スパイラルのかかった長髪をなびかせて左サイドを疾走する姿は、一度見れば強烈に脳裏に焼き付く。だが、エイバルに所属するマルクククレジャは、なにも見た目“だけ”が印象的な選手というわけではない。今季飛躍的な成長を遂げている20歳の有望株にスポットライトを当ててみる。

名前:マルクククレジャ(Marc Cucurella
誕生日1998年7月22日
年齢:20歳
身長/体重:175cm/67kg
主なポジション:左サイドバック
リーグ成績:25試合出場0ゴール2アシスト

◆■エスパニョールのカンテラからバルサへ…トップチームデビューも経験

 1998年ククレジャはカタルーニャ州バルセロナで生を受けた。8歳の時にエスパニョールのカンテラに入団すると、そこで6年を過ごした。その後は同じ街を本拠地とするバルセロナのカンテラに移籍。サイドを頻繁にアップダウンする現在のプレースタイルを習得していった。

 2017-18シーズンは、ククレジャにとって飛躍の時となった。トップチームメンバーに度々招集されるようになると、2017年10月25日にはコパ・デル・レイのレアル・ムルシア戦でトップチームデビューも経験する。「ククレジャはジョルディ・アルババックアッパーになるだろう」、そう思った人は決して少なくなかったはずだ。

◆■バルベルデの構想に入らず…エイバルでの挑戦を決意

 ククレジャにとって大きな誤算だったのは、バルサを率いるエルネスト・バルベルデ監督が、アルババックアッパーとしてフアン・ミランダを選んだことだろう。一つ下のカテゴリの主力であるミランダが左サイドバックセカンドチョイスとなったことで、ククレジャは出場機会を求めて移籍を決意する。

 2018年8月31日ククレジャがローン移籍という形で加わることになったのは、バスクを拠点とするエイバル。ホセ・ルイス・メンディリバル監督の下、魅力的な攻撃サッカーを展開しているチームだ。守備対応にはまだ難があるククレジャだが、持ち前の攻撃性を生かせるエイバルで継続的に出場機会を得たことで自信をつかんでいく。11月24日レアル・マドリード戦では、3-0の歴史的大勝に大きく貢献。全3得点に絡む活躍を見せた。

◆■豊かなスピードと無尽蔵のスタミナが武器…ミランドルトムントも関心

 ククレジャの特長としては、バルサ仕込みの足元のテクニックに加え、五分五分の競り合いでも相手を剝がしきれるスピード、90分間上下動を繰り返すことができるスタミナを挙げることができる。相手サイドバックセンターバックの間を破る動きの破壊力も、今季試合に出続けるなかで向上していった。

 魅惑のエイバルでひときわ輝いているカーリーヘアの若者に対して、欧州の強豪クラブも熱視線を送っている。イタリアメディアカルチョ・メルカート』が報じたところによると、ミランドルトムント、ボルシアMGなどが獲得の可能性を探っている模様だ。

 バスクの地で急成長するククレジャ。私たちが彼のプレーリーガ・エスパニョーラで見られる時間は、それほど多く残されていないのかもしれない。

文=松本武水
写真Getty Images

見た目だけでなく、プレー内容も目立っているマルク・ククレジャ [写真]=Getty Images