DOMMUNEと『バイキング』とビーフの経緯

ライブストリーミングサイトDOMMUNEでは、情報番組『バイキング』への“アンサー”として、同番組MCの坂上忍の音源を特集した音楽番組を4月15日の19時から生配信する。『バイキング』で「売名行為」と批判的に言及されたDOMMUNEからのクールな切り返しに、ネット上では「最高すぎる」「痛快で、正しくカッコいい戦い方」「またバイキングで取り上げてほしい」といった声があがっている。

<耳マンのそのほかの記事>

4月14日DOMMUNEを主宰する映像作家の宇川直宏氏は自身のTwitterを更新。4月15日の19時から23時にかけて、『バイキング』への“アンサープログラム”として『「成長と音楽」〜子役から俳優、そしてMCへ』および『DJ Plays“坂上忍” ONLY!!』を配信すると発表した。

ことの発端は、3月26日DOMMUNEで敢行された『DJ Plays電気グルーヴONLY!』だった。ピエール瀧の逮捕により電気グルーヴの音源回収や配信停止などの自粛の動きが広がるなか、DOMMUNEは電気グルーヴへのリスペクトを込めて5時間にわたるプログラムを配信。結果的に46万6932ビューワーを記録し、「#DOMMUNE」が4時間連続でTwitterのトレンド1位を獲得するなど大反響を呼んだ。

この盛り上がりを批判的に取り上げたのが、坂上が司会を務めていることでおなじみの『バイキング』だった。3月28日の同番組内で、坂上や出演者たちが「DOMMUNEって知ってる?」「宣伝なんじゃないですか?」などと延べると、他の共演者たちも同調。婉曲的に「DOMMUNEが仕組んだ売名行為」だと言わんばかりの内容となり、ネット上では『バイキング』への批判が殺到する事態となっていた。

“ディス”を“ディグ”に転化したDOMMUNE

DOMMUNEの主宰者である宇川氏はDOMMUNEの公式サイトに「専門知を全く持たない彼らTVタレント同士が、何の議論もせずに、“知らない”ムーヴメントや“知らない”カルチャーを、“知らない”という理由だけで、集団で袋叩きにしていたのだ。そしてその後『バイキング』は世の中の混沌と矛盾を体現するかのように、SNSに晒され、火達磨となり燃え上がった…」とつづりながらも、このうえなく誠実な対応を見せる。「我々音楽メディアDOMMUNEは、MCの火の元である坂上忍氏を『知ろう』と、過去にリリースした全てのヴァイルの音源をDJフクタケの指揮によってDIGし、フルコンプした!!!!!!」と宣言。ビーフ(論争)を仕掛けてきた『バイキング』へのアンサーとして、まさかの『坂上忍特集』を行うことを発表した。

15日の21時から23時までDOMMUNEで配信される『DJ Plays“坂上忍" ONLY!!』では、これまでに坂上が歌手として発表した10枚のシングルおよび4枚のアルバムに加え、坂上が出演した故・相米慎二監督の名作映画『ションベン・ライダー』のOST、さらに彼が上杉達也・和也役を演じたミュージカル版『タッチ』のオリジナルキャストアルバムまでコンプリート! その見事な意趣返しっぷりに、Twitter上では「最高に皮肉が効いてて最高」「宇川さんとDOMMUNE、バイキングを批判するとかじゃなくてやり方がイカしてるよね」「dommune最高だな。流石ファイナルメディア」「すっげえことするなあ!!!」「うわー、展開が面白すぎ」「流石DOMMUNEとしか言いようがない」と称賛の声が相次いでいる。

「『知らない』という絶対的な無知がマウンティングを成立させ得ると考える相手を『知ろう』とするアクション」といった意見に象徴されるように、テレビという巨大なメディアによるマウンティング気味のビーフを、軽快かつ豪快に調理してみせたDOMMUNE。凄腕のDJたちがプレイする坂上忍先輩の未知なる音源の数々、ぜひDOMMUNEで楽しんでみませんか?

耳マン編集部

DOMMUNEがまさかの“坂上忍特集”を敢行! 『バイキング』へのクールなアンサー企画に称賛相次ぐ