TOKYO MX地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。3月21日(木・祝)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、公認会計士で税理士の森井じゅんさんが、消費税の増税に伴う対策“プレミアム商品券”について意見を述べました。

茂木敏充経済再生担当相は、10月の消費増税に伴い、プレミアム商品券の対象者を拡大する考えを明らかにしました。

プレミアム商品券とは、国の助成で各自治体が発行する商品券のこと。1枚あたり400円を払うと、25%分が上乗せされた額面500円の商品券を購入できます。今回は、10枚セットの4,000円(額面5,000円)から購入可能で、上限は1人あたり2万円(額面2万5,000円)となっています。

当初は、2016年4月2日(土)~2019年6月1日(土)に子どもが生まれた世帯を対象としていましたが、今回明らかにした方針では、2019年9月30日(月)まで対象に含むとしています。また、住民税が非課税になっている世帯も対象となります。

◆先払いが負担になる可能性も

森井さんは、プレミアム商品券に賛同しかねる様子。まずは、「所定の場所まで商品券を購入しに行かなければならない」と手間がかかることを指摘します。そして、「生活保護バッシングや貧困の自己責任論があるなかで、商品券を購入しに行くことに『後ろめたい』という感覚もあるのでは」と推測。

また、低所得者や子育て世帯を対象とする措置にもかかわらず、最大5,000円の恩恵を受けるためには「まず2万円を先払い」しなければならないことにも言及。これには、フリーアナウンサーの丸山裕理さんも「先払いが負担となり、結局は対象者を苦しめることになるのでは」と危惧しました。


◆政府は「正反対のことをやっている」

森井さんは、「まずは国民の手取りを増やすことが大事」と話し、金融広報中央委員会「知るぽると」と日銀統計より試算したという「世帯年収・手取り(消費者物価指数)」のグラフを提示。


1990年に年収574万円の世帯では、手取り額は485万円に。しかし、2017年に年収560万円の世帯では、手取り額は426万円になります。世帯年収の差は14万円であるにもかかわらず、手取りは59万円も減少。この大きな原因は「社会保険料が上がったこと」と森井さんは言います。

続いて、手取りから支払うことになる消費税についても言及。森井さんによると、1990年に年収500600万円だった世代は、約7万円の消費税を支払っていたと言います。それが現行の8%では約18万円と考えられるのだとか。

これらの数値を踏まえ、森井さんは次のように述べました。

「国民がお金を使うことで、それが誰かの所得となり、税収になるという経済の流れが“本来あるべき姿”。しかし(プレミアム商品券の制度は)それと正反対のことをやっている」

ただし、「消費税をなくしたり、減税したりするのではだめ。社会保険料についても考えていかなければならない」と話しました。

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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイトhttp://s.mxtv.jp/morning_cross/

プレミアム商品券が低所得者に“やさしくない”3つの理由