ニューヨーク 24日 ロイター] - イランのザリフ外相は24日、トランプ大統領イランとの戦争を望んでいるとは思わないが、対イラン強硬派のボルト大統領補佐官(国家安全保障問題担当)などによって紛争に誘い込まれる可能性があるとの見方を示した。

ニューヨークイラン国連代表部で行われたロイターとのインタビューで語った。

ザリフ氏はトランプ大統領について「戦争を望んでいるとは思わない」としつつ、「彼が戦争に誘い込まれる可能性は排除できない」と続けた。

ボルトン氏を代表格とする政権メンバーイスラエルのネタニヤフ首相がトランプ氏をイランとの紛争に突き動かす可能性はあると述べた。

「現在の(対イラン)政策を立案した人々は交渉による解決は望んでいない。しかし、イランは対立を求めているわけでもなく、自国を守ることもやめないと明言する」とした。

ザリフ外相は、米政府がイランの精鋭部隊「イスラム革命防衛隊(IRGC)」をテロ組織に指定したことは「ばかげている」と一蹴。ただ、米側がイラン軍への対応に関する交戦規定を変えない限り、軍事行動で応じる考えはないと言明した。

イランのロウハニ大統領や一部の軍幹部らはこれまで、米国がイラン産原油の輸出を阻止するなら、湾岸諸国が原油輸出をできないようにすると述べ、中東産原油輸送の大動脈であるホルムズ海峡を封鎖する可能性を示唆してきた。

ザリフ氏は、米軍艦船が引き続きホルムズ海峡を通過できるかという質問に対し、「船舶の通過は可能だ」と答えた。米国が現行の交戦規定や対話チャンネルなどを引き続き守るならば、「ペルシャ湾における米軍の存在が本質的に不安定要因と考えてはいるものの、われわれは何の行動も起こさない」と語った。

米政府は22日、イラン産原油の禁輸措置について、日本を含む8カ国・地域に対する適用除外措置を打ち切ると発表し、5月1日までに輸入を全面停止するよう求めた。撤廃後にイランから原油を輸入すれば米国の制裁措置の対象となる。

ザリフ氏は「制裁を逃れる方法は常にある。その分野でわれわれは博士号を持っている」とけん制。原油絡みの制裁によってイラン一般国民は痛手を被っていると指摘し、国民のために政府は可能な手段を全て用いて原油を販売すると強調した。

 4月24日、イランのザリフ外相(写真)は、トランプ米大統領がイランとの戦争を望んでいるとは思わないが、対イラン強硬派のボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)などによって紛争に誘い込まれる可能性があるとの見方を示した。写真はニューヨークでインタビューに際して撮影(2019年 ロイター/Carlo Allegri)