興行収入が33億円、動員数260万人を突破している映画『翔んで埼玉』。埼玉県を徹底してディスることが大きな話題となった本作のヒットを祝して、19日に原作者の魔夜峰央と本作を監督した武内英樹が登壇した応援上映が開催された。

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原作は出身地・居住地によって激しい差別が行われているという架空世界の日本を舞台に、埼玉県を徹底的に見下すセリフで話題になった漫画。東京屈指の名門校・白鵬堂学院を舞台に、生徒会長の壇ノ浦百美(二階堂ふみ)と、アメリカ帰りの転校生、麻実麗(GACKT)が、東京と埼玉、そして千葉までも巻き込んだ抗争に巻き込まれていく様を描く。

空前のヒットを記念し、全国で応援上映の開催が決定した本作。その前しょう戦として、元埼玉県民の原作者である魔夜と千葉県出身の武内監督が、劇中での埼玉VS千葉という設定に基づき、会場の観客と一緒に応援合戦を繰り広げた。

上映終了後、登壇した2人に率直な感想を聞くと、武内監督は「今日はありがとうございます!やっと応援上映にたどり着けました。まだまだ続けていきたいと思ってます」と語り、魔夜は「ヒットするなとは思っていました。監督が武内さんで、主演が二階堂GACKTですから。最初に聞いた時はこれを映画化していいのかと思いましたが、キャスティングを聞いて、主演があの2人なら、いけると確信したんです。案の定でした。あとは、どこまで“クイーン(公開中の『ボヘミアン・ラプソディ』)”に近づけるのかですね」と自信を見せると、「ほかの県だったら絶対できませんでした。“翔んで京都”…絶対できませんよね。埼玉の方だから許してくれる。埼玉には足を向けて眠れません」とお礼をのべた。武内監督は、埼玉県民から苦情が来るのではと懸念していたそうだが「一応、クレームが来た時に備えてQ&Aを作ったんですけど、全然使わなかったんですよね。ありがたいです」と寛大な県民に感謝をのべた。

さらに、応援上映を体験した感想を聞かれると、武内監督は「笑いたいのに、笑いづらかったという人もいましたから。いいですね、こういうの。細かいところにネタを仕込んでいるので、オペラの歌詞とか、気がついたら突っ込んでほしいですね」と期待を込めた。あわせて魔夜は「こういう映画の見方もあるんですね。最初から申し上げてますが、これ、ファンタジーですから。たとえ現実と似ていても、偶然ですからね!」とおちゃめに語ると、「原作も、細かく色々仕込んでいるんですよ。私と監督の感性が似ているからでしょうかね。何度も観てもらいたいですね」と大満足の様子だった。

最後に本作へのメッセージを求めらると、魔夜は「映画はもっとヒットしてもらいたいです。こんなもんじゃないです!」と本作をさらに盛り上げてほしいと熱望。武内監督も「埼玉県内で年末ぐらいまで公開してもらいたいです」と感謝と共に願いを込めた。(Movie Walker・文/編集部)

原作者の魔夜峰央と武内英樹監督がファンに感謝!