4月10日(水)から、新番組「ウチ、“断捨離”しました!」(毎週水曜夜9:00-9:54、BS朝日)がレギュラー放送を開始する。

【写真を見る】初回はスペシャル第5弾に「実家の断捨離」で出演した善波家の娘・美香さんの家を断捨離

同番組は、モノと向き合い「今の自分にとって大事なことは何か」と考え、断捨離を行う家族に密着するドキュメンタリー。

2017年6月のスペシャル第1弾から第5弾まで放送し、回を追うごとに反響が大きくなっていった。

同番組で、物を捨てられない家庭に熱血アドバイスをする「断捨離」提唱者・やましたひでこに、番組の見どころや番組に出演する家族などについてインタビューを行った。

――レギュラー化の率直な感想をお教えください。

ありがたいなと思う半面、やっと分かってもらえたかという思いでした。私が伺うお宅は、ご本人が思っているよりも、状況がすごく深刻なんです。

――深刻とは?

「(部屋が)片付かないな、いつも散らかってるな」程度の認識に見えるかもしれませんが、実際はそんなレベルではない。「要る? 要らない?」の判断ができない状態のまま、物を収納してしまい、物があふれ返っている。“判断の保留”が行われている状態です。

――どうして物をため込んでしまうのでしょう?

一言でいえば「面倒くさいから」です。捨てるには、「分別」して「捨てる日」に捨てなければならない。その日を待たなければならないですよね。

また、物を捨てることへの後ろめたさも、物をため込んでしまう原因だと私は考えます。

――断捨離をするポイントを教えてください。

ポイントなんてないです! ただ、皆さんは物を見る時に「この物がいつか必要になるかもしれない」という物を軸とした考え方、つまり、“物軸思考”で考えています。

その思考を変えることが一番簡単なことだと思います。どう変えるかというと、物を見る時には「(今)私が好きだ、私にとって必要か」という“私自身がどうなのか”を基準にすれば誰にでもできます。

――番組に出演される方とはどうやって接していますか。

この番組に出る人たちの家は、物があふれ返っていて、片付けるというレベルの家ではないです。まず、現状をきちんと見てもらい把握してもらうことから始めます。

――「片付けるレベルではない」とはどういう意味ですか?

番組に出演する方々は、「片付け=整えてしまうこと」だと思っています。しかし、それ以前の問題なんです。

しまう先もいっぱいだからこそ、(収納以外の場所に)あふれてしまい、どうしようもできない状況になってしまっている。その状況を抜け出すためには、捨てればいいんです。捨ててしまえば片付けなくて済みますから。

■ やました「まずは一つ、捨ててみましょう」

――欲しい物は買ってもいいのでしょうか?

断捨離ミニマリストでもミニマリズムでもないです(笑)。断捨離はそういう欲しい物を買うためにするものです。例えるなら呼吸です。

「吐いたから吸う」、この生きていくために本当に必要な行為と全く一緒なのです。本当に自分が必要な物を手にするために捨てるんです。

――断捨離やってみます。

その通り! 断捨離は行動力なんです。でも断捨離を勉強し、理解して行動に移したら終わりじゃないです。

断捨離をして、「こんなことに気が付きました」「こんなことが分かりました」にたどり着くことが本当の断捨離なんです。まずは一つ、捨ててみましょう。

――物を捨てる基準は?

本当に大事な物は「捨てよう」とは思いません。断捨離の対象品目に入っている時点で、すでにその物と自分の関係は終わっています。一瞬でも、「これは要らない?」と思った時はチャンスで、さらに「これ邪魔だな」と思ったらもう要らない物です。

――番組に出演する家庭は、断捨離をしたことで大きな変化があったと思いますか?

断捨離をする前と後では表情が変わります。「どうせ私なんか」と自己肯定感が薄かった人たちが、断捨離をやり切ったことで自分をねぎらったり、自分に自信を持ったりすることができるようになります。

――視聴者の方にメッセージをお願い致します。

まず、物に侵されている自分の空間を取り戻してほしいです。番組を見て、空間という大切な舞台を、自分のために使うことを分かってほしいです。

4月10日放送の第1回は、スペシャル第5弾で「実家の断捨離」で出演した善波家の娘・美香さんの家を断捨離する。なかなか物を捨てられなかった母親に捨てるように言っていた美香さんの家もまた物であふれかえっていた。

4月17日放送の第2回目は神奈川在中の飯塚さん。子育て中に資格を取得し、ジャズシンガーとしても活動していた「キラキラ主婦」だったという。時が止まり、物に押しつぶされた彼女を暗闇から救い出す。(ザテレビジョン

やましたひでこにインタビューを実施