2018年10月より放送され、好評を博した瀧川英次主演のドラマ「警視庁捜査資料管理室(仮)」。早くも4月1日(月)より、「警視庁捜査資料管理室」(毎週月曜夜11:00-11:30)として続編が放送される。

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同ドラマは、「踊る大捜査線」(1997年ほか、フジテレビ系)シリーズを手掛けた監督・本広克行と高井一郎プロデューサーが再びタッグを組んだことで、「踊る―」ファンの間でも話題を呼んだ作品。

瀧川演じる明石幸男は、過去解決済み事件の捜査資料をデータ化する仕事を請け負う技術専門官。幼い頃から妄想癖があり、ミステリー好きの明石は、捜査資料をデータ化しながら妄想し、勝手に推理してしまう。

今作では、AI捜査を本格的に導入することになり、過去の事件のデータ化が急務となった警視庁で、これまで1人で作業していた明石の仕事ぶりも認められ、「捜査資料管理室(仮)」の(仮)が取れる。正式に稼働を始めた「捜査資料管理室」で、明石は2人の新人、戸塚美保(秋元才加)と小守泰次郎(武野功雄)を部下に迎え、上司としてのスタートを切る。

瀧川にインタビューを実施し、ドラマの見どころや、裏話を聞いた。

■ 明石の見た目にも変化が!

――「警視庁捜査資料管理室」のシーズン2の決定を聞いた際のお気持ちを教えて下さい。

亀山千広さん(BSフジ社長)が記者懇談会でシーズン2をやると発表したのを聞いて、「やるんだ」と知りました。「え? いつやるの?」と思っていたら、春からと聞いて。

警視庁捜査資料管理室(仮)」が2018年10月1日に放送を開始して、2週間で亀山さんがシーズン2を発表したんです。それから、1カ月足らずで台本が出来上がってきました。

まず、「間に合うか?」っていう気持ちがありました。シーズン1のときは、(撮影開始の)半年くらい前から少しずつ台本が出てきていたので、せりふを覚える時間がたくさんあったのですが、今回は台本をもらってからクランクインするまでの間に2カ月もなかったので、これはやばいぞと思いました。せりふを覚えられるのかなと。もちろんうれしかったですが、「まずい! 急がないとやばい!」と全スタッフが思ったと思います(笑)。

シーズン1が終わってから、半年たたずにシーズン2をオンエアしようとしているんですから、それはもう時間はございません。慌てましたね。

ただ、BSフジは決めたら行くんだなと思って、そのフットワークの軽さはすごく心強かったです。お客さんが面白いと思っているタイミングで、すぐに次の一手を打つし、再放送もしてくれて、動きが早いですね。

――現場の雰囲気はいかがですか?

前作から続投の山口淳太監督も、シーズン1を乗り越えているので、どんな現場なのかも分かっているので、非常に順調だと思います。正直スタッフの人数は前より減っているのですが、精鋭たちが集まっている感じがします。

今作から部下が新たに登場するんですが、彼らがいるおかげで現場はにぎやかですね。

――シーズン1と比べて、明石に変化はありますか?

シーズン1放送後に特番があったんですが、その特番に明石幸男の娘・結佳ちゃん(渡邉このみ)が出演したんです。その特番のコーナーで、結佳ちゃんが実はお父さんの髪形に不満があるということが分かったんです。

なのでシーズン2で、急に明石は髪形を変えます。その特番を見ていないと、「いつそんなことがあったんだ?」って感じですが(笑)。どう変わるかは、楽しみにしていただきたいです。

シーズン1ではすごく気持ち悪かったですけど、だんだん見た目が「いるかもね」っていう感じになっています。

■ シーズン1を撮っていた時のことはあんまり覚えていない

――シーズン1の際は、せりふを覚えるためにカラオケに缶詰だったと言っていましたが、今作はどうですか?

やっぱりカラオケですね! 新規店舗が増えて、新しいカラオケチェーン店2つの会員になりました(笑)。

前回は喫茶店で黙読して、声を出したくなったらカラオケに行っていたんですが、今回は時間がないので、喫茶店で黙読する時間はもはや僕にはなかったです。だからすぐカラオケ。

時間でいうとカラオケで過ごす時間はめちゃくちゃ増えてます。シーズン1は89時間くらいだったんですが、今回は140時間を超えています。

先日「さぬき映画祭」に宣伝のために行ってきたのですが、そこでさえ僕はカラオケこもっていました。

それでもまだ入り切らないんです。なぜかというと、台本のページが増えているんですよ、確実に。脚本の山内さんに「台本が増えてますけど、どうしたんですか?」と連絡をしたら、「それは気のせいです」って返信がきて。気のせいのはずないんですよ、ページ数の数字が出てるんですから。でも気のせいと言うので、それ以上深くは追及しないようにしました。

――「さぬき映画祭」でお客さんと一緒にドラマを見ていかがでしたか?

