独創的な料理を続々と開発している野島慎一郎氏
『週刊プレイボーイ』で「激ウマ!! バカレシピ研究所」を連載中のB級フード研究家・野島慎一郎(のじま・しんいちろう)さん。
今回の"バカレシピ"は、雪見だいふくを『ドラクエ』のモンスター・キングスライムに変身させた「キング雪見だいふく」!
* * *
【今回の食材】
・バニラアイス 2000ミリリットル ・コーンスターチ 適量 ・砂糖 80g ・白玉粉 100g ・水 160cc
助手 野島さん。さっきから熱心にスマホいじってるけど、何やってるんスか?
野島 最近アプリでやる『ドラクエ』にハマっちゃって......。
助手 ゲームかよ! ほら、今回もバカレシピ考えて!
野島 大丈夫。今回はちゃんとドラクエからヒントをもらいましたから。ドラクエのモンスターのスライムって、8体集まると何になるか知ってますか?
野島 スライムって何かの形に似てると思ってたんだけど、雪見だいふくっぽいなと。なので今回は「キング雪見だいふく」を作ってみようかと思います。
助手 スライムが雪見だいふくっぽいと思ったことは一度もないけど、どでかい雪見だいふくは興味深い! でも、あのモチを再現するのは難しいのでは?
野島 大丈夫です。再現レシピがたくさんクックパッドに載ってたので、いいとこ取りして作ってみましょう。
助手 クックパッドを積極的に活用する料理研究家ってひどいな! もっとプライド持って!
(1)レンチン! 耐熱の容器に白玉粉、水、砂糖を加えてよく混ぜ、ラップをかけて電子レンジ(600W)で3分ほど加熱。いったん取り出してさらに混ぜ、必要に応じてさらにレンチンして固める
野島 材料をよく混ぜてレンチンしたら......おおっ、いい感じにモチモチしてきた! 本来ならここからひと口サイズにちぎっていくのですが、コーンスターチを敷いた台の上に広げて、薄く延ばしていきます。
(2)延ばす! コーンスターチを敷いた台の上にレンチンしたモチを広げ、全体にコーンスターチをまぶしながら薄く延ばしていく。粉が少ないとモチが台にくっつくので要注意
助手 すげえ~。どでかいアイスを包む準備は完璧ッスね!
(3)移す! アイスをボウルに移し、巨大なアイス玉を作っていく。溶けてしまうのを防ぐために作業はなるべく手早く。ボウルも直前まで冷凍庫で冷やしておくといいだろう
野島 続いてアイスの玉を作りたいので、大きめのボウルにアイスを移していきます。その量はなんと2000ミリリットル! 雪見だいふくが1個47ミリリットルらしいから......約40個分はあるな! こいつは興奮するぜ!!
助手 あんた本当にバカだねぇ。
野島 さあ、あとはこのアイスにモチをかぶせるだけ。いきますよ。ソイヤッ!
助手 ウオォォォーッ!! とんでもないサイズの雪見だいふく!! こいつはバカすぎる!!
(4)完成! 「キング雪見だいふく」
野島 ああっ!! モチの重さに耐えきれなかったのか、アイスがすごい勢いで崩れてきた!! カメラマン、早く撮影して!!
助手 ぐああぁっ! もはやキングスライムというかバブルスライム状態に......。
(5)食べる! 残念ながら今回は瞬時に崩壊し始めてしまったため、写真撮影もそこそこに大急ぎで食す。味は完璧に雪見だいふくそのもの。今回の反省を生かし、いつかリベンジしたい
野島 助手くん、とりあえず食べてみよう!
助手 すごい! 味と食感は完全に雪見だいふく! 再現度は過去最高レベルッス! それだけに見た目が惜しいなあ......。
野島 これはいつかリベンジしたいな......。助手くん、ちょっと「時の砂」持ってきて。
助手 時間を巻き戻せるアイテムね。ドラクエハマりすぎ!
●野島慎一郎(のじま・しんいちろう)
ライター、マンガ家、B級フード研究家。独創的な料理を続々と開発している。笑えるレシピを60本収録した『世界一美味しい「どん二郎」の作り方』(宝島社)が好評発売中
撮影/下城英悟
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