一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会(JFA)によると、全国のコンビニエンスストア(以下、コンビニ)数は、5万5979店舗(2019年2月時点)、同月の延べ来客数はおよそ12億7000万人。

 生産年齢人口(15~64歳)のおよそ7600万人がそれぞれひと月に16回以上、つまり2日に1回は利用した計算になる。

 何しろコンビニの商圏は面積というより人口密度が肝。人口密度が高い都市部、生活圏なら徒歩10分圏内に同系列のコンビニが3、4店舗あることも珍しくはない。

 ところがここに健康リスクがある可能性が指摘された。

 米ノースウエスタン大学医学部の研究者らは、1984年から続く生活習慣や住環境と、心血管疾患との関係を調べる「CARDIAスタディ」(対象年齢18~30歳)の登録者2706人の10年分の冠動脈石灰化(CAC)検査データを使用。自宅から3km以内の食料品店、飲食店に占めるコンビニおよびファストフード店の比率の変化との関連を解析した。

 その結果、地域のコンビニ比率が10%上昇すると、突然死や心筋梗塞の原因となるアテローム性動脈硬化リスクが34%増加することが示されたのだ。

 その一方で、何かと不健康食扱いされるファストフード店比率が上昇しても、アテローム性動脈硬化症との関連は認められなかった。

 研究者は「コンビニでは不健康な食品だけではなく、たばこアルコール飲料が購入できることも一因だろう」としている。

 さて、CAC検査はCT(コンピューター断層撮影)によるもので、米国では検査画像をスコア化し、10年以内の冠動脈疾患死(つまり突然死)や心筋梗塞発症リスク予測に使われる。たとえば60代でもCACスコアがゼロなら、男女ともに冠動脈疾患リスクをほぼ否定できる。そのCACスコアに影響するのだから、無視はし難い。

 とはいえ最後にモノを言うのは利用者の意識だ。最近はコンビニ側も健康志向の商品に力を入れている。食品購入時はカロリー表示や栄養素をしっかり確認すること。ご利用は計画的に、である。

(取材・構成/医学ライター・井手ゆきえ)

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