猿田(左)のパンチに対し、得意の蹴りで応戦するパシオ(右)

ONE Championship
ONE: ROOTS OF HONOR」
2019年4月12日(金・現地時間)フィリピン・マニラ モール・オブ・アジアアリーナ

セミファイナル 総合格闘技 ONE世界ストロータイトルマッチ 5分5R
●猿田洋祐(31=和術慧舟會HEARTS/王者)
KO 4R 2分43秒
ジョシュア・パシオ(23=フィリピン/挑戦者)
※猿田が初防衛に失敗、パシオが新王座に就く。

 現在、『修斗』と『ONE Championship』(略称ONE)で世界ストロー級王座のベルトを巻く猿田が、ONEフィリピン大会に出撃。地元選手のパシオを挑戦者に迎え、ONE世界王座の初防衛戦に臨んだ。

 両者が拳を交えるのはこれが2度目。初対決は今年1月のONE世界ストロータイトルマッチで、その時は猿田が激戦の末に判定2-1で勝利し、パシオからベルトを奪取している。戦績は猿田が19勝8敗3分、パシオが13勝3敗。今回は中3カ月でのダイレクトリターンマッチだ。

 1R、猿田は前後左右にステップしたり、重心を上下させたりしながら、左ジャブと左フックフェイントも入れる軽快な動き。パシオが左右フックから前に出んとしたところで、猿田は素早くタックルを決める。

 猿田は上を取ってヴォンフルーチョーク(変形肩固め)の体勢。パシオはブリッジで外してスタンドに戻すが、続く打撃戦で猿田の強烈な右フックを喰らい、ダウン気味に尻餅を着く。猿田はすかさずパウンド。パシオがスクランブルに持ち込もうとすると、猿田は深追いせずに立ち上がった。

 2R、いったんペースを落ち着かせた両者だが、相手の仕掛けにはカウンターで反応。猿田が右ストレート、左フック、右オーバーハンドの連打を放てば、パシオが下がってかわしながらの右アッパー。パシオが得意のバックスピンキックや左右ハイを繰り出せば、猿田はすかさずタックルから組みにいく。

 3R、猿田は序盤にタックルでテイクダウンにいくが、ここはパシオがギロチンチョークで粘ってスタンドに戻す。以降の打撃戦では、パンチで仕掛ける猿田に対し、パシオがバックスピンキック、右オーバーハンド、左右ハイのカウンターを積極的に合わせにいく。

猿田(右)の頭部に炸裂するパシオ(左)の蹴り

 4R、開始直後に組みつく猿田。パシオは左ボディの連打を入れながら、猿田の組みを上手く捌いて距離を取る。するとほどなく、猿田がパンチを打たんとしたところで、パシオが強烈な右ハイのカウンター。ヒザの辺りで頭を打ち抜かれるかたちとなった猿田は、前方にばたりと倒れ込み、勝負はこれで決した。

 猿田はKO負けで初防衛に失敗。パシオが中3カ月での再戦で雪辱と王座奪還を果たすこととなった。

 割れんばかりの歓声の中、取り戻したベルトを天に掲げパシオは、「言葉にならない気持ちだ。今日ここで自分を支えてくれた人々と神に感謝したい。前回の対戦では自分の中にためらいがあった。今回はその経験を糧にして戦えたと思う」と、勝利のコメントを述べた。

五輪レスラーのバラート(左)と激しく打撃を交錯させる和田(右)

総合格闘技 ONEフライワールドグランプリ・1回戦 5分3R
○和田竜光(30=フリー
判定3-0
●グスタボ・バラート(32=キューバ
※和田が準決勝に進出。

 今年3月の日本大会で開幕したONEフライワールドグランプリ。今大会では、『DEEP』でフライ級王者のベルトを巻く和田と、2012年ロンドン五輪レスリング(グレコローマン)のキューバ代表という経歴を持つバラートが、準決勝進出を懸けて激突した。 

