TOKYO MX地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。3月18日(月)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、医学博士の白澤卓二さんが、認知症によって凍結される預金口座の問題について語りました。

認知症高齢者の金融資産が「143兆円」

 2013年厚生労働省発表では、2012年認知症高齢者が462万人で、その予備軍といわれるMCI(軽度認知障害)と合わせると約900万人。それが2025年には認知症730万人、MCI584万人となり、合わせて1300万人を超えると予想されています。白澤さんは「つまり65歳以上の高齢者人口のうち約1/3が、認知症かその予備軍となるということ」と説明します。


第一生命経済研究所の推計によると、2017年度末の時点で、認知症高齢者が保有する金融資産は「143兆円」。高齢化はさらに進み、認知症高齢者の金融資産が「200兆円」に近づいていくと予測します。


◆生年月日、住所を答えられず…本人確認できない

認知症になると銀行の預金口座が凍結されてしまうのではないか?」という不安が広がっていますが、一律に凍結されるわけではありません。「成年後見制度」を利用して財産管理などを行うことができます。しかし、制度の申し立て手続きが煩雑であることなどから、浸透していないのが現状です。

また、本人確認のために生年月日や住所、電話番号を尋ねられた際に、認知症によって答えられない場合は手続きを進められず、預金を下ろせないということになります。近年では「振り込め詐欺などの影響もあり、銀行側の対応のハードルが上がってきた」とし、社会背景まで含めた問題の深刻さが浮かび上がります。

◆残された家族がお金を出せないケース

家族がいる場合は、家族がキャッシュカードを預かり、暗証番号を教えられていれば下ろすことはできますが、定期預金を崩すような場合はそうはいかず、「たとえば有料老人ホームに入る手続きするときに、お金が出せないといったことが起きてきている」そうです。


口座凍結の事態を防ぐには、まず高齢者が適切なタイミングで後見人制度を利用する意思を示すことや、「銀行から出せなくなる前に、家族が使えるようにもっと使いやすいところに出しておくことも必要」だと白澤さんは促します。

了徳寺大学客員教授の網屋信介さんが紹介したように、「もし自分が認知症になっても決まった金額しか出せないといった、認知症向けの信託管理」などの動きもあります。番組MCの堀潤は「制度の改革も必要ですし、私たちの意識も変えていかなくてはいけないですね」と結び、この話題を閉じました。

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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイトhttp://s.mxtv.jp/morning_cross/

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