"ホリエモン"こと堀江貴文氏と元「２ちゃんねる」管理人のひろゆき氏による『週刊プレイボーイ』の対談コラム「帰ってきた！ なんかヘンだよね」。
川上量生氏が「カドカワ」の社長と「ドワンゴ」の取締役を辞任し、夏野剛氏が新社長になった。前編では、現状のニコニコ動画について「大胆な立て直しを強いられることになるはず」と堀江氏。ひろゆき氏は、夏野氏が堀江氏と同様に「優秀すぎるがゆえに『自分で会社を経営しないほうがいい』ことに気づいた経営者」であると指摘しつつ、今後の手腕に期待を寄せた。
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ひろ あくまで予想でしかないですけど、川上さんは自分で責任を感じて辞任したというよりも、責任を取らされたというほうが近いんでないかなと......。
ホリ だろうね。
ひろ 川上さんがドワンゴで始めた「Ｎ高等学校」という通信制の高校がありますが、そっちは生徒数も８０００名弱いるみたいだし、顧問で指揮を執ったりするんですかね？ でも、川上さんが手を引いたら「ゼロ高等学院」をやっている堀江さん的にはライバルが減ったって感じだったりします？
ホリ いやいや、やろうとしていることが違いすぎてライバルじゃないから（笑）。ぶっちゃけ俺的には高校なんかどうでもよくて、普通に俺がやっているオンラインサロンの「ＨＩＵ」（堀江貴文イノベーション大学校）に入ってくれりゃいいんだよ。
でも、なかなかそうはならないから「とりあえず高校卒業できまっせ」というメリットをつけてるだけなの。
ひろ 正直っすね（笑）。川上さんは高校をつくったりして面白いことをやってたんですけど、川上さんが降りたことで、ドワンゴが普通の会社になってしまうんですかね。
ホリ どうなんだろうね。個人配信で普通に搭載されているような投げ銭（ギフティング）周りは変わっていくんじゃない？
ひろ 今までも投げ銭の話は出ていて、ニコニコはそれを避けてきたようなんですよ。でも、そのへんは変わるかもですね。
ホリ 「ＳＨＯＷＲＯＯＭ」とか「１７Ｌｉｖｅ（イチナナライブ）」みたいなライブ配信サービスではガンガン導入されていて、しかも何十億円という売り上げがあるし、今やＹｏｕＴｕｂｅライブにもある機能だからね。
ただ、それをやったからといってすべてがうまくいくような状況ではない。やっぱり大胆な改革が必要になってくるんじゃないの？
ひろ ニコニコは画質とかの基本的な部分が弱いといわれていましたけど、そのあたりをそろえたとしても、例えばＶｉｍｅｏとか画質がいい動画サイトはほかにもあるわけですしね。画質を上げたらユーザーが増えるみたいな、そんな単純なものじゃないと思うんですよね。
あと、ニコニコはスマホアプリが使いにくいとかいわれていて、今からスマホ対応してもアンドロイドスマホとかではＹｏｕＴｕｂｅのアプリが最初から入っているわけですし。
ホリ わざわざニコニコをインストールする作業をするなら、ＹｏｕＴｕｂｅ使うって感じになるよね。画質向上をやっても、やっとほかのサービスに並ぶだけだし。だから、やっぱりほかよりも勝っているものが必要だよね。
ひろ ニコニコでしか見られないモノや文化をつくらないと、わざわざニコニコ動画のアプリをダウンロードしたりしないですからね。
ホリ そういう意味でも、夏野さんの手腕に期待したいところではあるよね。
●堀江貴文（ほりえ・たかふみ）
１９７２年１０月２９日生まれ、福岡県出身。ＳＮＳ株式会社オーナー兼従業員。西野亮廣氏との共著『バカとつき合うな』（徳間書店）が発売中
●西村博之（にしむら・ひろゆき）
１９７６年１１月１６日生まれ、神奈川県出身。元『２ちゃんねる』管理人。近著に『論破力』（朝日新書）
構成／杉原光徳 加藤純平 イラスト／西アズナブル
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