5月13日(月)発売の「別冊マーガレット」2019年6月号でついに完結をむかえる咲坂伊緒さんの「思い、思われ、ふり、ふられ」が、2020年に実写&アニメーションでダブル映画化を果たすことが決まりました。

集英社刊「思い、思われ、ふり、ふられ」は既刊11巻が発売中。全12巻で完結予定

「ふりふら」の愛称で親しまれる「思い、思われ、ふり、ふられ」は、4人の高校生男女の切なくすれ違う恋模様を瑞々しく描いた青春ラブストーリー。それぞれに秘密や葛藤を抱えた4人が恋愛や友情を通して、自分自身や他者と向き合いながら成長していくヒューマンドラマです。

実写映画はキャストに旬の若手実力派を起用し、登場人物が抱える葛藤や悩み、成長していく姿をよりリアルな物語として表現。メインキャストの浜辺美波さん、北村匠海さん、福本莉子さん赤楚衛二さんと三木孝浩監督、そして咲坂伊緒さんからのコメントが到着しました。実写映画、劇場アニメ両作品の脚本作りにも参加している咲坂さんは、今回の発表にあたり「漫画でしかできない事、実写にしかできない事、アニメーションでしかできない事、この3つすべての視点から楽しんでいただく事で「ふりふら」という一つの作品を皆様の中で完結させていただければ幸せです」とコメントしています。

劇場アニメA-1 Picturesがアニメーション制作を担当。キャラクターたちの細やかな感情やささやかな成長を、アニメならではの手法でドラマチックに描きます。

【ストーリー】

偶然出会ったタイプの全く違う【朱里】と【由奈】、朱里の義理の弟の【理央】と由奈の幼馴染の【和臣】は同じマンションに住み同じ学校に通う高校1年生。理央に憧れる由奈、朱里に言えない想いを抱える理央、秘密を抱える朱里、ある秘密を目撃してしまった和臣。それぞれの思いは複雑に絡み合い、相手を思えば思うほどすれ違っていき――切なすぎる恋が動き出す。

【山本朱里役・浜辺美波さんからのコメント】

以前から原作が大好きで、実写化されるとしたら誰が演じるんだろうと思って読んでいました。咲坂伊緒さん×三木孝浩監督の青春実写という、私の憧れのコンビネーションの映画に出演できることにとてもご縁を感じ、嬉しかったです。朱里は人との距離の取りかたは器用ではありますが、傷つく怖さをちゃんと知っている女の子です。朱里として、1度しかない青春を必死に、駆け抜けたいと思います。共演の北村さんは何度かご一緒させて頂いていますが、最初にご一緒した時から雰囲気が変わらず安心感があります。福本さんは2回目の共演でも、同い年なので、撮影当初から話しやすく楽しかったです! 赤楚さんは今回初めまして。そして4人の中だと最年長でいらっしゃるのですが、同級生のように話しかけてくださり、緊張せずに撮影できました! とても居心地のよい雰囲気で撮影に臨むことが出来ました。

【山本理央役・北村匠海さんからのコメント】

原作のイメージを壊さないように心がけるのはもちろん、映画内の4人のコントラストを大切にしたかったのでテンション感はたくさん考えました。役作りに関しては、"言葉とは裏腹の気持ち"をとにかく大事にしました。前向きな言葉とは反対の表情をしてみたり、それがすごく理央らしさに繋がっていくのではないかと思いました。共演者の浜辺さんも、福本さんも、赤楚くんも、とても真っ直ぐでひたむきな方々でした。浜辺さんとは「キミスイ」以来でしたが、花が咲いたようなキラキラした雰囲気が溢れていて、同じ空間にいてとても楽しかったです。4人で楽しくやりながら、青春時代を謳歌できていたと思います。また、三木監督とは僕がまだ小さい頃から作品を一緒にやらせて頂いていて、映画は実に6年ぶりくらいだったのですが、変わらずあたたかい人柄でスタッフさん含むみなさんを包んでいました。芝居しやすかったですし、自由にやらせてもらえるなかにも監督の意図もしっかりあって、話し合いながら進めていくことができました。

【市原由奈役・福本莉子さんからのコメント】

初めて原作を読んだ時に、この作品はきっと誰にとっても共感できる青春の物語なんだと思いました。待っているだけで降ってくる幸せより、4人が努力して掴んだ幸せだからこそ、心から応援したくなるキラキラとした物語になっているんだと感じました。私が演じた由奈ちゃんは人見知りで自分に自信が持てない女の子ですが、まっすぐな芯を心の中に秘めているので、その純粋さやまっすぐさを大切に演じました。そしてどんどん成長していく由奈ちゃんを表現するために、視線でのお芝居もかなり意識しました。今回、2度目の共演になる浜辺美波さんは事務所の先輩であり、同い年でもあるので私にとって心強い存在で、初共演の北村さんや赤礎さんとは初日に敬語を使わずに話すことを決めて、4人全員が本当の同級生のように和気あいあいとした現場でした。撮影に入る前に三木監督から作品に関するお手紙を頂いて、それが役作りをする時の道標になり、撮影に入ってからも親身になって話を聞いて想いを共有してくださるのでとても助けられました。三木監督の撮る映画は映像がとても綺麗で繊細な印象だったので、こうして私もその世界に入ることができてとても嬉しいです。

