働く堅実女子のためのビジネスで役立つマナー、今週は瀬川マキさん(仮名・制作・34歳)からの質問です。

「社外の人と仕事をしていますが、仕事のメールを送っても返信をしてこない、電話をかけてもいつも不在で、折り返しもしてこないという人がいます。舐められているという気分になり、腹も立ちます。そのため連絡がとれたときの、相手のちょっとした態度にもイライラ……。たとえば、何度もメールや電話をしているのに、ひとことの謝りもなく、返事をしてくるだけのときなどです。こういう人とはどう接していけばいいのでしょうか」

電話は突然人の時間を奪うもの、などとネットで言われることも多いですが、そもそもやりとりができなければ仕事が進みません。仕事をしていくなか、ばっくれる相手とはどうコミュニケーションをとっていくのがよいのでしょうか?相手の態度も気になりますよね。鈴木真理子さんに伺ってみましょう。

☆☆☆

しつこいほどに連絡をとるしかない

ご相談ありがとうございます。実際にビジネスパーソンに話を聞いてみても、決定権がある人、状況を把握している人と連絡がとれないために全体的な業務が遅れる、その結果、相手に対していい感情がもてなくなるということはよくあるようです。

世の中には、自分が一番、こちらが忙しいのだから待っていればいい、という考えの人も一定数います。ですが、それ以上に連絡を折り返さないというのは、その人の性格、習慣というのがまずあるでしょう。たとえば、おっとりした性格で返信がいつも遅れてしまう、もらった連絡を放置していても胸が痛まない、マルチタスクが苦手で集中すると別のことに頭がまわらないといったケースなどです。また、ビジネスマナーとして、1~2日で返信すべきという感覚をもっていない、日に何度もメールを読む習慣がないという人もいます。メール文化が発達していると言われていますが、業務のすべてがメールのやりとりで進むというのはごくごく一部なのです。メールに慣れておらず、プロモーションメールなどに仕事メールが埋もれていて、目についていないというケースだってあります。

こういった場合には、とにかくしつこく連絡するしかありません。オフィスに電話したり、会社のケータイ電話の留守番電話に折り返し連絡くださいと言っても連絡が来ない人でも、やりとりする必要があれば、しつこく連絡してよいでしょう。仕事です。躊躇する必要はありません。

メールでこちらに非がないこと、善後策をメールで提案し、電話をかけ続ける

ただし、締め切りが近づいているなどといった場合には、メールの内容に変化をつけましょう。たとえば、「何度もご連絡している件、締め切りが〇日のため、×日までにお返事いただけないとお約束した納期からずれてしまいます。ご了承ください」、「〇〇〇のように進めさせていただきたいと思っております。問題ございましたら、〇日までにお返事をお願いいたします。何度もご連絡させていただいたこともあり、今回お返事がいただけない際には、合意ということで進めさせていただきます」などです。そして電話でも、オフィスなら出てくれた人に、留守番電話なら録音メッセージに、同じ内容で伝えます。このようにしておけば、無用なトラブルが防げるはずです。

相手を外さない方法で寛容な手段を考える

相談者さんは、そういう人とは仕事をしたくない!思ってしまっているかもしれません。でも仕事の場合、その相手を外さない方法で、まずは寛容な手段を考えるべきといえます。なぜなら、世の中には優秀な人ばかりではなく、弱者も一緒に助け合って、お互い育てあって生きるのがいい社会といえるからです。会社も同じです。仕事ができないと判断したら、その時点で切り捨てていくという考えはよろしくありません。

まずは、その人以外に仕事の接点をもつ人を見つけましょう。たとえば自分の同僚、その仕事の責任者である上司の方、その会社のアシスタントのなど、先方の社内でも困っている人がいるはずです。そういう方々に、チームでやりとりさせてほしい、ペア制にしてほしいなど、対策を提案するのです。担当者を変更してもらうというのは、その先の話としましょう。会社ごと乗り換えるというやり方も、会社同士ではありえます。でも、そうなってしまえば、損害額も大きくなります。先方は大打撃でしょうし、一からやり直しとなれば、こちらのダメージも小さくないでしょう。損害を最小限に抑える方法を考えるというのも、優秀な社会人の能力のひとつです。

ビジネスシーンでは、怒りを理論的に、言葉を選んで伝えるのがカギ。

賢人のまとめ

しつこく連絡をとるしかありません。関係者に相談する際には、チームでやりとりさせてほしい、ペア制にしてほしいなど、まずはその人を外さない方法で対策を提案しましょう。担当者を変えてもらったところで、次の人だって同じかもしれません。その人をうまくコントロールしていくことこそが、自身の手間を最小限にし、仕事の効率を上げる結果をもたらします。

プロフィール

女子マナーの賢人 鈴木真理子

三井海上(現・三井住友海上)退職後、“伝える”“話す”“書く”能力を磨き、ビジネスコミュニケーションインストクターとして独立。セミナー、企業研修などで3万人以上に指導を行う。著書は『ズルいほど幸せな女になる40のワザ』(宝島社)のほか、近著『仕事のミスが激減する「手帳」「メモ」「ノート」術』(明日香出版社)、『絶対にミスをしない人の仕事のワザ』は7万部を超えるヒットとなる。 

(株)ヴィタミンMサイトhttp://www.vitaminm.jp/

関連画像