中国では「大国」や「強国」という言葉に強い反応を見せる人が多い。中国は世界の大国であり続けた歴史を持つだけに、大国としての地位に返り咲きたいという強い願望を持っているためかもしれない。

 また、自国が大国であるか否かだけでなく、他国が強国であるか否かを議論することを好む人も多く見られる。中国メディアの今日頭条はこのほど、日本について「強国」と呼ぶべきか、それとも「大国」と呼ぶべきかを考察する記事を掲載した。中国人にとって大国としての条件はどのようなものがあるのだろうか。

 記事は、日本は人口や国土面積の観点から見れば、「大国」とは到底言えないと指摘する一方、経済力および軍事力から見れば「先進国のなかでも上位に位置する」と指摘。日本は工業強国でもあり、非常に高い科学技術力を持ち、医薬、機械、自動車などの分野で世界的に高い競争力を持ち、非常に多くの基幹技術を持つ国だと指摘した。

 また、軍事力の点から見ても、日本の防衛費は世界有数の規模であり、自衛隊の武器や装備は先進的であると強調。また、米国から最新鋭の戦闘機などを導入していることからもわかるように、日本は他の大国に遜色ない軍事力を持ち、その気になれば極めて短期間で核兵器を製造できるほどの技術力を持っているはずだと主張した。

 また、日本は米国の同盟国であることから世界的な地位も高く、先進8カ国(G8)に名を連ねる国だと指摘する一方、日本に決定的に欠けるのは「政治的な地位」であると指摘。日本は政治で米国の影響から脱することができず、いつも「米国の尻について回っている」と強調。それゆえ日本は世界の強国と呼ぶことはできても、世界政治への影響力がないことを考えれば「世界の大国」と呼ぶことはできないと主張している。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

中国人の疑問、日本は「強国」と呼ぶべきか、それとも「大国」と呼ぶべきか=中国メディア