◆~柳谷智宣の「デジタル四方山話」第45回~



 筆者は、働きたいときに働いて、飲みたいときに飲んでいるので、オンとオフが曖昧。そのため、どんな時間に連絡が来ようとも、気にも留めない。対応できるときに対応するまでと割り切っている。



 そんな筆者が朝起きてメールチェックすると、「夜分遅く失礼します」とか「夜遅くにメールをお送りしてしまい申し訳ございません」と書いてあるメールが届くことがある。確かに、電話での連絡であれば必要なマナーだが、なぜメールで書くのだろうか? アナログの行動様式を何も考えずデジタルに持ち込んでいるリテラシーの低い人なのだろうか?



 しかし、調べてみると、メールの送信時間を気にする人が意外と多いことがわかった。



メールの送信時間に気をつかっている人が多い実態



 遅い時間に送信する場合は、「自分が頑張っているアピールをしている」「すでにプライベートでくつろいでいる自分が後ろめたくなる」「自社がブラック企業だということを喧伝している」といったことを考えたり、感じたりする人がいるらしい。ウサギのような繊細さだとは思うが、他の理由も見かけた。



「同僚に送りたいが早退したことを責めていると受け取られそう」「同報メールリリースを送りたいが、深夜だと読んでもらえない」「つい先ほど別件でメールを送ったので間隔を開けたい」といった風にいろいろあるよう。翌朝の出社時間に送るのがベストタイミングのようだ。



 ただし、プライベートユースの携帯にビジネスメールを転送している人が、夜に見て気分を害するという意見もあったが、これには同意できなかった。そんなデジタルリテラシーが低い&頭の悪い人とは距離を置いたほうがいいだろう。



 例えば締め切り日に成果物を納品して飲みに行く予定の場合、16時に送るとすぐにチェックされていろいろ突っ込みがくるかもしれない。そこで、17時とか18時とかの、仕事を終えていてもおかしくない時間に送信すれば、仮に返事がきてもスルーして飲みに出かけられる。



 あとは、内容があまりないメールを送ってくることが多い人には、こちらが即レスすると時間の無駄なので、間隔を開けたいという人もいるようだ。筆者はすべて即レスなので、会社員はいろいろ気をつかって大変だなあ、と感じる。



 しかし、課題があるならソリューションがある。メールアプリの「予約送信機能」だ。送信メールを作成して、送信予定日時を設定すると、一旦保存され、指定日時に送られるというもの。後で作成しようと後回しにして忘れてしまうというトラブルを防止できる。



 予約送信機能はいろいろなアプリブラウザーの拡張機能が搭載しているが、2019年4月1日Gmailが15周年を記念して対応したので紹介しよう。



Gmail15周年記念「メール予約送信機能」の使い方



 新しいGmailでは「送信」ボタンの横に、「▼」マークが現れる。クリックすると、「送信日時を設定」というメニューポップアップする。開くと、タイミングによって「明日の午前」とか「月曜日の朝」といったありがちな日時の選択肢が出る。自分で指定するなら「日付と時刻を選択」をクリックすると、カレンダーが開く。



 予約送信されたメールは「予定」というフォルダーに分類されており、送信されるまではいつでもキャンセルしたりできる。



 スマホアプリでも予約送信機能が提供される予定だが、アメリカユーザーを中心にロールアウトが進んでおり、現時点では筆者のiOS端末とAndroid端末両方で利用できなかった。実装されれば、画面右上の「・・・」メニューから「予約送信」(現在は「Schedule send」)をタップできるようになる。



 送信タイミングが気になる人は、送信時間を自在に操り、空気を読んだベストタイミングで送信するようにしよう。筆者のように空気を読まない人でも、ベストタイミングなのであればそれに越したことはないし、そこまでの間送信メールキャンセルできるというメリットもある。今すぐ使うかどうかはともかく、いざというときのために利用方法は身につけておくといいだろう。

【柳谷智宣】
お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年原価BARオープン。2年前に海底熟成ウイスキーを扱う「トゥールビヨン」を立ち上げ、現在販売中





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