2019年4月14日(日)
〇三河 63 ‐ 50 三遠●
(三河通算成績 31勝27敗)

 シーホース三河vs三遠ネオフェニックスの「三河合戦」は、前日にチャンピオンシップ(CS)出場圏内のワイルドカード2位に浮上した三河が攻守ともにゴール下を圧勝し連勝となり、CS進出に向けて一歩前進。

 三河は桜木ジェイアールが21得点、ケネディ・ミークスが18得点12リバウンド3ブロックショット、アイザックバッツが12得点11リバウンドとインサイドを支配。ペイントエリア内の得点で44-10と圧倒。終始ハードなディフェンスを継続して三遠を50点に抑え、ウィングアリーナ刈谷での今季ラストゲームを連勝で飾った。

 三河の残り2試合は、4月19日、20日にスカイホール豊田に共に長きにわたって国内リーグで上位を争ってきた競合・川崎ブレイブサンダースを迎えたホームゲーム。既に中地区2位が決まり、CS出場が決定している川崎を相手に2連勝すれば文句なしでCS出場となる。

 圧倒的なチーム力で早々と3月までに地区優勝を決めていた昨年までとは全く違う今年のチーム。苦しみ抜いた末に、選手たちが試合ごとに成長してきた。

 名門チームの71年目のシーズンの結末はどのようなシナリオが待っているのか。

■ シーホース三河 鈴木 貴美一 ヘッドコーチ 試合後コメント


 今日は非常に大事な試合だったんですが、選手にあまりプレッシャーをかけずに、とにかくエナジーを使って精一杯やろうということで、ディフェンスを一生懸命みんながんばってくれたと思います。

 また何人か疲れている選手がいる中、シュートがなかなか入らない状況の中で、我慢してディフェンスをがんばったというところが今日の勝利に繋がりました。三遠さんも最後の最後まで粘って、最後の笛が鳴るまでがんばってくれたので僕らにとってもよかったです。

 来週あと2試合残っているのでその試合にフォーカスして一週間戦術考えてがんばりたいと思います。

■ シーホース三河 #11熊谷 航 選手 ヒーローインタビュー

ー今日の勝利、おめでとうございます。
 ありがとうございます!

ー率直に今の気持ちはいかがですか?
 本当に素直に嬉しいです。

ー大事な試合だと認識していたと思うのですが、どんな気持ちで試合に臨みましたか?
 今日勝たないと昨日勝ったことが意味がないと思うので、昨日以上に集中して入りました。

ーゲームメークする上で一番気にしていたポイントはどんなところですか?
 誰に打たせるかとか、今日は誰が当たっているかを、1分1分考えながら試合していました。

ー最近はスターターとしても定着していますが、気持ちとしては慣れてきたところもありますか?
 そうですね。気負うこともなく自由にやらせてもらっているので、すごく今成長できているなと感じています。

ー刈谷での今シーズン最後の試合でしたがいかがでしたか?
 この2日間とも大勢のお客さんが入ってくれて、自分としてもすごくやりやすいです。

チャンピオンシップ進出に向けて、ファン・ブースターの皆さまへのメッセージを
 チャンピオンシップまで残り2試合となっているので、自分たちがやるべきことはあと2試合勝つということが大事だと思うので、しっかり勝ってチャンピオンシップに行きたいと思うので、また応援よろしくお願いします。

■ シーホース三河 #32桜木 ジェイアール 選手 ヒーローインタビュー

ー今日の勝利、おめでとうございます。
 ありがとうございます!

ー大事な試合だったと思いますが、どんなことを考えて試合に臨みましたか?
 今日はいつもよりモチベーションが高くて…実は家の近所の人たちが見にきてくれているので、個人的なことですが、モチベーションが高かってです笑。

ーMr.シーホースとしては、試合前チームメイトにはどんな声をかけましたか?
 今、みんなが集中していることはディフェンスで、ディフェンスをしなければ試合には勝てないので、チームとしてディフェンスをするということです。徐々に良くなっていると思っています。

ー戦い慣れている刈谷ですが、今日が今シーズン最後の試合でしたがいかがでしたか?
 このアリーナで試合ができることはとても大切で素晴らしいことだと思っています。対戦相手もここに来ると嫌がっていることが多いと思います。いつも応援ありがとうございます。

