エンジニアの方の”あるかもしれない”日常風景をデフォルメしてコメディタッチに描く本連載「エンジニアあるある」。さて、今回はどんな風景なのでしょうか...

☆☆☆☆☆☆

世の中には会社員の他、自営業、経営者という人もいるでしょう。でも、会社員の場合、人と知り合った時に「会社員です」では、何をしているのかよくわからないので「銀行に勤めています」「IT企業勤務です」のように会社の種類を告げることもあります。

しかし、エンジニアは相手によって自己紹介の仕方を変えます。相手がエンジニアである場合は「Pythonです」「Swiftです」「画像解析です」などのように詳しすぎるほどの紹介をしますが、相手が一般人の場合は「会社員です」としか言いません。「どんなお仕事をされているんですか?」と尋ねても、「いろいろやらされています」と露骨に壁を作って、業務内容に踏み込まれないようにします。

これには、エンジニアの誰もが悩まされている理由があります。それは、エンジニアであるとか、プログラマであるとか名乗ると、パソコンの設定を頼まれてしまうことです。これが困るのです。

エンジニアだからといってパソコンに詳しいわけではありません。多くの人が悩むのは何かの設定の手順ですが、それは開発したメーカー次第で、マニュアルを読んでくださいとしか言いようがありません。普通の人よりは、デバイスに慣れているので、見当をつけられるということはありますが、それでもマニュアルを見なければわかりません。

エンジニアならチョチョイと設定できちゃうでしょ?」と言われるのが困りますし、できないと今度はなんだか自分のプライドが傷ついてしまうのです。

なので、エンジニアは普通の人に対してエンジニアだと名乗らないのです。「エクセルの表の縦と横を入れ替えるのってどうやるんでしたっけ?」。そんなこと聞かれても知らない場合もあります。F1レーサーに「黄色い点線の車線は車線変更禁止だっけ?」「この車のハザードランプのボタンはどこにあるの?」と聞くようなものです。パソコンのことは、マニュアルを見てください。ちゃんと書いてありますから。

(イラスト:ConChan)

「エンジニアあるある」第21回会社の外ではプログラマやエンジニアではなく、会社員と名乗る。