中国メディア・東方網は20日、「どうして日本人は行列に割り込んだり、みだりにごみを捨てたりしないのか」とする記事を掲載した。

 記事は、日本は国の文明も、国民のモラルも高く、公共スペースの秩序や公衆衛生が確かに中国よりも優れており、行列に割り込んだりごみをポイ捨てするような光景は日本ではほとんど見られないとことについて「われわれはこれを否定できない」とした。

 その一方で、日本の状況を持ち出して中国人の素養や性質を貶めようとする人に対しては「日本の歴史を遡って見てみなければならない」とし、近代の日本では公共の秩序は現在とは比べ物にならないほど乱れており、公共の乗り物に乗る際も列に並ぶことはなく互いに譲り合うこともなかったと伝えた。

 そして、1960年代始めごろまでの日本の街はまるでごみ捨て場と形容すべきほどごみがうず高く積まれており、環境美化の従事者が片付けや清掃を行うスピードが、市民の出すごみの増加に追い付かない状況だったとしている。

 そのうえで、日本では1964年東京五輪開催が環境や秩序の向上の大きな契機になったと説明。日本の対外的なイメージアップのために、公共秩序や公衆衛生に関するさまざまな法規を制定し、みだりにごみを捨てたり生み出したりする者、秩序を破壊するものを厳しく罰するようになったと説明した。

 記事は、約50年かけて日本は徐々に現在の美しい環境と秩序を持つ社会へと成熟していったと伝えたうえで「われわれは決して自らを低く見る必要は全くない。社会道徳や国民モラルの向上は、国や市民が発展するなかでの必然の結果に過ぎないのだ」とし、中国もやがては同じ道を辿ることになるとの見方を示した。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

どうして日本人は、みだりに割り込んだりポイ捨てしたりしないのか=中国メディア