プレミアリーグ第34節、トッテナムvsハダースフィールドが13日にトッテナム・ホットスパー・スタジアムで行われ、ホームのトッテナムが4-0で快勝した。

前節、新スタジアムのこけら落としとなったクリスタル・パレス戦を2-0の快勝で飾った4位のトッテナムは、ミッドウィークに行われたチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝1stレグでもマンチェスター・シティを1-0で破り、こちらも新スタジアムのCLデビュー戦を白星で飾った。

新スタ3連勝を目指す今節はすでに降格が決定した最下位チームと対戦。17日にシティとのCL第2戦を控える中、ポチェッティーノ監督はGKロリスヴェルトンゲン、エリクセン、ムサ・シソコを除く先発7人を変更。シティ戦で左足首じん帯損傷の大ケガを負ったエースのケインの代役にジョレンテ、同じく左手首骨折のデレ・アリに代えてルーカス・モウラ、そ径部を痛めたウィンクスに代えてワニャマを起用。システムを[4-2-3-1]から[3-5-2]に変更した。

[5-4-1]の守備的な布陣を採用するハダースフィールドを立ち上がりから押し込んでいくトッテナムは3分、ペナルティアーク付近で得た好位置のFKをエリクセンが直接狙うが壁に阻まれる。

立ち上がり以降も80パーセントを超えるボール支配率で相手陣内でのハーフコートゲームを展開するホームチームは、10分にワニャマのミドルシュート、左右からのシンプルなクロスでジョレンテが決定機に絡んで行く。

15分を過ぎると、相手の守備が整備され始めたことでなかなか深い位置までボールを運べないトッテナムだったが、24分に伏兵のゴールで先手を奪う。左サイドに張ったベン・デイビスから斜めのクサビを受けたペナルティアーク付近のジョレンテがフリック気味に流すと、後方からスプリントしてきたワニャマが引き取り巧みなダブルタッチでGKをかわして無人のゴールへ流し込み、自身の今季初ゴールとした。

ワニャマのゴールで幸先良くリードを奪ったトッテナムは直後の27分にも右サイドハーフスペースで縦に仕掛けたシソコがボックス右に走り込むルーカスへ絶妙なラストパスを通すと、ルーカスが低い弾道の右足シュートをファーポストに突き刺し、畳みかける攻めですかさずリードを2点に広げた。

この連続得点で余裕を持った試合運びとなったトッテナムは少し前がかりとなったアウェイチームに対して、自陣に引き込みながらカウンターを狙う。前半終盤にかけては前線で抜群の存在感を放ったジョレンテに2度の決定機が訪れるが、決め切ることはできず。それでも、相手の攻撃を危なげなく凌いで前半を終えた。

トッテナムの2点リードで折り返した試合は後半もホームチームがペースを握る。開始直後の47分にはフォイスからの浮き球パスをボックス右でワントラップしたジョレンテが地面に落とさずに右足ボレーで狙うが、これは惜しくもクロスバーを叩く。

その後も無理をすることなく淡々と試合を進めていくトッテナムに対して全く攻撃の形を作れないハダースフィールド。70分にはロングカウンターから左サイドを独走したグラントに千載一遇の決定機もDFのカバーに阻まれる。続く75分にはホッグの浮き球パスをゴール前のムニエが頭で合わすが、これも枠の右に外れた。

一方、ジョレンテやデイビスらが決定機を決め切れず3点目を奪えないトッテナムは74分にシソコを下げて最初の交代カードとして18歳MFスキップピッチに送り出す。さらに85分を過ぎてヴェルトンゲン、ジョレンテに代えてローズソン・フンミンの投入で試合をクローズにかかる。

試合終盤にかけてはリスクをかけて攻勢に出るアウェイチームに幾度か決定機を許すが、87分にはカウンターから右サイドに抜け出したエリクセンからの高速クロスをボックス中央でワントラップしたルーカスがすかさず右足で流し込み、試合を決定付ける3点目を奪取。さらに後半アディショナルタイムにはソン・フンミンのスルーパスに抜け出したルーカスが再び強烈な右足のシュートをファーポストに突き刺し、加入後初のハットトリックを達成。

そして、主力温存もケインの代役が期待されるルーカス、ジョレンテらの活躍で最下位相手に完勝のスパーズが新スタジアムで公式戦3連勝を飾ると共に3位に浮上した。

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