高齢化が問題となっているのは日本だけではない。中国でも少子高齢化社会問題となりつつあり、高齢者に優しい社会作りが急がれている。一方、すでに少子高齢化の社会に突入している日本では、中国に比べると高齢者に優しい環境作りがなされていると言えそうだ。中国メディアの捜狐は15日、日本の住宅で高齢者が快適で安全に生活することが出来るような設計がなされていることを紹介する記事を掲載した。

 記事はまず、中国は長年にわたって行ってきた一人っ子政策の結果、2000年ごろから少子高齢化社会問題となっていると指摘し、「養老問題」が大きな課題となっていると紹介。「養老」とは中国語で、高齢者のお世話という意味であり、現在の中国では家族が高齢者の世話をするのが一般的だが、夫婦2人で4人の年老いた親の世話をしなければならないケースが多く、これは一人っ子政策の弊害とも言われている。

 続けて、日本では高齢者用施設が充実していて、施設では便利で安全で健康に、そして、快適に高齢者が生活できるよう様々な工夫がなされていると紹介。たとえば施設内の水周りは車椅子の高齢者でも快適に使用できるように、高さが計算されているとしたほか、ベッドも可動式となっていたり、足元を冷やさないために床暖房が設置されたりしていると紹介した。

 さらに高齢者の安全を確保するために、段差をなくしたバリアフリーになっていたり、様々な箇所に手すりが設けられていたり、滑り止めの工夫がなされていたりすると伝え、今後中国でも高齢化がさらに深刻な問題となっていくことが予想されているため、日本の事例や高齢者用施設から学べる点は多いと強調した。

 中国の60歳以上の高齢者人口は2016年末の時点で2億人を超えており、今後は拡大を続ける見通しだ。経済成長に伴って中国人は豊かになっており、介護事業を含めた高齢者向けのビジネスも今後さらに拡大していくと見られている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

中国でも深刻な「高齢化」、「養老問題」では日本に学べ=中国メディア