イングランド代表を率いるガレス・サウスゲート監督が、差別的行為とその制裁について持論を語っている。イギリススカイ・スポーツ』が伝えた。

イングランド代表は25日、ユーロ2020予選・グループB第2節でモンテネグロ代表とアウェイで対戦し、5-1で快勝。しかし、残念なことに、その試合では一部のモンテネグロサポーターによる差別的な行為が行われ、後味の悪さが残った。

ラヒーム・スターリングダニーローズカラムハドソン=オドイといった選手たちが人種差別の対象となっており、欧州サッカー連盟(UEFA)に報告がいくことに。モンテネグロ代表や差別を行った人々に対しての、制裁が議論されている。

試合後にも怒りを露わにしていたサウスゲート監督は、根本解決に向けて「教育」が重要だと主張。制裁の効果に疑問を呈し、加害者を「導く」必要があると語った。

「人々を教育することを補助するのでなければ、制裁は無価値だ」

「私の子供たちは、人々がどこで生まれ、何語を話し、どんな色かなんて少しも考えない」

「古い人間たちに影響されただけの若者たちは無実だ。だから、私たちは今の教育が誰にとっても正しいものなのか、確かめなくてはならない」

「国内では同じことが起きている。前にも言ったが、今夜(モンテネグロで)起きたことだけを批判するわけじゃない。私たちの国も同じ問題を抱えているんだ。私たちも無関係じゃない」

「クラブを制裁することは出来る。だが、(制裁では)やりたいと思った一人や二人は止まらない」

「だから、私たちが若者を教育していくということを明確にしなくてはならない。(代表チームは)若者たちとの良い機会もあるし、可能な限り幅広く導いていかなければならない」

「彼ら(イングランド代表の選手)は物事が適切に対処される、あるいは違いが生まれるとは信じておらず、(差別の)一件を報告したくないという選手さえもいた。だから、私は彼らの感じていることを意識して話すようにしている」

「正しい道を見付けるのは不可能なことだ。いつものように話す必要はあるが、制裁について語り合うことは出来ない。正しい制裁とは何だろう? 想い処罰だろうか? スタジアム締め出し? 何が正当な違いを生むのだろうか? 」

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