幼児が遊んでいるうちに洗濯機に閉じ込められる事故は後を絶たないが、このほどオーストラリアのタスマニア島から生後6か月のネコのサバイバルなストーリーが舞い込んできた。このネコはなんと洗濯機の中で30分間も洗濯されていたという。『Inside Edition』などが伝えている。

先月29日(金)の夜、タスマニア州北部ローンセストンに住むキム・バーさんは、ペットのネコ“ポピィ”の姿が見えないことに気が付いた。キムさんはちょうど2回目の洗濯を始めたところだったが、就寝時だったこともありポピィはすでに家族の誰かと一緒に眠ってしまったのかと思っていた。しかし家中を探しても見つからず、ポピィが大好きなビスケットを置いて名前を呼んでも何の反応もない。

キムさんはハッとして「もしかしたら」と思い、洗濯機を止めて全ての衣類を取り出してみた。すると、そこにはびしょ濡れのポピィがびくともせずに横たわっていた。脱水はこれからというところだったが、すでに洗濯機を回してから30分が経過していた。キムさんは当時のことをこのように振り返っている。

「最初にポピィを見た時は、首が折れて死んでいるかのように見えたのです。私の子供たちはヒステリックになり、パニック状態でした。もう診療が終わっている時間でしたが獣医に相談し、タオルでそっとポピィを包んでアニマル・メディカル・センターに連れて行きました。」

「洗濯機の扉は前方についているので、1回目の洗濯物を出して2回目の洗濯物を入れた時に、ポピィは自分で洗濯機の中に飛び込んだのでしょう。ポピィは全身ずぶぬれでしたが、わずかに息をしているのがわかりました。」

夜間にポピィを診察したベテラン獣医のティム・ローズさんは、ポピィの様子についてこう明かした。

「32年も獣医をしていますが、洗濯されたネコは初めてのケースです。ポピィは脳震とうを起こし、肺には水が入っていました。目には痣ができ、低体温の状態でした。もう少し遅かったら命の危険もあったでしょうね。洗濯機の中でクルクル回って、何度も頭をぶつけたんだと思います。おそらく息をするのも大変で、かなり怖い思いをしたはずですよ。溺れることもなく生きていたのは奇跡でしょうね。ポピィもこれで学習したはずです。もう洗濯機に飛び込むなんてことは2度とないでしょうね。」

幸いなことにポピィは骨折しておらず、センターで2日間入院し点滴を受けた後に退院したとのこと。なお、キムさんは『abc.net.au』のインタビューでこう述べている。

「退院後、『ポピィは私たちのことを嫌いになってしまったんじゃないか』とか『もうスリスリしてこないんじゃないか』と心配していましたが、事故から3週間が経った今では家中を走り回っています。すっかり元のポピィに戻りましたよ。」

ちなみに2017年にはウクライナで、かくれんぼをしている途中で洗濯機にはまってしまい抜けなくなった男児が消防隊員によって救出されている

画像は『Animal Medical Centre 2019年4月1日付Facebook「Meet poor little Poppy who miraculously survived a full wash cycle!」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

海外セレブ・芸能のオンリーワンニュースならテックインサイト