ハリウッド映画黎明期に大活躍した伝説のお笑いコンビ“ローレル&ハーディ”の晩年の実話をもとに、『フィルス』(13)のジョン・S・ベアード監督がメガホンをとった感動作『僕たちのラストステージ』(公開中)。このたび本作で英国アカデミー賞に2人そろってノミネートされたスティーヴ・クーガンとジョン・C・ライリーが、“ローレル&ハーディ”に大変身する全貌に迫った特別映像を独占入手した。

【写真を見る】本物以上に本物らしい!?アカデミー賞受賞スタッフが手がけた特殊メイクに注目!

本作は共に人生を歩んできた2人の男が、人生の晩年に差し掛かることで友情や舞台の大切さに気づいていく様をユーモラスに描いたヒューマンコメディ。物語は1953年、かつて世界中で愛されながらもすでに“過去の人”になってしまったお笑いコンビ“ローレル&ハーディ”。2人はイギリス中をめぐる過激なツアーを続けながら、徐々にファンを取り戻していくのだが、ある日の口論をきっかけに事態は思わぬ方向へと進んでいくことに…。

特別映像の中で映しだされているのは、クーガンとライリーを“ローレル&ハーディ”に変身させた特殊メイク制作の舞台裏。『グランド・ブダペスト・ホテル』(14)など2度のアカデミー賞受賞歴を誇るマーク・クーリエが手がけた特殊メイクによって、ライリーは本物のオリバー・ハーディと見間違うほどの風貌に。熱のこもりやすいファットスーツに身を包み、撮影の休憩のたびに体を冷やしていたのだとか。

またスタン・ローレルを演じたクーガンには、ローレルの特徴である顎と歯を作り、両耳を尖らせる特殊メイクが施された。「鏡を見ると知らない男が立っているんだ。それがとても良かったし、ローレルがどんな人間だったのかわかる気がしたよ」と語るクーガン。驚異の完成度を誇る特殊メイクは、2人が“ローレル&ハーディ”になりきるための大きな後押しとなったようだ。

そんな2人に対し、ベアード監督は「最初にカメラテストをやった時は感動の瞬間だったよ!」と大満足の様子で、「彼らを本物に近づけるためにやれることはすべてできたと思う」と自信たっぷりにコメント。世界中の映画ファンがいまなお愛してやまない伝説のコンビを、本物以上に本物らしく再現したクーガンとライリー。2人の熱演を是非とも劇場で確かめてほしい!(Movie Walker・文/久保田 和馬)

驚異の特殊メイクの裏側に迫る!