4月に入りました。花粉に加え、この時期は偏西風に乗って黄砂やPM2.5が多く飛来します。
これらの大気中の物質は、身体に影響をおよぼすだけでなく、肌の大敵ともなります。今日は、それらが引き起こす肌トラブルに注目しましょう。
スキンケアのポイントについてもお話ししますので、これを読んで、新年度をきれいな肌で迎えてくださいね。

黄砂で霞む空

黄砂で霞む空


黄砂・PM2.5について知ろう

花粉症
花粉症を引き起こす植物は、約60種類ほどといわれています。4月はスギやヒノキの花粉によるアレルギーに悩まされている方が多く、5月に入ると、カモガヤなどイネ科の植物による花粉症患者が増えてきます。
〈黄砂〉
黄砂は中国大陸から巻き上げられた土壌・鉱物粒子が偏西風に乗って日本に飛来する現象です。日本では3~5月に多く観測されます。黄砂の中には、硫酸イオン、硝酸イオン、アンモニウムイオンなど自然起源ではない「人為起源」の大気汚染物質が含まれています。
PM2.5
PM2.5は、大気中に浮遊している粒状の物質で、大きさが2.5マイクロメートル以下のものを指します。どのくらい小さいのかといえば、髪の毛の太さの30分の1程度。この特質から「微小粒子状物質」と呼ばれています。
またPM2.5は、土壌や海洋、火山から発生する自然起源のものもあれば、物の燃焼などによって直接排出される場合と、窒素酸化物や硫黄酸化物、揮発性有機化合物などのガス状大気汚染物質が大気中での化学反応を起こすことによって粒子化する場合もあります。
非常に細かい粒子のため、肺の奥深くまで入りやすく、呼吸器や循環器への影響が心配されています。また、アトピーなど肌が敏感な人は、肌荒れを引き起こす可能性があります。

PM2.5などの微小粒子状物質が身体に与える影響は深刻

PM2.5などの微小粒子状物質が身体に与える影響は深刻


花粉や黄砂、PM2.5が肌に与える影響とは?

花粉・黄砂・PM2.5などによる大気汚染物質によるダメージを受けると、肌を守ろうと肌内部に活性酸素(フリーラジカル)が発生しやすい状態になります。
本来であれば、外部の刺激から守ってくれる働きをする活性酸素ですが、増えすぎると肌細胞の酸化を引き起こし、細胞やDNAを傷つけてしまうことに……。その結果、メラニン色素を誘発させてシミの原因となったり、真皮層にあるコラーゲンやエラスチンを破壊し、シワやたるみなど肌の老化の原因となることがあります。
肌トラブルの原因となる活性酸素を作らないためには、大気汚染物質から肌をしっかり守ることが大切です。そのためにまず、女性であれば、大気汚染物質を直接肌に触れないようベースメイクを丁寧にすること。男性であれば、肌に付着した汚染物質はなるべく早く落とすことを心がけましょう。

春は肌トラブルが多い季節

春は肌トラブルが多い季節


花粉・黄砂・PM2.5から肌を守るには?

◎ベースメイクのポイント
【紫外線吸収剤不使用(ノンケミカル)の日焼け止め】
紫外線吸収剤は、化学的な仕組みで紫外線を吸収することで、紫外線から肌を守ります。
一方、ノンケミカルの日焼け止めは、紫外線散乱剤によって紫外線を反射させます。
敏感肌の方は、ノンケミカル処方の日焼け止めを使用しましょう。
【化粧下地】
下地を使わず、直接ファンデーションをつける方も多いようですが、化粧下地には素肌の状態を整え、ファンデーションの仕上がりを持続させる働きあります。
ファンデーション
ファンデーションは苦手」という方は、肌色を補正する効果のあるBBクリームに粉おしろいがおすすめです。
◎スキンケアのポイント
【クレンジング&洗顔】
帰宅後は、なるべく早くクレンジング&洗顔を行い、メイクや花粉、大気汚染物質を洗い流します。
【化粧水・乳液・美容液】
まずは、コットンに化粧水をたっぷりしみこませて、やさしくパッティング。肌がしっかりうるおったところで、乳液や美容液をなじませます。
◎バランスのよい食事
美しい肌を保つにはバランスのよい食事を摂ることも重要です。ビタミンCビタミンEなど、抗酸化作用の高い食材を摂るよう心がけましょう。また、タバコやアルコールを控えることも、美肌作りの秘訣です。
── みなさん、新年度が始まり忙しく過ごしていることでしょう。新生活は慣れない環境に置かれ、いつもよりストレスを抱えがち。ストレスも肌への負担となりますから、適度な運動や睡眠を取りながら、ストレスをためないよう心がけましょう。

美肌作りの基本はスキンケアとベースメイク!

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春の風が運ぶ花粉、黄砂、PM2.5による肌荒れにご注意!