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 日本にはかつてニホンオオカミがいた。だが20世紀初頭に絶滅してしまったというのが定説で、我々は二度とその姿を見ることは叶わない。

 だからかもしれないのだが、オオカミに対する興味や憧れは尽きない。一度でいいからオオカミを見てみたい。できることなら間近で触れ合いたい。

 そんな超絶接近体験を叶えてくれる場所が世界にはあるのだ。

 ノルウェーの動物保護区内にできた宿泊施設「ウルフロッジ」である。

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動物保護区内にできた宿泊施設「ウルフロッジ」

 ウルフロッジは、ノルウェー・ナルヴィクから一時間ほどのところにある動物保護区ポーラー・パークの中にある。

 もともとポーラー・パークでは、オオカミと触れ合える体験ができる場所だが、この宿泊施設は2016年オープンした。

 ロッジのまわりにはオオカミたちがいる。ノルウェーオオカミは現在は数が少なくなっているため、ここのオオカミは厳密な意味での野生ではないが、彼らは施設のある山の中の広大な囲い地を歩き回っている。

 窓の外から聞こえるオオカミ遠吠えは圧巻だ。


Walking with Wolves in Norway

オオカミたちと接近体験

 ロッジの窓からは、オオカミが走ったりじゃれあったりする様子を見ることができる。更にオオカミたちと触れ合うことも可能だ。

 オオカミ訓練士による注意事項を真剣に聞いたら、オオカミとの触れ合いタイムだ。

 ここのオオカミたちは、人間を受け入れるために"社会的に順応"するよう、いちおうしつけられているが、帽子や手袋など、彼らが噛みつきたくなるようなものは身に着けないよう、アドバイスされる。

 彼らに近づくときはしゃがんで、彼らと目線を同じにしなくてはいけない。立ち上がって彼らより高い位置にいると、支配的な挑戦ととられるかもしれないという。

 犬ととても良く似ているし、しつけられているとは言え彼らはオオカミなのだ。

オオカミからのウルフキス!撫でさせてもらえることも

 訓練士らとともに、オオカミがいる囲いのほうへと向かう。訓練士が、手で口を覆って、遠吠えの真似を始めた。

 それに応えて、尾根の向こうのどこかから、元気な遠吠えが返ってくる。数頭のオオカミたちがやってきた。

 頭を下げ、一列に並んで近づいてくるオオカミの姿は、基本的に獲物を狙う姿勢だ。身を低くして地面に手をつきながら彼らを待つ。

 オオカミたちが接近してきた!ツアー参加者のニオイをかぎ、尾を振って、ひとりひとり順番にチェックする。

 そして肩に前足を置き、顔を舐め、待望のウルフ・キスだ!彼らの機嫌が良ければ、その毛皮をやさしくなでることも可能だ。

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 オオカミたちは人間への挨拶が住むと、再び雪の中に消えていく。

 つやつやしたアッシュグレイの毛、犬の原型の特徴を備え、高貴で凛としたそのいで立ちは、惚れ惚れするほど。

 超絶接近体験で思う存分彼らの美しさを堪能できるのだ。

ノルウェーでもオオカミ迫害の歴史

 他の国と同様に、幅広く家畜すら捕食するこの肉食獣は、ノルウェーでも長い迫害の歴史がある。

 今日、ノルウェーの野生のオオカミの数は減り、25前後の群れに限られていて、あとはスウェーデンとの国境あたりを単独でうろついている数頭がいるだけだ。

 家畜の被害が続いているせいで、保障制度があるにもかかわらず、現在でも、淘汰が叫ばれている。オオカミだけでなく、ヨーロッパヤマネコやクズリなどの肉食獣も同様の圧力にさらされている。

 この厳しいラップランドの地の先住民族で、トナカイ遊牧で生計をたてているサーミ人にとっても、オオカミの保護については議論が分かれるところだ。

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自然保護区、ポーラー・パークの使命


 そこで、このポーラー・パークの出番だ。この保護区の使命は、地元の人や観光客に北極の動物たちについて教育し、事実と神話を切り離し、文化的にも生態学的にも彼らには貴重な価値があることを説いて、国家の自然遺産を保存していくことだ。

 「ここのオオカミに会った後では、人々の見方が変わる」とスティグは言う。

 暗闇が迫る中、パーク内を歩き回ると、ヘラジカが松の木の下を歩き、オオヤマネコが雪の積もったカバノキの間を走り回る。遠くの丘にはトナカイがいる。

 自然保護区内では、昔ながらの生態系が築かれているのだ。人懐っこいオオカミも、保護区内では捕食者のトップクラスとして君臨している。

ポーラー・パークでのウルフキス体験

The Wolfs at Polar Park, Arctic Norway

日本からも行ける

 日本からでも、ツアー会社などがポーラー・パークや、ウルフ・ロッジの旅行を手配してくれる。ただしオオカミエリアに行くには、年齢18歳以上、身長160cm以上、英語でのやり取りができるなどの制限があることに注意だ。

 オオカミエリアウルフ・ロッジに入れなくても、時期によってはオーロラを堪能できたり、大自然を満喫できたりと、素晴らしい旅になることだろう。

Wolf Lodge / Polar Park/ written by konohazuku / edited by parumo

全文をカラパイアで読む:
http://karapaia.com/archives/52272221.html
 

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