新連載「骨格筋評論家バズーカ岡田の『最強の筋肉ゼミ』」1限目

 新年度を迎え、様々なスタートを切る4月。「THE ANSWER」は新連載「骨格筋評論家バズーカ岡田の『最強の筋肉ゼミ』」をスタートする。現役ボディビルダーであり、「バズーカ岡田」の異名でメディアでも活躍する岡田隆氏(日体大准教授)が日本の男女の“ボディメイクの悩み”に熱くお答えする。1限目のお題は「肉体改造」について。

 ◇ ◇ ◇

Q.彼女に痩せろと言われます。ぶっちゃけ運動するのが面倒なのですが、食事制限だけじゃダメですか?

 減量時は、摂取エネルギーと消費エネルギーの収支を利用するのが原則です。実はこの時、トレーニングをして筋肉の重量を増やすよりも、食事をコントロールして体脂肪を削る方が遥かに簡単。ですから、見た目を変えたいならば、食事をコントロールする方が早く結果を得られます。

 一方、体重を減らす効果は高いものの、メリハリのある「カッコいい体」からは外れていく可能性が高い。なぜなら、食事を減らせば低栄養となり、トレーニングもしないとなれば、筋肉も減りゆく現象が起こるため。結果、見た目もしぼんだ印象になり、一時的に痩せても、リバウンドを起こしやすくなります。

 美醜の判断は個人の価値観なので押し付けはできませんが、健康面を考えても筋肉はあった方がいい。そして、もしあなたが「痩せてカッコいい体」を目指しているならば、なおさら筋肉をつけていく方針で臨むのが正解。つまり、食事をコントロールして体脂肪を落としていく時ほど、筋トレは必要なのです。

 私は近年、テレビの仕事が多くなり、普段の仕事の領域とは畑の異なる人たちとお会いする機会が増えました。そこで気づいたのは、世の中のほとんどの人は、意外と自分の体に対して無頓着である、ということです。

どこの体脂肪を削る? 自分の体を分析、理解することが肉体改造の近道

 例えば目の前に、カッコいいとか美しいとか思う体の人がいたとします。その時、なぜ美しいのかを分析したり、どこに筋肉が付き、どこの脂肪が削れているから美しく見えるのだと、認識できたりする人は、ほとんどいない。よく「(それができる)岡田さんの方がおかしいよ!」みたいに言われるのですが、私にとっては当たり前のことだったので、びっくりしました。

 しかし、この体に対する認識の甘さが結局、目指す体のゴール設定を誤る原因であり、ゴールにたどり着けない原因でもあると思います。「自分の体の全体図」を知らなすぎるから、ただ食事を制限すればいい、ランニングマシンで脂肪を燃やせばいい、という発想になる。

 自分の体のどこの体脂肪を削り、どこに筋肉をつけたいのか。スタート時に自分の体をきちんと分析し、理解することは、肉体改造成功の近道であり、間違いなく目指すゴールにたどり着けます。彼女の希望を叶えてあげようという気持ちも素敵ですが、せっかく肉体改造を始めるのですから、まずは自分がどんな体になりたいかを考えてみましょう。(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)

長島 恭子
編集・ライターサッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビューや健康・ダイエットトレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌などで編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(共に中野ジェームズ修一著、サンマーク出版)、『つけたいところに最速で筋肉をつける技術』(岡田隆著、サンマーク出版)、『カチコチ体が10秒でみるみるやわらかくなるストレッチ』(永井峻著、高橋書店)など。

岡田 隆
1980年愛知県生まれ。日体大准教授、柔道全日本男子チーム体力強化部門長、理学療法士。16年リオデジャネイロ五輪では、柔道7階級のメダル制覇に貢献。大学で教鞭を執りつつ、骨格筋評論家として「バズーカ岡田」の異名でテレビ、雑誌などメディアでも活躍。トレーニング科学からボディメーク、健康、ダイエットなど幅広いテーマで情報を発信する。また、現役ボディビルダーでもあり、2016年に日本社会人ボディビル選手権大会で優勝。「つけたいところに最速で筋肉をつける技術」「HIIT 体脂肪が落ちる最強トレーニング」(ともにサンマーク出版)他、著書多数。

メリハリのある「カッコいい体」づくりに大切なこととは