本連載では、Appleの最新情報を噛み砕いて解説する。第27回は3月下旬に発売された『iPad mini』を使ってみた印象をお伝えしたい。

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2015年秋に『iPad mini 4』が発売されてから3年半、ようやく後継のiPad miniが登場した。第1世代ではあるが『Apple Pencil』に対応し、チップセットも『iPhone XR』などと同様のA12 Bionicを備える。筐体の変化こそ少ないが、使い勝手は確実に良くなった印象だ。ちなみに、今回iPad miniナンバリングがなくなったことで、iPadシリーズ全ての名称からナンバリングが消えたことになる。

やっぱりApple Pencil対応は嬉しい
iPad miniを選ぶ最大のメリットは、言うまでもなくそのコンパクトさにある。手を広げれば筐体の両側面まで指が届くため、ガシッとホールドすることが可能だ。Apple Pencilで書き込みをする場合には無意識に筆圧がかかるので、背面を抑える手のひらで押し返せるスタイルは安定感を生む。画面表示とガラス表面の距離が近いフルラミネーションディスプレイのため、画面表示をそのまま触れる感覚も良い。ビジネスシーンで立ちながらメモを取ったり、趣味で外出先の景色を数分でサッと写生したり、とこのサイズが活きる場面は多いだろう。

ただし、残念ながら「ProMotion」テクノロジーに対応はしておらず、リフレッシュレートは60Hz。ハイエンドiPad Proシリーズと比べると、ペン先の動きと画面に線が反映されるまでのギャップはある。しかし、触ってみた印象としては、そこまで遅延が気になることはなかった。

また、モバイル性に長けるiPad miniゆえに、Apple Pencilを携帯する頻度も高くなるだろう。第2世代のように側面にカチッと固定できればよいのだが、そうはいかない。そのため、アクセサリー選びが重要になると思う。一応、Amazon.co.jpなどでは、iPad mini向け(「iPad mini 5」対応を謳う商品が多いが……)のアクセサリーもちらほら出てきており、Apple Pencilを一緒に固定できるケースなども見かけたので、興味があればチェックしてみて欲しい。

ビューワーとしても“mini”は価値がある
筆者は日常的に11インチiPad Proを使用している。しかし、たまに高画質の映画をレンタルして視聴することはあれど、YouTubeなどの動画をサッと見るときには実はあまり活用していない。これはひとえに端末が大きいからだ。長時間端末をホールドすると疲れるし、設置できる場所も限られてしまう。

一方、iPad miniは片手で長時間ホールドしてもさほど疲れない。電車の中でも使いやすいサイズだ。また、台所にちょっと隙間を作れば設置できるので、料理をしながらレシピ動画を流すといった使い方にも適している。

電子雑誌はギリギリストレスなく表示できるし、漫画なら単行本に近い感覚で楽しめる。改めて絶妙だと感じるサイズ感だ。

ディスプレイは7.9インチで、解像度が2,048 x 1,536ピクセル(326ppi)。色域は広く(P3準拠)で、自動で色味を調整する「True Tone」機能も備える。反射防止コーティングも施されており、照明の写り込みなどは気にならずに使えた。

ただし、スピーカーホームボタンがある側の側面に備わっているのみ。スピーカー自体の性能は良くなっているが、普段『iPad Pro』や『iPhone XS』などに慣れている筆者からすると、サウンドはやや物足りない。ステレオサウンドにこだわる場合には、同じく先日発売された第2世代の『AirPods』などと合わせて利用することをお勧めしたい。

関連サイト
iPad mini - Apple(日本)

text井上晃
(d.365

掲載:M-ON! Press