6月のフランス女子W杯へ、日本の「組織的にプレーすることと頭を使った動き」に言及

 なでしこジャパンのMF宇津木瑠美(シアトルレイン)が、6月に迫った女子フランスワールドカップ(W杯)を前に国際サッカー連盟FIFA)のインタビューに応じている。2011年W杯でのなでしこジャパン初優勝を振り返った一方で、今大会に向けて「ステップアップしていく必要がある」と話している。

 宇津木は2007年大会から11年、15年と3大会にわたって女子W杯のメンバーに入り、今大会でメンバー入りすれば4大会連続となる。11年大会では優勝を経験したなか、「優勝する以前は女子のサッカー人口はとても少なかったけれども、それ以降はプロになる選手や単純にサッカーを楽しむ女子選手が増えているし、こうして女子サッカー人口が増えていることがとても嬉しい」と語る。

 若くして代表デビューを果たしただけに、現役選手でなでしこジャパンの歴史を誰よりも知る存在と言ってもいい宇津木は、日本女子の伝統的なスタイルを「日本のスタイルは通常、組織的にプレーすることと頭を使った動きを中心にしているので、それらを創造的で新鮮なアイデアと組み合わせてトライしていきます。これは、私たちの強みであるべきであり、私たちがチームプレーの中でそれを証明していきたい」と表現している。

 宇津木は11年の女子W杯ドイツ大会の前年からプレーの場を海外に移した。フランスモンペリエから16年にはアメリカシアトルレインへ移籍しているが、そうした環境でプレーしながらも、代表チームにアジャストすることの重要性とポイントもまた言葉にした。それは、恐らく代表チームによる「JAPAN’S WAY」を標榜する日本サッカー界では、男女を問わずに必要になる要素だと言えるだろう。

「海外でプレーする私たちにとっては、ナショナルチームはとても特別な場所です。それは私たちが普段プレーするのとは異なる環境です。さらに、日本は非常に特殊なスタイルをしているので、(日本のために)プレーする時には、どのようにすべきかを視覚化できることが重要です。コンディションが良いことは間違いなく重要ですが、私は頭をクリアにして、精神的に準備ができていることに集中する傾向があります」

高倉監督の下で若手選手も増加 宇津木が考える「私たちの強みの一つは…」 

 優勝した11年と準優勝した15年はいずれも佐々木則夫監督が指揮し、多くの主力が共通して出場した大会だったと言える。一方で、今年の女子フランスW杯までの間には高倉麻子監督への交代があり、さらには世代別の世界大会で優勝を果たした経験を持つ選手たちが多くチームに加わった。そのことによる変化について宇津木は触れている。

「私たちは今、チームに多くの若い選手がいます。そして、監督も変わっていますから、すべてが新しく感じます。今度の女子W杯で、私たちの強みの一つは、私たち全員が共通のビジョンを持っているということでしょう。そのなかで、様々なプレーヤーの個性を見せることができると思います。ただ個人的には、私はステップアップする必要があると感じています」

 今月の欧州遠征では、開催国フランスを相手に力の差を感じさせられる敗戦を喫した一方で、強豪ドイツには相手のミスを利したゴールながら2-2の引き分けに持ち込んだ。決勝に進んだ過去の2大会と比べれば、よりチャレンジャーとしての色合いが強いなでしこジャパンだが、若いチームだけに、大会のなかでキッカケをつかめば勝ち進むなかで大きな成長を遂げる可能性も十分に秘める。宇津木の経験とプレー、影響力はチームにとって大きなカギになるはずだ。

 日本は6月の女子フランスW杯初戦でアルゼンチン(10日)、第2戦でスコットランド(14日)、第3戦でイングランド(19日と対戦する。(Football ZONE web編集部)

なでしこジャパンのMF宇津木瑠美【写真:Getty Images】