シーズン1の3・4話を見て、ドラマの誕生秘話などをスライドで紹介するライブだったんですが、70~80人の席が満席で、立ち見の方もいて。

お客さんと一緒にドラマを見るって、ちょっと緊張していたんです。リアクションなかったらどうしようと思って。でも、声に出して笑ってくださるお客さんも多くて、物語の終盤で事件の真相が明らかになってくる部分では、しーんとなって、ちゃんと見てくれている感じがして、うれしかったです。

シーズン1放送中もSNSで評判を見ていたのですが、生のリアクションを感じるのは初めてだったので、「こんなふうに楽しんでくださるんだ」っていうことを実感できて、とてもいい時間でした。「シーズン2も頑張らなきゃな」と改めて思いました。

――シーズン1を振り返って、どんな思い出がありますか?

シーズン1を撮っていた時のことはあんまり覚えていないんです。多分、あまりにも大変だったので脳みそが記憶を消そうとしているんじゃないかと思っています(笑)。

なので「さぬき映画祭」でシーズン1を見たときは、「これ、どうしてたんだっけ?」ってあんまり記憶がなかったです。せりふはまだ覚えているんですけどね。

もうシーズン2の撮影に入っちゃったので、塗り替えられちゃったのかもしれないです。撮影に入ったときは、「そうそうこのペース、このテンポ。これだったな」と思いましたね。

■ 今作も「踊る大捜査線」ファンも楽しめる作品

――明石の役は半年ぶりだったと思いますが、どのようなお気持ちですか?

今作では衣装も髪形も変わったので、ちょっと新しい感じで「今回はこういう明石なんだ」と思いました。

撮影を始めて、自分のキャラクターで話し始めたら、「こうやってジタバタしていた」と思い出して、懐かしさを感じました。

――明石と自分、似ているなと思う部分はありますか?

本当に似ていると思う部分はなくて、すごく遠くの方にいる人という印象があります。

でも、ナレーションの渡辺真理さんとご飯を食べたときに、ちょいちょい明石が出ているみたいで、「今のすごく明石っぽい」と言われましたね…。なので、僕が自覚していないだけで、何かしら似ている部分があるようですね…。

びっくりしましたね、そんなことないよね?と思いました(笑)。

僕は明石というキャラクターは、似てないなと思っているし、むしろ「こういう人いたら迷惑だな」と思うような距離感でやっているんですけど、どうやら他の人から見ると、話し方やうろたえ方が似てるところがあるようです。僕は気づいていないんですけど!

――前作に引き続き、「踊る大捜査線」のファンが喜ぶポイントが隠されているのでしょうか?

踊る大捜査線」ファンが喜ぶようなサプライズは、もちろん用意されております。(視聴者が)どんなリアクションをするのかがすごく楽しみです。新たに重要な役で、「踊る大捜査線」に関わった人物が登場するので、喜んでもらえるんじゃないかと思うので、そのリアクションを早く知りたいです。

もちろんシーズン1に出演していた方々は、引き続き今作もなんらかの用事で“捜査資料管理室”に来ます。

なので、今作も「踊る大捜査線」ファンも楽しめる作品となっています!

■ 明石の勤務態度が悪化!?

――次に挑戦してみたいことは?

それが本当になくて。ファーストシーズンが終わって、今作の予告を撮り続けて、特番を撮って。そのときにはセカンドシーズンが動き始めていたので、今はこれを撮り切り、なんとか面白いものにするっていうことしか、今の所考えられないです。

これが撮り終わったら、何かあるんのかなとは思うんですが…。

雑談程度にこういうのやりたいね、こういう展開やりたいね、明石がこういう事件を解決するのは面白いよね、明石が資料室を出る時が来たら、こういうのがいいよねと話しています。

――シーズン2の放送へ向けて、視聴者にメッセージをお願いします。

シーズン1でこのドラマを好きになってくれた方はもちろんのこと、シーズン2から見てくださる方も多くいると思います。シーズン2みたらシーズン1見たくなるし、シーズン1から見ている方はシーズン2がより楽しみになる作品です。なので、シーズン2から見ていただいても、全然問題ないです。

我々はシーズン1で味をしめたので、撮影方法や表現の手法は、前作で封印していたものや、前作を越えたからやれることもあるので、より面白いものが撮れていると思います。楽しみにしていただけるとありがたいです。

僕が「シーズン1よりも面白い気がするんだけど、なんでなんだろう」と現場で言ったら、「明石が本当に働いてないからだよ」と言われました(笑)。

推理に時間を取られていて、明石の勤務態度が悪化しています。仕事に対する情熱はもちろんあるんですけど、それ以外の部分の描かれている分量が多くなっているので、最近の明石君、仕事に対してちょっと集中力が落ちています。その結果、視聴者の方にとってはとても楽しい時間が生まれていると思います。明石が首にならずに勤めていけるのか、という部分も見ていただきたいです。

予告編の赤ペン瀧川パートも楽しみにしていただきたいです!(ザテレビジョン

4月1日(月)スタートのドラマ「警視庁捜査資料管理室」(夜11:00-11:30、BSフジ)に出演する瀧川英次