後半10分、イニエスタのスルーパスからポドルスキがクロスを上げてビジャが同点弾

 ヴィッセル神戸3月30日に行われたJ1リーグ第5節で、ガンバ大阪との壮絶な打ち合いを制して4-3で勝利した。2点ビハインドから元スペイン代表FWダビド・ビジャ、元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ、元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキという“VIPトリオ”の活躍で逆転劇を演じたが、ビジャイニエスタの母国であるスペインのメディアは「彼らには黄金の価値がある」と称賛している。

 神戸はG大阪戦で、新加入のスペイン人MFセルジ・サンペールがJリーグ初先発を飾るなど、Jリーグ史上初めてフィールドプレーヤーで5人の外国人選手をスタメン起用した。しかし前半10分にG大阪のFWアデミウソンに鮮やかなボレーシュートを決められ、先制点を献上。同24分にはショートカウンターから韓国代表FWファン・ウィジョに追加点を決められるなど、いきなり2点を追う展開となった。

 劣勢を強いられていた神戸が、追撃のゴールを奪ったのは前半45分だった。左サイドで直接FKを得ると、キッカーを務めたイニエスタが上げたクロスのこぼれ球が、ファーサイドポドルスキのもとにこぼれる。浮いたボールに対しポドルスキは左足を一閃。強烈なボレーシュートがゴールに突き刺さり、自身リーグ戦2試合連続となる一撃で神戸が1点差に詰め寄った。

 さらに、後半10分にはイニエスタのスルーパスから左サイドをえぐったポドルスキがゴール前にクロス。G大阪の日本代表GK東口順昭が飛び出せない軌道が描かれると、フリーになったビジャがヘディングでゴールに流し込み、“VIPトリオ”の鮮やかな連係から2-2の同点にした。
 

2点ビハインドから見事な逆転劇「グアッヘのヘッドでチームは同点にカムバックした」

 その後、途中出場したFW田中順也が2ゴールを挙げ、4-3と鮮やかな逆転を飾った神戸。スペイン紙「AS」は、「彼らには黄金の価値がある」と見出しを打ち、スペインの英雄2人が絡んだチーム2点目の“VIPトリオ弾”について報じている。

イニエスタが創出し、ビジャがフィニッシュ。グアッヘ(ビジャの愛称)のヘッドでチームは同点にカムバックした。ヴィッセル神戸は0-2から4-3で逆転勝利」

 サンペールも加わり、“バルサ化”の体現が期待される神戸。VIPトリオも試合を重ねるごとに息があってきており、対戦チームにとっては脅威となりそうだ。(Football ZONE web編集部)

(左から)イニエスタ、ポドルスキ、ビジャ【写真:Getty Images & Football ZONE web】