三菱電機は、太陽光発電装置やEV用充電器などの電源システムの低消費電力化・小型化に貢献するパワー半導体の新製品として、SiC(※1)を用いた1200V耐圧の「1200V SiC-SBD(※2)」5タイプを2019年6月にサンプル提供を開始し、2020年1月から順次発売する。

新製品の特長

1.SiCの採用で、低消費電力化・小型化に貢献
 ・SiCを用いることでSi(シリコン)と比べてスイッチング損失を大幅に削減し、電力損失を約21%低減※3
・高速スイッチングが可能となり、リアクトルなど周辺部品の小型化に貢献

2.JBS構造の採用により、高信頼性に寄与
 ・pn接合とショットキー接合を組み合わせたJBS※4構造を採用
 ・JBS構造により高サージ耐量を実現することで、高信頼性に寄与

3.さまざまな用途に対応する5製品をラインアップ
 ・一般的なTO-247パッケージに加え、絶縁距離を拡大したTO-247-2パッケージの採用により民生品をはじめ産業などのさまざまな用途に対応
 ・AEC-Q101※5に準拠した製品(BD20120SJ)もラインアップし、車載用途にも対応

※1 Silicon Carbide:炭化ケイ素
※2 Schottky Barrier Diode:半導体と金属の接合部に生じるショットキー障壁を利用したダイオード
※3 PFC回路を内蔵した当社製パワー半導体モジュール「DIPPFCTM」に搭載のSiダイオードとの比較
※4 Junction Barrier Schottky
※5 Automotive Electronics Council:車載電子部品の品質規格