 バラートは15年に総合格闘家としてのプロキャリアをスタートさせ、現在までの戦績は8勝1敗。アメリカの『Titan FC』を主戦場とし、ONEには初参戦となる。

 一方、和田は08年のプロデビューから20勝10敗2分1ノーコンテストの戦績。ONEでは昨年7月の初陣を判定負けで落としたが、同年11月の2戦目で一本勝ちを収めている。

 1R、身長が150cmのバラートに対し、171cmの和田は低めに構える状態。右構えの和田がケージ内をサークリングすると、左構のバラートは相手の移動コースを切るようにしながら左フックと左右ローを飛ばす。

 和田が右ストレートから組みにいけば、バラートはすかさず回転の速い左右フックで迎撃。和田は右ミドルも蹴るが、その度にバラートの左フックが頭上をかすめる。バラートの打撃の鋭さと手数が目立つ展開が続き、和田は身長差もあってか、戦いづらそうな印象だ。 

 2R、右フックや右アッパーから一気に切り込もうとする和田。バラートは左右フックで迎え撃つが、たびたびバッティングを誘発し、2度の注意を受ける。和田は左右に動き回りながら右ミドルを蹴る攻め。バラートはスーパーマンパンチや二段蹴りも繰り出すなど、アグレッシブさは衰えを見せないが、飛び込み際に和田の右フックを被弾する。

 3R、和田はなおも間合いを保ちながら右ミドルを蹴り、バラートの前進にヒザ蹴りや右アッパーを合わせていく。中盤にはバラートに抱え上げからテイクダウンされるも、すぐに立て直した和田。バラートは次第に疲れも見え始め、ローブローを打ってしまう場面があった。

 和田は苦しみながらも判定3-0の勝利で1回戦を突破。次戦(準決勝)では、若松佑弥から一本を奪って勝ち上がった元UFC世界フライ級王者デメトリアス・ジョンソン(32=アメリカ)と対戦することが決まった。


フィニッシュブローとなったヌグエン(右)の飛びヒザ蹴り

メインイベント 総合格闘技 ONE世界フェザー級タイトルマッチ 5分5R
マーチン・ヌグエン(30=ベトナムオーストラリア/王者)
KO 2R 1分07秒
●ジャダンバ・ナラントンガラグ(43=モンゴル/挑戦者)
※ヌグエンは2度目の防衛に成功。

 ヌグエンは2017年ONEのフェザー級とライト級で同時二階級制覇を達成。近年はONE世界バンタム級王座にも挑戦するなどしていたが、三階級制覇は実現ならなかった。その後、ライト級王座は返上。昨年5月のフェザー級タイトルマッチでは、成長著しいクリスチャン・リーとの接戦を制し、初防衛に成功している。

 そのヌグエンが今回、2度目のフェザー級王座防衛を目指して迎え撃つのは、古豪ナラントンガラグ。04年から05年には『K-1 WORLD MAX』に参戦し、魔裟斗やブアカーオと拳を交えた経験を持つ。総合格闘家としても、14年にONE世界フェザー級王座を獲得するなど活躍。直近の試合は昨年7月、元パンクラス・ライト級王者の徳留一樹から、判定勝ちを収めている。

 1R、ヌグエンが左ジャブからの右ロー先制。ナラントンガラグが右ローを返すと、ヌグエンはすぐに距離を戻して右ローを蹴る。右オーバーハンドから前に出るナラントンガラグ。ヌグエンはすぐに下がってかわす。

 以降は互いにフェイントをかけながら右ローを蹴り合う展開に。ヌグエンが終了間際に右フックを一発当てた。

 2R、開始直後にナラントンガラグが右の前蹴り。ヌグエンは不意を突かれたようだが、当たりが浅かったため難を逃れる。するとほどなく、ヌグエンの右ローでダメージを受けたナラントンガラグが片足立ちの状態に。最後はケージ際まで後退したナラントンガラグに対し、ヌグエンが強烈な飛びヒザ蹴りで一撃。ヌグエンが鮮烈KO勝ちで2度目の王座防衛に成功した。

ルーシラー(左)の強烈な右ミドルを受けるMOMOTARO(右)

ONE SUPER SERIES ムエタイ フライ級 3分3R
○ルーシラー・プーケットトップチーム(38=タイ)
判定3-0
MOMOTARO(28=OGUNI GYM)

