湘南戦の終了間際、磐田GKカミンスキーを起点にFWロドリゲスが圧巻ゴール

 ジュビロ磐田は6日のJ1第6節で湘南ベルマーレを2-0と下し、待望の今季初勝利を手にした。終了間際には、ポーランド人GKカミンスキーのスローイングがアシストとなる珍プレーから、最後はルクセンブルク代表FWロドリゲスが“8秒高速カウンター弾”を完結させる圧巻のプレーが生まれている。

 試合は一進一退の攻防が続くなか、後半27分にスコアが動く。FW大久保嘉人が敵陣右サイドでボールをキープし、右サイドを駆け上がったMF松本昌也へパス。そのままドリブルでペナルティーエリア内に侵入した松本が右足シュートを放つと、相手DF小野田将人の足に当たり、GK秋元陽太の股下を抜けてネットを揺らすオウンゴールとなった。

 磐田が1-0とリードして迎えた終盤、表示されたアディショナルタイムは5分。そしてアディショナルタイム5分に湘南が敵陣左サイドでFKのチャンスを得る。湘南GK秋元もラストチャンスとばかりにゴール前へ上がるも、中央に送り込まれたボールを磐田GKカミンスキーが難なくキャッチ。ここから高速カウンターが発動した。

 カミンスキーはボールをキャッチした直後、前方の状況を見ながら空いたスペースへ素早くスローイング。後半20分から途中出場のロドリゲス、同45分から起用されたMF荒木大吾が全力ダッシュで上がり、最後はロドリゲスが無人のゴールに流し込んだ。カミンスキーのキャッチからロドリゲスの一撃が決まるまで、わずか8秒という電光石火の一撃だった。

強烈インパクト、ロシアW杯で日本が喫した“14秒高速カウンター弾”を連想

 それは昨夏のロシアワールドカップ(W杯)16強ベルギー戦(2-3)で、日本代表が後半アディショナルタイムに喫した失意の“14秒高速カウンター弾”を彷彿とさせる。

 ベスト8進出を懸けてロストフでベルギーと激突したなか、2-2で迎えた後半アディショナルタイムに勝敗を分けるプレーが生まれた。MF本田圭佑が蹴ったCKを相手GKティボー・クルトワがキャッチ。そこからMFケビンデ・ブライネ、DFトーマス・ムニエとつなぎ、FWロメル・ルカクのスルーから最後はMFナセル・シャドリがゴールを決めた。“ロストフの14秒”は多くの人の脳裏に今も刻まれている。

 磐田の後半アディショナルタイム弾は、そんなW杯ベルギー戦のゴールを連想させるほどの強烈なインパクトを残した。(Football ZONE web編集部)

磐田湘南戦で、ロシアW杯で日本が喫した“14秒高速カウンター弾”を彷彿させる一撃が生まれた【写真:AP】