大切に貯め込んだ資産をアコギな手法で奪い取る「騙しの手口」は、消滅する気配がまるでない。むしろ我々のライフスタイルの変化に合わせ、より巧妙に、狡猾に進化しているのが現実だ。その最新トレンドを探るべく、詐欺&悪徳商法の被害者・加害者双方を徹底取材。人間心理の隙間を巧みに突いてくる“悪魔のスキーム”を詳報する。



◆謳い文句と実態が乖離するソーシャルレンディングの闇



 インターネットを通じて出資者と貸し手を仲介する金融サービスソーシャルレンディング。利回りも高く、少額から投資できるため熱を入れる個人投資家も多い。



 しかし最近では貸したお金が戻ってこないなど投資被害も頻発。次々と大手業者が提訴されている。京都大学卒の高山紗奈さんも火の粉を浴びた被害者だ。



「1年前から始めたのですが、株のように売買する必要がなく、定期預金のようにお金を預けるだけなら楽勝と思ってました。中でもエーアイトラストという業者は公共性の高いファンドが多く、利回りも高い。取締役に元官僚が名前を連ねていたので、すっかり信頼してしまった」



 これまで高山さんは6つの案件に240万円ほど出資した。



「最初に投資したのが利回り7.5%のマンション工事ファンド。5か月後に満額償還され、立て続けに除染事業や高速道路工事のファンドに計160万円を投資しました。いずれも8~12%という高利回りに惹かれたのですが……」



 しかしこれらは事業実態のない虚偽の募集であることが判明。金融庁からは2度にわたる業務改善命令が下り、3月には金融証券取引業の登録も取り消された。



「現在は貸付先から同社への支払いが停止しているようで、資金回収のメドは立っていません」



 現在、高山さんは同社に対する集団訴訟に参加している。



「最悪、全投資額の損失も覚悟しています。利回りの高さはリスクの高さ。高い勉強代だったと思うしかありません……」



<高山さんの焦げたソーシャルレンディング>

・公共工事での燃料卸売り 投資額30万円 利回り8% 運用期間19か月

誤解を生じるような表示で’19年3月に行政処分



IoT実証実験ファンド 投資額50万円 利回り11% 運用期間18か月

虚偽の表示で’18年12月に行政処分



・除染事業ファンド(虚偽の募集) 投資額50万円 利回り11.5% 運用期間12か月

貸付先は支払い停止中



高速道路工事ファンド(虚偽の募集) 投資額30万円 利回り12% 運用期間18か月

貸付先は支払い停止中



【高山紗奈さん(仮名)】

京都大学卒。大手IT企業でマーケティングを担当。仮想通貨投資ではコインチェック騒動に巻き込まれて絶賛含み損中



<取材・文/週刊SPA!取材班>

― 騙されてはいけない! ―





高山紗奈さん(仮名)