 1R、右構えのルーシラーはジリジリと間合いを詰めながら右ミドル。左構えのMOMOTAROは前足と奥足を軽快に入れ替えるステップから、左右の前蹴りや関節蹴りを散らす。首相撲の攻防になると、荒々しくヒザ蹴りやエルボーで押し込むルーシラー。MOMOTAROは変則的なワンツーと蹴りで対抗するが、ルーシラーの右ハイを胸部に喰らう場面も。

 2R、MOMOTAROはノーモーションの右ジャブから右フック、さらに右ハイからのバックハンドブロー2連打で畳みかける。しかし、ルーシラーは素早く反応してクリーンヒットを許さず、MOMOTAROの打ち終わりに強烈な右ローを叩き込む。粘り強く変則的なパンチで仕掛け続けるMOMOTARO。ルーシラーは組んで左エルボーを強打するなど主導権を譲らない。

 3R、MOMOTAROは構えをスイッチしながらジャブで一気に飛び込んだり、バックスピンキックバックスピンエルボーを連打で繰り出したりと、手数を増す。ルーシラーは時おりヒットを許す場面もあったが、中盤以降は前蹴りで突き放したり、首相撲に持ち込んだりして、元ルンピニー三階級覇者の試合巧者ぶりを見せた。

 ルーシラーが判定を制し、ONEで3連勝をマークMOMOTAROはONE第2戦目で初黒星となった。


藤沢(右)の首にゴンザレス(左)のチョークがしっかりと極まる

総合格闘技 フライ級 5分3R
○ラモン・ゴンザレスフィリピン
一本 1R 1分19秒 ※ギロチンチョーク
●藤沢彰博(39=心技道場)

 1R、飛び上がっての左ハイと後ろ回し蹴りを連続で繰り出したゴンザレス。藤沢は落ち着いてかわして一気に組みつくが、ケージに押し込んだところでゴンザレスチョークに捕まる。体を回転させてなんとか外そうとする藤沢に対し、ゴンザレスは渾身の力で絞め上げ。藤沢は脱出できず、無念のタップとなった。

 ゴンザレスは3戦連続の一本勝ち。藤沢は連勝が「5」でストップすることとなった。


総合格闘技 -68.0kg契約 5分3R
○レアンドロ・イッサ(ブラジル
一本 1R 3分03秒 ※アームバー
●フー・チャンシン(中国)

ONE SUPER SERIES キックボクシング ライトヘビー級 3分3R
イブラヒム・エルボウニ(モロッコ
判定0-3
アンドレイ・ストイカルーマニア

総合格闘技 ウェルター級 5分3R
ルイスサントスブラジル
TKO 2R 56秒
ジェームズ・ナカシマ(アメリカ

総合格闘技 フェザー級 5分3R
エドワード・ケリー(フィリピン
TKO 2R 2分51秒
●リー・ソンジョン(韓国)

ONE SUPER SERIES キックボクシング ヘビー級 3分3R
アンドレー・ムニエ(オーストラリア
KO 1R 1分14秒
アンデウソン・シウバブラジル

総合格闘技 フェザー級 5分3R
エリック・ケリー(フィリピン
KO 1R 19秒
○クォン・ウォンイル(韓国)

ONE SUPER SERIES ムエタイ バンタム級 3分3R
○セーマペッチ・フェアテックス(タイ)
判定2-0
●オグニエン・トピッチセルビア

総合格闘技 バンタム級 5分3R
●アフマッド・カイス・ジャスール(アフガニスタン
一本 2R 2分27秒 ※ダースチョーク
○シェ・ビン(中国)

総合格闘技 フライ級 5分3R
○ニコ・ソー(シンガポール
TKO 1R 3分03秒
●エコ・ロニ・サプトラ(インドネシア

総合格闘技 女子アトム級 5分3R
○ビ・ヌグエン(ベトナム
TKO 1R 3分55秒
●ドゥイ・アニ・レトノ・ウーラン(インドネシア

猿田(左)のパンチに対し、得意の蹴りで応戦するパシオ(右)