“子どもは褒めて育てよ“とよく耳にします。出来るだけ叱らないで子育てしたいですが、そうもいきません。

伝わる「しつけ」言い換えマニュアル11「ちゃんとしなさい」じゃ子どもにはわからない!?

でも、その中で体罰、暴言、人格否定など、やってはならない叱り方ってあると思うのです。

『一人でできる子になるテキトー母さん流子育てのコツ』の著者の立石美津子が、“お薦めしない叱り方”について8つお話しします。

抵抗できない子ども

幼い子は親の庇護なしには生きていけません。ですから、抵抗できない叱り方をされたら従わざるを得なくなります。

でも、「子どもがこれで言うことを聞いた」と思っているのは残念ながら親の錯覚なのです。その叱り方によっては子どもは心の傷を負ったり、そのつけが思春期以降、爆発することもあります。

NGな叱り方

1.体罰

子どもが言うことを聞かないとき、つい手が出て、叩きたくなってしまいますよね。ママだって人間ですから、イライラがピークに達して感情がぶちぎれてしまうことは子どもを思う故の行動、誰しもあります。

でも、親の暴力により「子どもが言うことを聞いた」と思っているのならば、それは大きな誤りです。子どもは痛さと恐怖に耐えかねて従っているだけなのです。

こんな親の態度をから、子どもは「相手を自分の意のままにコントロールするのには暴力、暴言に頼ればいいんだ」と学習してしまいます。そして。

親の見ていないところで小動物や小さい子などに対して、親の真似をして同じやり方でやり込めていることもあります。

それから、親から叩かれて育った人が親になったとき、「今の私があるのは幼い頃、厳しく叩いて育ててくれた親のお陰だ。親に感謝している。だから我が子にも同じようにする」と虐待を正当化する人がいますが…。

それは“自分の育ち”を否定したくない気持ちの裏っ返し。きっと過去にタイムスリップしたら“怯え苦しんでいた自分”がそこにはいる筈です。(過去記事「しつけのために叩くはアリ!?どうしても言うことを聞かない子への「しつけの秘策」)

2.人格をそのものを否定する

子どもの存在そのものを否定する叱り方、例えばお友達を叩いた時「どうしてお友達を叩くの!ほんと!あなたは意地悪な子ね!」はNGです。人格そのものを否定する言い方だからです。

“罪を憎んで人を憎まず“の諺のようにやった行為に対してだけ注意しましょう。

「お友達を叩くことは悪いことよ」と言えばいいんです。

事柄だけを否定する良い言いかえ例

  • ×お片付けしない子はダメな子なのよ。
    ⇒〇使った玩具を元の位置に戻さないのは良くないことだね。
  • ×弟を苛めるなんて、ひどいお兄さんね。
    ⇒〇弟を苛めることは良くないことだよ

学校の先生でも困った行為をする生徒に対して“問題児”と呼ぶ先生がいますが、あまりよくない言い方ですね。子どもそのものを否定しないで“問題行動を起こす子ども”とだけ言えばいいのです。

行動が問題なのであって、その対処の仕方で解決することも多いからです。

それから「お片付けして良い子ね」、「残さず食べるいい子ね」の一定の条件を付ける褒め方ばかりするのは?

これもよくありません。別の見方をしてみると「片付けないのは悪い子」、「好き嫌いするのは悪い子」となってしまうからです。

「お片付けすると綺麗になって気分がいいね」とその行為によりみんなが快適でいられることを認めたり、「残さず食べて頑張ったね」と努力を評価する言い方にしましょう。

心に傷を残すかもしれない言葉

3.存在を否定する

  • 「○○さえいなければ、ママはもっと色んなことができたのに」
  • 「子どもなんか生まなければよかった」
  • 「一生懸命育てているのに、どうしてママを困らせる子どもになっちゃったの」

子どもの存在そのものを否定するような言葉は体罰と同じです。身体の傷よりも心に負った傷はもっと根を深く下してしまうこともあります。

4.親が泣き真似をする

子どもが言うことを聞かないとき、親が泣き真似をしてつい言うことを聞かせたくなります。親が泣くと子どもは「大好きなママを悲しませてしまった」と焦り、不安になり結果的に言うことを聞きます。

けれども、絶対的オアシスである親が涙を見せると子どもはとてつもない不安にさいなまれます。子どもの行動で親が残念な顔をする程度はいいですが、泣いてはいけません。

更にそれが“子どもの行動をコントロールするための嘘泣き”だとバレてしまってからは信用されなくなってしまいますよ。

5.叱りっぱなし

叱ることで心に響けばその直後の態度は必ず改善されています。これを出来て当たり前とスルーしないようにしましょう。「さっきは散らかしていたけど、注意されてからはちゃんと片付けて偉いね」と褒めることお忘れなく。

また、強く叱って子どもが引きつった顔をしたとき「さっきは強く言い過ぎでごめんね」叱った親自身の行為を翻してはいけません。「だったらなんで大声を出したの?」と子どもは感じているからです。

6.過去を持ち出す

叱る時は今、その瞬間、していることだけを叱りましょう。

「前も言ったよね」、「いつもそうなんだから」とネチネチと過去を持ち出さないようにしましょう。躾は今起こっていることだけを現在進行形で取り上げましょう。

7.現場にいない人を持ち出す

子どもにとって、現場を見ていない人から叱られるほど不愉快なことはありません。

「後でパパからも強く叱ってもらいますからね」「先生にも伝えておくからね」と父親や先生にチクる行為は止めましょう。子どもから「ママは自分一人の力ではどうしようもないから他人の力を借りるんだ」と甘く見られてしまいます。

8.人前で叱る

「私はこんなにしっかり躾をしているんですよ」と見せつける意思などなくても、公衆の面前でパーンと子どもをはたいたり、大声で叱ったりするのはどうなのでしょうか。

実は人前で叱られるほど子どものプライドをズタズタにするものはありません。スーパーで騒いだら階段の踊り場など誰もいないところに連れ出す配慮をし、そこでしっかり叱るようにしましょう。

叱り方ってとても難しいですが、参考にしてくださいね