連載「骨格筋評論家バズーカ岡田の『最強の筋肉ゼミ』3限目」

「THE ANSWER」の連載「骨格筋評論家バズーカ岡田の『最強の筋肉ゼミ』」。現役ボディビルダーであり、「バズーカ岡田」の異名でメディアでも活躍する岡田隆氏(日体大准教授)が日本の男女の“ボディメイクの悩み”に熱くお答えする。3限目のお題は「自宅での筋トレ法」について。

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 Q.筋トレ初心者です。自宅でも確実に筋肉をつけられるトレーニング法を教えてください。

 筋トレ初心者の方は、1日で全身の筋肉に刺激を入れられるトレーニングプログラムがおすすめです。「胸の上部を盛りたい」「肩から腕にかけて、筋肉のカットを刻みたい」など具体的な目標もあると思いますが、部分的にこだわりを持って狙っていくとどうしても種目数が多くなります。すると、目標を達成する前に挫折する可能性も高くなる。まずは広範囲に鍛えられる種目を組み合わせて、効率よく全身を鍛えていきましょう。

 自宅でできる筋トレの王道は、「腕立て伏せ」「腹筋運動」「背筋」「スクワット」です。腕立て伏せで、腕、肩、腕、腹筋で腹、背筋で背中、スクワットで下半身を刺激。たった4種目で全身をまんべんなく刺激できます。

 さらに、近所の公園で鉄棒を使った懸垂を加えれば完ぺきです。とはいえ、大人がぶら下がれる鉄棒が近所にある方はほぼいないと思うので、斜め懸垂で十分。これは二の腕が気になる女性にもおすすめです。

 トレーニングは、週3日、2日に1回のペースで続けます。自重トレーニングはそれほど筋肉を傷めつけないので、やりたい人は毎日やっても問題ありません。ただし、筋肉の成長には休息も必要。週1日は筋肉を休める日を設けて、心も休めながら焦らず進めましょう。

 また、毎日、同じ動きを繰り返すだけでなく、新しいタスクを貸すと、筋肉の成長につながります。例えば腕立て伏せであれば、スパンッと素早く腕を伸ばす、逆にひじの曲げ伸ばしをゆっくりコントロールするなど。日頃より動きに対する集中力を上げるだけでも、筋肉にとっては新たな負荷になります。

 実はこういった自宅トレは、ジムで鍛えている方にも有効です。マシントレーニングをはじめると「自重トレーニングなんて物足りない」という人がいますが、それは間違い。自重トレを行えば、ジムトレで使われていない筋肉を使うことができます。だから、ジムで鍛えている人でも、真剣に腕立て伏せをやればすごくキツイ。ヘタしたらベンチプレスをやっている人でも筋肉痛になります。

「腕立て伏せなんてつまらない」「基本的な種目はやる意味がない」と断じるのではなく、動きの精度を高め、今まで意識していなかったことを探りながら動いてみる。シンプルな自重でしかできないこともあるので、ジムに行けない日や出張先のホテルなどでも、是非、取り入れてください。

バズーカ岡田氏が指南「初心者のための自重トレプログラム

初心者のための自重トレプログラム

 腕立て伏せ→腹筋→背筋→スクワットの流れで、各種目をそれぞれ30秒間、続けて行う。正しいフォームを重視して動くと効果的。休息を1~1.5分とり、同じ種目を3セット行って、次の種目に移ります。

<腕立て伏せ 30秒×3セット

 肩幅よりも広くとり、胸の横で手のひらを床に着ける。かかとから頭までを一直線に保ったまま、床すれすれまで胸を下げて、上げる。上げた時、肘を伸ばし切って休まない。

※難しい人は膝をついて行ってもよい

<腹筋 30秒×3セット

 両膝を立てて床にあお向けになる。背骨を丸めていくイメージで、最低でも肩甲骨が床から離れる位置まで上体を丸めていく。余裕のある人は腹筋から力が抜けないところまで上げていく。戻す時は、腰から肩に向かって背中が少しずつ床についていくようにする。

※難しい人は両手を前に伸ばして行う。

<背筋 30秒×3セット

 床にうつ伏せになり、両腕は頭上に伸ばして手のひらを内側に向ける。両腕両脚をそれぞれやや広げる。両腕両脚を同時にゆっくりと上げて腰を反らし、下ろす。下ろした時、完全に脱力して休まない。

※難しい人は両腕を前に伸ばさず、体の横にそわせる。

スクワット 30秒×3セット

 両足を肩幅に開き、両腕は肩の高さで前に伸ばす。お尻を後ろに引いていき、太ももと床が平行になるまで膝を曲げる。立ち上がる際、膝を伸ばし切って休まないこと。

<斜め懸垂 30秒>

 肩幅の1.5倍程度に両手を開いて鉄棒を掴む。両腕を伸ばし、かかとから頭までが一直線になるよう調整。胸を鉄棒に引き寄せていき、再び下ろしていく。腕を伸ばす際、肘は伸ばし切って休まない。(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)

長島 恭子
編集・ライターサッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビューや健康・ダイエットトレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌などで編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(共に中野ジェームズ修一著、サンマーク出版)、『つけたいところに最速で筋肉をつける技術』(岡田隆著、サンマーク出版)、『カチコチ体が10秒でみるみるやわらかくなるストレッチ』(永井峻著、高橋書店)など。

岡田 隆
1980年愛知県生まれ。日体大准教授、柔道全日本男子チーム体力強化部門長、理学療法士。16年リオデジャネイロ五輪では、柔道7階級のメダル制覇に貢献。大学で教鞭を執りつつ、骨格筋評論家として「バズーカ岡田」の異名でテレビ、雑誌などメディアでも活躍。トレーニング科学からボディメーク、健康、ダイエットなど幅広いテーマで情報を発信する。また、現役ボディビルダーでもあり、2016年に日本社会人ボディビル選手権大会で優勝。「つけたいところに最速で筋肉をつける技術」「HIIT 体脂肪が落ちる最強トレーニング」(ともにサンマーク出版)他、著書多数。「バズーカ岡田」公式サイトメディア情報他、日々の活動を掲載している。

「骨格筋評論家・バズーカ岡田の『最強の筋肉ゼミ』」3限目のお題は「自宅での筋トレ法」【写真:編集部】