チャンピオンシップ出場を信じるファン・ブースターの皆さまへのメッセージを
シーホース三河のロゴを指差して)皆さんとはこのユニフォームにあるネームでつながっていると思っています。豊田は少し遠い人もいるかもしれませんが、皆さんと一緒に戦いたいので、応援をよろしくお願いします。

■ 三遠ネオフェニックス 藤田 弘輝ヘッドコーチ 試合後コメント

 エナジーもあったと思いますしフェニックスらしいバスケットボール自体はできたと思うのですが、重い展開といいますか、徹底的にインサイドを責められ、僕らもオフェンスではいいシュートを作れていたとは思うのですが、オープンシュートを決めきれなかったりしてしまいました。

 大きな選手にファウルを多く取られてしまうところが今シーズンの課題だったと思うので、来週もとても大きな選手がいるチームとの対戦なのでしっかり対策をして、チーム一丸となってフェニックスらしい終わり方をしたいと思います。

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1Q 三河12–10三遠

粘り強いチームディフェンスで先手を取る

 スターティング5は、#3ミークス、#5バッツ、#11 熊谷、#14金丸、#30 岡田。

 打ち合いとなった昨日のGame1とは打って変わり、ロースコアながら見応えのあるディフェンスゲームとなる。#3ミークスがポストアップ、#11熊谷がドライブからジャンプシュートを決めると、#5バッツが連続得点を決めて先手を取る。
 その後は両者ともに得点が伸びない重い展開となるが、三遠のピック&ロールに対してスイッチしてオープンを作らせず、ペイント内でも簡単にシュートを打たせない粘り強いディフェンスを敢行。三遠のシュート成功率28.6%に落とさせて凌ぐと、#3ミークスがアタック、#11熊谷がドライブからねじ込んでリードを奪う。

2Q 三河28–25三遠 (三河16–15三遠)

金丸、岡田が無得点も、桜木、ミークスが二桁得点で牽引

 スタートは、#3ミークス、#11熊谷、#14金丸、#24加藤、#32桜木。

 #3ミークスのアタックで先制すると、#32桜木が執拗にローポストからの攻撃を続けて8得点を積み上げる。三遠は#45マクドナルド、#8太田のミドルシュート、#73田渡の3Pシュートなどで渡り合う。
 残り2分に三遠#11岡田のバスケットカウントで24-24に追いつかれるが、#32桜木のミドルシュートで突き放して主導権を渡さない。#14金丸がボールを奪取して#8村上が走ってファウルを得るとアリーナは大きな歓声に包まれる。終了間際に#3ミークスの得点でリードをわずかに広げて、前半を終えた。

3Q 三河42–36三遠 (三河14–11三遠)

我慢の展開が続くが、リードを広げて最終Qへ

 スタートは、#3ミークス、#5バッツ、#11熊谷、#14金丸、#30岡田。

 3点リードで迎えた後半は、本来のボールムーブが戻るが、最後のシュートが決まらず我慢の展開が続く。三遠#8太田に連続得点を許して1点差まで迫られるが、すぐに#3ミークスがリバウンドをねじ込んではね返すと、残り1分半に#11熊谷がコートの端から端までロングパスを通して#30岡田の速攻をアシスト。#3ミークスがポストアップでねじ込んで6点のリードで最終Qを迎える。

4Q 三河63–50三遠 (三河21–14三遠)

最後まで集中したディフェンスを継続、ロースコアゲームを勝ち切る

 スタートは、#5バッツ、#11 熊谷、#24加藤、#30 岡田、#32桜木。

 「今日はインサイドに入れても(三遠の)ガード陣がヘルプに行かなかったので、インサイドに集めながらファウルを誘うことを心掛けていた」という#11熊谷の冷静なゲームメイクが効を奏す。#32桜木がポストアップで加点すると、インサイドへ鋭いパスを送って三遠のファウルを誘発。#5バッツがフリースローを決めて二桁リードを得る。
 #11熊谷がスティールからのワンマン速攻でバスケットカウント奪取し15点差を作ると、#30岡田がリングにアタックして#3ミークスのゴール下をアシストしてアリーナを沸かせる。その後も#32桜木が老獪にファウルを誘ってフリースローで加点。このQだけでチーム計16本のフリースローを獲得して得点を積み上げ、最終スコア 三河63–50三遠で三河合戦に連勝。ワイルドカード2位の座を死守して最終節を迎えた。

三河・桜木「近所の人が…」のおかげで連勝、苦しんだ今季の結末は?