リーガエスパニョーラ第33節、ヘタフェvsセビージャが21日に行われ、3-0でヘタフェが快勝した。なお、ヘタフェのMF柴崎岳は先発出場し、61分までプレーした。

直近3試合負けなしの5位ヘタフェ(勝ち点51)と、3連勝中の4位セビージャ(勝ち点52)による、トップ4フィニッシュを懸けたライバル同士の直接対決。

前節、降格圏に沈むバジャドリー戦を相手に数的不利を背負いながら試合終了間際のPKによるゴールで劇的な2-2のドローに持ち込んだヘタフェ。奇跡のチャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得に向けて重要なセビージャ戦に向けては、昨年12月の第16節レアル・ソシエダ戦以来、プレー機会がなかった柴崎が17試合ぶりにスタメンに抜擢された。

注目の上位対決は立ち上がりから拮抗した展開に。その中で右サイドハーフとしてスタートした柴崎は積極的にスペースに飛び出す動きをみせ、プレースキッカーを担うなどモチベーション高くプレー。さらに15分過ぎにはマタとサイドを入れ替えて左サイドにポジションを移す。

一方、やや様子見の入りとなったセビージャだが、時間の経過と共に個の力で相手ゴールに迫る。22分にはボックス中央で相手のクリアに反応したフランコ・バスケスが左足のボレーシュートを放つが、これはクロスバーを掠める。続く26分にはベン・イェデルが強烈な右足のシュートでGKソリアにファインセーブを強いる。

前半半ばを過ぎてセビージャの攻勢が続いていくかに思われたが、ここから試合の主役はラ・リーガで悪名高きマテウ・ラオス主審。32分にヘタフェのセットプレーの場面でバスケスのハンドを取ってホームチームにPKを与えると、これをキッカーのマタが冷静に決め切って35分にヘタフェが先制。

そして、この判定をキッカケに熱くなったセビージャの選手に対してカードの枚数が増えていくと、前半終了間際には試合の流れを大きく左右するアクシデントが発生する。

前半アディショナルタイム2分、相手陣内右サイドでのヘタフェのFKでキッカーの柴崎が浮き球のボールをボックス左のB・ゴンサレスに繋ぐと、この競り合いの場面でエスクデロが上げた腕にボールが当たる。ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)による検証の結果、ヘタフェに2つ目のPKが与えられたところまでは良かったが、ラオス主審はすでに1枚警告を受けていたエスクデロに厳しい2枚目のカードを科して退場処分に。そして、このPKをモリーナが決めてホームのヘタフェが2点のリードと数的優位を手にした。

迎えた後半、前半半ばからの2トップの一角に近いポジションでプレーすることになった柴崎は再びゴールに絡む仕事を見せる。53分、右サイドでボールを持った柴崎が絶妙なスルーパスをマタに通すと、ボックス右でマタが折り返したボールをゴール前のモリーナがワンタッチで押し込み、試合を決定付ける3点目とした。

その後、74分にジェネの足裏がヘスス・ナバスのヒザに入ったプレーがVARの末に一発退場の判定となり、ヘタフェも10人の戦いとなった中、終盤にかけてもセビージャの反撃を許さずに3-0で快勝。ヘタフェがセビージャをかわしてCL圏内の4位に浮上している。

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