突然ですが、「エジプト料理」と言われて何を思いつきますか? エジプトといったらスフィンクスピラミッドは思いついても、エジプトの料理って……? ケバブってエジプト? クスクスアフリカ料理? などなど、エジプト旅行をしたことがある人とか、エジプト料理店に行ったことがある人じゃなきゃ、なかなか思いつかない「エジプト料理」。

 そんな未知のエジプト料理のなかでも、代表的なエジプトローカルフードが「コシャリ」。コシャリって何? 辛いの? 酸っぱいの?? その実態を調査しに、錦糸町にあるコシャリの専門店『コシャリ専門 コシャリ屋コーピー』に行ってきました。

「コシャリって、エジプトの言葉で“混ぜ合わす”って意味なんですよ」と語るのは、店長の石高洸司さん。お米とパスタを炊いたものに、ヒヨコ豆、レンズ豆を混ぜ、さらにフライオニオンや温野菜などの具も混ぜて、トマトソースをかけて食べるのが「コシャリ」。

 パスタ入り炊き込みゴハン? そもそも、ゴハンとパスタを一緒に炊くってどういうこと? 米は米、パスタパスタで食べないのかエジプシャン? など頭の中で疑問やツッコミグルグルうずまきます。

「ピラミッドコシャリ」2,580円。高さは約16cm。美しい四角錐の周りには野菜などがいろいろ
ピラミッドコシャリ」2,580円。高さは約16cm美しい四角錐の周りには野菜などがいろいろ

 実はこのコシャリ、エジプトでは屋台や定食屋、レストランなど、さまざまな店で食べることができ、日本のラーメン店や牛丼店のようなイメージとのこと。店によっていろんな味があるけれど、決して家庭料理ではなく、外で食べる料理だそうです。「おそらく、大量に炊いたほうがおいしいからでしょうね。だから家庭料理ではなく、外食のファストフード的存在なんですよ」。と石高さん。なるほど~。

 店ではノーマルタイプのほか、30種のバラエティ豊かなコシャリ料理を味わうことができます。「ピラミッドコシャリ」はその中でも一番の大盛りコシャリ。「ピラミッドコシャリ」の場合、数あるトッピングから好きなものを5つセレクトできます。

コシャリの周りのトッピング、上から逆時計回りに、フライドオニオンチップ、紅生姜、アボカド、カットトマト、温野菜、焼きパイナップル、コフタ(エジプト風牛のつくね)など。カラフル!
コシャリの周りのトッピング、上から逆時計回りに、フライオニオンチップ紅生姜アボカドカットトマト、温野菜、焼きパイナップル、コフタ(エジプト風牛のつくね)など。カラフル

 直径約35cmのプレートの中央に盛り付けられたコシャリ。底辺の1辺は約15cm。重さは1,391g(プレートの重さを除く)。公式にはコシャリ1kgなので、トッピングが約400gということでしょうか。

 ところで、これ、どうやって食べればいいの?「まずはトッピングとコシャリを混ぜて、一緒にお出しする小皿に取り分けて食べてください」。とのことなので、ピラミッド破壊! 裾野にあったトッピングと思いっきり混ぜて一体化させます。

小皿に取り分けたコシャリ。1人1品注文でシェアOKです。さっそくいただきます!
小皿に取り分けたコシャリ。1人1品注文でシェアOKです。さっそくいただきます!

 まずはそのままで一口。ほのかにクミンの香りを感じるものの、さまざまなモチモチ食感があり、途中で豆のほどよいフニャッとプチッと感、そしてトッピングたちの異なる食感、なかでもフライオニオンのカリカリがいいアクセントとなり、今まで食べたことのないおいしさ! 何これ! 見た目以上においしい! 塩気や辛味、酸味など強い味はなし。ゴハンやパスタの持つ自然な甘みを感じます。

 よ~く見ると、パスタショートパスタパスタ、バーミセリの3種が入っていて、それぞれがいい感じで炊きあがってます。パスタ入りご飯、いけるじゃん! 疑ってすみませんでした。ということで、最初はトッピングを混ぜたそのままを、次にトマトソースをかけていただきます。すると、今度はトマトソースのさっぱり感がプラス。うわ~、これもいける!

味変アイテムもあります。左から辛味ソース、レモンガーリック、自家製ラー油
味変アイテムもあります。左から辛味ソースレモンガーリック、自家製ラー油

「さらに味わっていただきたいのが、卓上にあるソースですね」と石高さん。タバスコやチリパウダーを合わせた店オリジナルの辛味ソースと、酸味をプラスするレモンガーリックソース。さっそくレモンガーリックソースをかけると、今度はスッキリ爽やかなおいしさ! いきなりの味変です。「エジプトの人はウチの店に来た時に、レモンガーリックソースをたっぷりかけてますよ。暑い国だから、酸っぱいソースをめちゃめちゃかけるみたいですね」とのこと。さっきまでの素朴な甘さからいっきに酸味でシャキーン! 劇的変化です。

ピラミッド型にコシャリを盛ったあと、周辺にトッピングを飾る。黒くプチプチ見えるのはレンズ豆
ピラミッド型にコシャリを盛ったあと、周辺にトッピングを飾る。黒くプチプチ見えるのはレンズ

 ちなみにピラミッドコシャリを注文した場合のみ、トッピングのフライオニオントマトソースはお代わり自由。カリカリ食感が好きな人はフライオニオンおかわりするのもおすすめです。

 米とパスタを一緒に炊いた料理って人生初。全く未知の世界だったエジプトローカルフードは、素朴かつやさしい味わいで、日本人にも食べやすいおいしさです。トッピングやトマトソース、味変のソースで印象がガラッと変わるのも楽しい! 個人的には、トルコ料理やイスラム料理よりもクセがなく、食べやすいのにハマるおいしさ。もっとコシャリが食べられる場所、日本に増えてほしい!

 コシャリの専門店はおそらくここ、『コシャリ屋コーピー』のみ。なかなか錦糸町には行けないよ~、という人は、水曜日は三田、金曜日はお茶の水にキッチンカーが現れるほか、週末には公園などでのイベントに出店していることがあるので、詳しくはHPをチェック。是非一度、エジプトの国民食を味わってみてはいかがでしょうか?

(撮影◎小嶋裕 取材・文◎石澤理香子

SHOP INFO

コシャリ専門 コシャリ屋コーピー 外観

店名:コシャリ専門 コシャリ屋コーピー

住:東京都墨田区江東橋4-20-13 山田ビル2F
TEL:03-6869-2343
営:11:30~15:0017:0021:00(平日金曜日のみ23:30頃まで)
休:月曜(祝日の場合営業、翌火曜休み)

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