台湾・彰化県渓州鄉で23日、15歳の男子中学生が自宅のベランダから飛び降り自殺する事件が起きた。残されていたメモには父親にパソコンを取り上げられたことに対する不満が書かれていたという。『蘋果日報』『TVBS新聞網』などが報じた。

亡くなったのは中学3年生の鄭生さん。23日深夜、ツアー旅行から帰った祖父が家の前の広場に倒れているのを発見し119番通報した。鄭生さんは病院へ運ばれたが助からなかった。

警察の調べによれば、鄭生さんはこの日が誕生日で日中は友人と遊びに出かけ、夕食は父親がピザを買って帰り一緒に祝ったという。しかし夜10時半頃、パソコンのオンラインゲームで遊んでいることに気付いた父親が「来週学校のテストがあるのにまだ遊んでいるのか」と小言を言ったところ言い争いになり、怒った父親はパソコン本体を取り上げた。

父親が寝た後、鄭生さんはメモに遺書を綴り、自宅3階のベランダから飛び降りた。遺書にはパソコンを取り上げられたことへの不満のほか、ペットの犬とカメの世話を託す言葉が書かれていたそうだ。また、仲の良かった9年来の同級生に「長年の友情の証として渡してほしい」というメモを添え、残りのお小遣いを入れたお年玉袋が残されていたという。

鄭生さんが通っていた学校側の話では、鄭生さんは明るい性格で自殺の兆候などは見られなかったそうだ。3年前に両親が離婚し、1歳年下の妹と鄭生さんを父親が育てていたが、父親は学校が開く座談会にも積極的に出席するなど子育てにとても熱心だった。ただ鄭生さんは昨年頃からオンラインゲームにはまり、成績が落ちていたという。あまりに突然の出来事に教員や同級生らはとまどいを隠せないまま鄭生さんを見送った。

画像は『TVBS新聞網 2019年3月25日付「爸爸沒收平板阻打電動 國三生跳樓不治」(圖/TVBS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 片倉愛)

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