【乾和臣役・赤楚衛二さんからのコメント】

「ふりふら」を初めて読んだ時、4人の関係性や、想いの複雑な絡み合いにドキドキしながらも前を向き一歩を踏み出す勇気を貰えました。和臣は明るく真っ直ぐで、可愛らしさもあるけど、自分と向き合う事を諦めて、本当の想いを奥底に蓋をしてる人間でもあるんだと感じました。和臣を演じる事で心がけたのは素直でいる事、そして彼が感じている、抱えている想いを表にはなるべく出さずにいる事です。彼自身の心の微妙な変化に気を付けて演じました。共演した美波ちゃんはおしとやかで、様々な場面で周囲に心配りができ、いるだけで華やかになる素敵な方でした。匠海くんは自分をしっかり持っていて博学多才な見たままの好青年で、現場では引っ張っていく力を持っている凄く魅力的な方だなと思いました。莉子ちゃんは居心地の良い空間を常に作ってくれて、自分の世界観を持っており、関西弁で親しみやすい方でした。そして三木監督は柔らかい雰囲気の方で、作品に対する想いや情熱は凄く熱いです。どう見えるか、どう映ってるか等を丁寧に教えて下さって、繊細な心のひだを導き出して下さる素敵な監督さんでした。

【三木孝浩監督からのコメント】

大好きな咲坂伊緒作品を再び映画化する機会を与えて頂けたことを本当に嬉しく思います。原作の「思い、思われ、ふり、ふられ」は、思春期にある、ともすれば本人すらも見逃してしまいそうな小さな感情の機微を繊細にすくいあげエンターテイメントとして昇華させている描写力が本当に素晴らしい作品です。だからこそ実写化にあたっても大仰なファンタジーではなく、何気ない日常の中にある彩りや心の揺らぎを大事にしながら、親の庇護下にある10代特有の焦燥感や、未来への希望と不安の中で、傷つきながらも光射す方へと向かっていく4人のキャラクターの成長譚を丁寧に描きたいと思い撮影に臨みました。そして今回も、次の時代を担うフレッシュな俳優たちと共に悩み、迷い、心震わせて撮影することのできた、とても愛おしい青春群像劇になりました。青春映画が輝きを放つのは、きっと若い役者のみんなが、物語のキャラクターと同じように失敗や後悔を繰り返しながら撮影の中で成長していく様子に誰もが未熟だった頃の自分を重ねて想いを馳せ、愛おしさを感じるからなのかもしれません。見る人すべてにとって、これは「自分」の映画だと思ってもらえるような作品になってくれてたら嬉しいです。

【原作・咲坂伊緒さんからのコメント】

漫画ではできない色や音、動きの連続性のある映像の世界に落とし込んだ時、どんな表現になるのか想像するだけで今からとても楽しみです。実写、アニメとも、脚本の打ち合わせにはプロットから参加させていただきました。私が、キャラクターやひとつひとつのシーンに込めた思いやどうしてもいれてほしいポイントを双方の脚本家の方達、スタッフの皆さんと共有しながら脚本の成立に関わることができたのはとても貴重な機会でした。時には実写ならでは、アニメーションならではの見せ方の違いに感心することもありました。実写では映画「アオハライド」でもお世話になった三木監督に再び撮っていただけると分かった時、「また三木監督とお仕事するのが私の夢です」と言って握手していただいたあの時の言葉が現実になった! と興奮したのを覚えてます。漫画原作ではありますが、それでも人の感情の生っぽさを大事にしていただきたいと常に思っているので、そこを安心してお任せできる三木監督に撮っていただけて本当に光栄です。そしてそれを十分に理解してくださるキャストさんばかりに集まっていただけたことも、本当にすごい事だと思っています。そしてさらにアニメーション映画の制作がA-1 Picturesさんに決まった時、その時点で絶対いいものを作ってくださると確信しておりましたが、制作過程を見せていただくたびにその気持ちは強くなる一方です。漫画では動くことのない絵が、2次元のまま滑らかに動くアニメーションというのは漫画家にとってロマンです。「ふりふら」のキャラクターたちがこの世界ではどんなふうに動くのか私も早く観たい気持ちでいっぱいです。漫画でしかできない事、実写にしかできない事、アニメーションでしかできない事、この3つすべての視点から楽しんでいただく事で「ふりふら」という一つの作品を皆様の中で完結させていただければ幸せです。(WebNewtype)

「思い、思われ、ふり、ふられ」が実写&アニメーションでダブル映画化決定(画像は実写映画版)