悩む女性(RyanKing999/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

「毒親」…4~5年ほど前から多くのメディアで取り上げられたことで、浸透した言葉。我が子にキラキラネームをつけるものから、暴力を奮う親まで、幅広く使われるようになっているが、子供にとって毒になる親を指している。

女性専用匿名掲示板「ガールズちゃんねる」では、毒親に育てられた投稿者が立てた「生まれ育った環境って関係ないと思いますか?」とのスレッドに様々な意見が寄せられている。

 

■「毒親じゃなかったら…」

「ひどい家庭環境で育った」という投稿者。詳細は記されていないが、「親が毒親じゃなかったら、実家が極貧じゃなかったら、家族仲が良ければこんなに辛い人生じゃなかったんじゃないか」と考えてしまうという。

しかし、掲示板などでは「いつまでも過去を引きずるな」「家庭環境のせいにしすぎ」などの意見を見ることも多いという。これについて他の人の意見を集っている。

 

■「承認欲求の塊みたいな」「舌打ちされお風呂で…」

寄せられたコメントは賛否両論だが、「親や家庭環境は関係ある」と思う人の中には、自身が毒親に育てられてきたという人の意見も。

「親は子供の人格を作るのに1番関係ある人じゃないの? 食事のマナーとかそこらへんは自分で学んでいけるけど、自分の力でどうしようもならない根っこの部分って変えられないものだもん」

 

「『親のせいにするな』って言う人は、幸せな家庭に育ってきたんじゃない?社会人になって仕事出来ないのに承認欲求の塊みたいな子がいて困ったけど、親に肯定されることなく、否定ばかりされてきたって聞いて、少し納得した」

 

「関係あるに決まってる。毎日、母親の思い通りにならないと舌打ちされ、お風呂でぐちぐち言われていました。 結果人の顔色を伺うビクビクした子になったよ。治りません」

■「大人になってからは…」「今の自分を認めて」

一方で「生まれ育った環境は関係ある」としながらも、自分を作り上げるのは親だけではないというものや、大人になってから自分次第との意見も見られる。また、義務教育が終わったら毒親から距離を置くことが大事、との声も。

「普段の仕草や言葉遣い、雰囲気とかは、生まれ育った環境の影響はなかなかとれないクセみたいにあると思う。でも、劣悪な環境で育った人でも反面教師で頑張って成功する人もいれば、恵まれた環境で産まれても全てを失う人もいる。だから大人になってからは自分次第」

 

「友人に毒親に育てられた人けど、周りの友人に恵まれまっすぐ生きている人もいるし、裕福な家庭で愛されて育っても学校でいじめられてグレちゃった人もいる。義務教育を終えたら、毒親から距離を置く勇気は必要」

 

「裕福な家庭で産まれても毒親のもとで産まれても、それぞれ違う悩みだの葛藤はあるんじゃないのかな。それを経てきた今の自分を認めて向き合うべき。主が読んだ『いつまでも過去を引きずるな』っていうのは、そういうことでもあるんじゃない?」

 

■「毒親」に育てられたと思う割合は…

しらべぇ編集部が全国20〜60代の男女1,371名に調査したところ、およそ6人に1人が「毒親に育てられた」と回答した。

毒親

 

「家事をまったくしない両親」というものや「アルコール中毒でお酒を飲むと暴れる親」「虐待されていた」など、毒親の言動や子供の傷の深さはそれぞれのようだ。

しかし、たとえ親子だろうと自分を傷つけるだけの人間関係とは離れる・逃げることは必要だろう。

・合わせて読みたい→それってアドバイスなの? 対人操作をしようとする人に「親がまさにこれ」

(文/しらべぇ編集部・長谷川 瞳

【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」 調査期間:2015年11月20日~2015年11月24日
対象:全国20代~60代の男女1371名

毒親に育てられた女性 「つらい人生は家庭環境のせい」に賛否両論