たら『あ、スポーツの部分もあるんじゃないかな』と思ってきました」と回答していた。

 これに対し、長嶋は「いや、スポーツじゃない」と断言。その後、その理由について、「(eスポーツは)体力とか精神力は使うし、反応(反射神経)とか判断とかはスポーツと共通している部分があるけど、スポーツってのは全身を使うものなわけ」と持論を展開。「全身を使って筋肉をパンプアップさせたり乳酸が溜まって筋肉痛ができたり、筋肉を破壊させて、そこで進化させていく。全身を使うってこと。血管から筋肉、脳まで。それがスポーツだから、これは百歩譲ってマインドスポーツだよ。将棋や囲碁と一緒」とeスポーツにおける“スポーツ”というネーミングを否定していた。

 しかし、この発言にネットからは、「eスポーツ否定するならマインドスポーツもモータースポーツもいけないことになる」「知ろうともしないで自論振りかざして真っ向から全否定するならニュース番組出るのやめたほうがいい」「スポーツという“高尚”な場に低俗なゲームというものを同格にさせたくないっていう悪意を感じた」という声が殺到。しかし、一方では「確かにeスポーツeスポーツであってスポーツではないと思う」「eスポーツって名称に違和感覚えてる人がいるのも事実だよね」「言ってることは間違ってない気がする」という、長嶋に賛同する声も見られた。

 また、長嶋といえば、15日放送の『モーニングショー』(テレビ朝日系)でも、eスポーツについて、「(eスポーツは)スポーツじゃないと思ってる」と断言。「筋肉を進化させるのが僕の中のスポーツ」と発言し、物議を醸していた。

 国内でも徐々に競技人口が増えてきているものの、日本はこれまでたびたび「eスポーツ後進国」と揶揄されてきた。こうした言葉の定義問題も、「eスポーツ」の理解の妨げになっているのかもしれない――。

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