中国2部、上海申キン対黒竜江FCの一戦でゴールも… VARで確認する際の様子が話題

 サッカー界で浸透してきたビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)。採用するリーグが増えてきたなか、中国甲級リーグ(2部)の試合でびっくりするような方法でVARの判定がされていたと話題になっている。スペイン紙「AS」が報じた。

 動画で紹介しているのは現地時間30日の甲級リーグ、上海申キン対黒竜江FCの一戦だ。前半14分に黒竜江FCが先制する展開となった、後半12分に“問題”のシーンが起こる。

 黒竜江FCが右サイドを攻め立ててハイクロスが送られると、ファーサイドに走り込んだ選手がヘディングシュート。これは相手GKに弾かれたものの、こぼれたところを走り込んだ選手がプッシュしてゴールかと思われた。

 しかし副審はプッシュした選手のオフサイドと判定し、中国語で「視頻裁判」、つまりVARを使用した。ヘディングした選手をマークしていた選手と、こぼれ球をプッシュした選手の位置関係がVARでも難しい判断となったが、VAR側のレフェリーが取り出したのは……なんと紙だった。手にした紙をまるでオフサイドラインに見立て、2人のポジションをチェック。それを受けて主審に対してオフサイドと伝え、ゴールは認められなかった。

 テクノロジーの最先端であるVARだが、決め手となったのはなんとも“アナログ”な紙による判断となったことに対して、同紙は「カメラは我々に対して、その栄光のすべてが詰まったハイテクを見せつけてくれた」と皮肉っている。

 試合は上海申キンが2-1で逆転勝利したが、選手たちもこのような形で試合の流れが左右されるとは思ってもみなかっただろう。(Football ZONE web編集部)

中国2部の試合で驚きの方法でVARの判定がされていた(写真はイメージです)【写真:Getty Images】