京成電鉄が新型車両の3100形電車を導入します。成田スカイアクセス線向けに車体の帯をオレンジにするとともに、座席の一部を折り畳み式にしてスーツケース置場を設定。空港利用客に対応します。

2019年秋デビューへ

京成電鉄は2019年4月11日(木)、新型車両の3100形電車を導入すると発表しました。2019年秋の営業運転開始を目指し、8両編成2本(計16両)を新造する予定です。

京成グループの標準車両として、新京成電鉄と共同で設計。コンセプトは新京成電鉄の新型車両80000形電車と同じく「受け継ぐ伝統と新たな価値の創造」です。

成田スカイアクセス線成田空港線)で使用することから、同路線の案内色であるオレンジを外観の帯に初めて採用。これにより、都心~成田空港間の別ルートである本線との誤乗防止を図ります。また、アクセントとして、飛行機と、成田山新勝寺(千葉県成田市)、浅草雷門(東京都台東区)、東京スカイツリー(同・墨田区)などといった沿線各所のイメージイラストが描かれます。

車内は、座席の一部を折り畳み式にしたスーツケース置場を1両あたり4か所(先頭車は3か所)に設置。大きなスーツケースを持っていることが多い空港利用客の利便性向上を図ります。

京成の広報担当者によると、座席折り畳み式のスーツケース置場を設ける理由は、おもにふたつあります。ひとつは、「手元に荷物を置いておきたい」という客の心情を考慮したもの。もうひとつは、座席を折り畳んだ部分にスーツケースを置いてもらうことで、通路が大きな荷物で埋まるのを防ぐといいます。

また、車内防犯カメラを各車両に3台設置。車いすやベビーカーを利用する人や大きな荷物を持った人を対象としたフリースペースをすべての中間車に設けます。先頭車は従来と同等の車いすスペースを設置します。

ドア上には17インチLCD(液晶)車内案内表示器を2画面ずつ配置し、停車駅や乗り換え案内、広告などを表示します。空調は、プラズマクラスターイオン発生装置の搭載や、制御ソフトの見直しにより改善を図ります。誰でも利用できる無料Wi-Fiサービスも提供します。

3100形は、2019年度に8両編成2本が導入される予定ですが、2020年度以降も継続して導入される方針です。

京成電鉄3100形電車のイメージ(画像:京成電鉄)。