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TWEEDEESのライブツアー「ショウほど素敵な商売はない~『DELICIOUS.』TOUR2019 」の追加公演が、3月27日に東京・新代田FEVERで行われた。

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昨年10月にリリースされた3rdフルアルバム「DELICIOUS.」を引っさげ、東名阪の3都市で展開されたこのツアー。TWEEDEESがツアーの追加公演を行うのは今回が初めてで、沖井礼二(B)はCymbalsFROGなど歴代のバンドやユニットの活動も含めて約21年のキャリアを持つ中でこれが「音楽家人生初の追加公演」になったという。

勇壮なケルト音楽に乗せ、サポートメンバーの原“GEN”秀樹(Dr / NORTHERN BRIGHT)、井上薫(Key / ブルー・ペパーズ)、qurosawa(G / POLLYANNA)を引き連れステージに登場したTWEEDEESは、最新アルバムのオープニングナンバーにしてタイトルチューン「DELICIOUS.」でライブをスタートさせた。冒頭から新代田FEVERを轟音で包み込み、続く「花束と磁力」では沖井とGENのタイトビートがフロアをじわじわと揺らす。清浦夏実(Vo)がTWEEDEESのロゴを国旗に見立てた手旗を掲げると、観客は清浦に導かれるように動きを合わせて旗を振った。「花束と磁力」の演奏が終わり、場内が一瞬静寂に包まれると、清浦はすっと右手を上げて4拍子で指揮をとる。これに井上がピアノを合わせ「少年の見た夢は」へ。ここまでアルバム「DELICIOUS.」の冒頭3曲を曲順通りに披露したTWEEDEESは、2017年発売のミニアルバム「a la mode」から表題曲「a la mode」を挟み、観客に挨拶。ツアー本編を終えたあとスタッフから「トークが長すぎる」と注意を受けた沖井は清浦にMC進行を委ね、手短なメンバー紹介のみで「ちゃっちゃと行くよ」と次のブロックへと進んだ。

「月の女王と眠たいテーブルクロス」「STRIKERS」「PHILLIP」と過去の作品からの楽曲が並び、曲中大胆に展開が変わる「昼夜逆転の歌」では再び清浦が指揮をとりバンドの演奏をコントロールする。「The Sound Sounds.」では複雑なビートが高揚感をもたらした。その後のMCでは「このセクションは私がしゃべることが許されています」と沖井がいつも通りのトークを繰り広げて上機嫌。ひとしきり話した沖井は「幸せになったところで、悲しい歌を」と「美しい歌はいつも悲しい」でライブを再開させ、ドラマチックな3拍子のバラード「間違いだらけの神様」へとつなぐ。清浦は胸の前で手を合わせ、祈るように優しく歌い上げた。終盤は「君は素敵」「不機嫌なカプチーノ」とアップテンポな楽曲でフロアに火をつけ、ピチカート・ファイヴの代表曲を大胆に再構築した「Medley: 東京は夜の七時~21世紀の子供達」でフィニッシュを迎えた。

アンコールでさらに4曲を歌い、バンド結成以来最長となる計5公演のツアーを終えたTWEEDEES。清浦は「『DELICIOUS.』を作り終えたあとは抜け殻みたいになってたんだけど、こんなに楽しい日々になるとは思わなかった。次は4枚目。4枚目のアルバムを作って、たくさんツアーを回って、楽しい思いをしたいです」と充実感たっぷりの笑顔を見せる。沖井は「まだ発表はしてないけど、遠くない未来にすぐ皆さんにお会いできますので」と期待をつのらせてステージをあとにした。

TWEEDEES「ショウほど素敵な商売はない~『DELICIOUS.』TOUR2019 」追加公演
2019年3月27日 新代田FEVER セットリスト

01. DELICIOUS.
02. 花束と磁力
03. 少年の見た夢は
04. a la mode
05. 月の女王と眠たいテーブルクロス
06. STRIKERS
07. PHILLIP
08. 昼夜逆転の歌
09. The Sound Sounds.
10. 美しい歌はいつも悲しい
11. 間違いだらけの神様
12. 君は素敵
13. 不機嫌なカプチーノ
14. Medley: 東京は夜の七時~21世紀の子供達
アンコール
15. 友達の歌
16. Boop Boop Bee Doop!
17. Crosstown Traffic
18. ムーンライト・フラッパー

※「a la mode」の頭のaはグレイヴアクセント付きが正式表記。

※記事初出時、アルバムタイトル表記に一部誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

TWEEDEES「ショウほど素敵な商売はない~『DELICIOUS.』TOUR2019 」追加公演の様子。(撮影:スエヨシリョウタ)