バルサグアルディオラ監督と唯一共演した08-09シーズンは公式戦52試合36得点を記録

 カタールSCの元カメルーン代表FWサミュエル・エトーは自身のバルセロナ時代を振り返り、ペップ・グアルディオラ政権下の2008-09シーズンはアルゼンチン代表FWリオネル・メッシではなく、自分の時代だったと語っている。英メディア「GIVE ME SPORT」が伝えた。

 グアルディオラ監督は2008年から12年までの4年間で、リーグ戦を3回、コパ・デル・レイ(国王杯)を2回、スペインスーパーカップを3回、UEFAスーパーカップを2回、FIFAクラブワールドカップ(W杯)を2回優勝。そして、2回のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)制覇も果たした。

 その大成功には、もちろんメッシ、元スペイン代表MFシャビ(現アル・サッド)、同MFアンドレス・イニエスタ(現ヴィッセル神戸)、同DFカルレス・プジョルスペイン代表DFジェラール・ピケ、ブラジル代表DFダニエウ・アウベス(パリ・サンジェルマン)、エトーが全員同じチームにいた背景があり、グアルディオラ監督自身も、選手のおかげという認識を持っているだろう。それでも、彼らの力を引き出し、数々のタイトル獲得を実現させたグアルディオラ氏が“名将”なのは疑う余地もない。

 このなかでわずか1シーズンしか、グアルディオラ監督の下でプレーしていないのがエトーだ。2008-09シーズンがグアルディオラ政権下のバルセロナで過ごす最初で最後のシーズンとなったが、エトーは09年CL決勝での先制点を含め、公式戦52試合で36ゴールを記録した。

グアルディオラは私に許しを請うべきだ」と衝撃の主張

 そんなエトーが、衛星放送「ビーイン・スポーツ」のインタビューで驚くべき発言を残したのだ。同じ2008-09シーズンにメッシは公式戦51試合で38ゴールをマークして、キャリア初のバロンドール賞を獲得。だがエトーは、グアルディオラ監督が当時のチームを理解していなかったと主張し、このシーズンにバルセロナを栄光に導いたのは、メッシではなく自分だったと語っている。

ペップ・グアルディオラバルセロナで過ごしてきた。しかし、僕があそこにいた時期は、彼はチームを理解していなかった。“我々”と時間を過ごしていなかった。僕はグアルディオラに『あなたは僕に謝罪するだろう。なぜなら、バルセロナを勝たせるのは僕だからだ。メッシじゃない』と言ったんだ」

 さらに、「当時はそういう状況だったんだ。メッシは後から(出てきた)。あれは私の時代だった。シャビアンドレス・イニエスタや他の選手に聞いてみればいい。僕がバルセロナを優勝に導き、グアルディオラは僕に許しを請うべきだ」と続けた。

 グアルディオラ監督の下で、エトーが爆発的な活躍を見せたことに疑いはない。だが、彼の言葉からは、指揮官メッシに対して、苦い思いが感じられる。09年7月に放出された原因も、そこにあるのかもしれない。(Football ZONE web編集部)

エトーがバルサ時代の過去を告白【写真:Getty Images】