長渕剛が20年ぶりに映画主演を務める、2020年公開予定の「太陽の家」メインキャスト発表記者会見が、4月25日東京都内で開催された。

【写真を見る】飯島直子に引っぱたかれるシーンについて、長渕剛は「3発目は思い切りヒット!」と興奮気味に語る

本作は、単純だけど実直な一人の男の「愛」が、不器用で臆病な少年の心を成長させていくストーリーで、人と人との「愛」を爽快に描く感動作。長渕は主人公の棟梁・川崎信吾を演じる。

また、新たに追加キャストとして、飯島直子、山口まゆ、潤浩(ゆんほ)、広末涼子、瑛太の出演が発表された。信吾の妻・美沙希を飯島、娘・柑奈を山口、信吾と関わっていくシングルマザーの池田芽衣を広末涼子、その息子・龍生を潤浩、信吾の愛弟子・河井高史を瑛太が演じる。

■ 広末涼子「長渕さんならではのライブ感がある」

この日の会見には、長渕をはじめ主要キャスト、権野元監督が登壇。役衣装の長渕は「この現場に携わることができて最高ですね! まさにファミリーです。笑顔の絶えない毎日で、きれいな方にも囲まれて、映画界のカリスマ・瑛太もいて、かわいい孫ができたようなものです」と充実した表情。

飯島は「夫を手のひらで転がしている妻で、こんな機会がない限り長渕さんを転がすことができないので楽しい」といたずらっぽく語る。

山口は「長渕さんをはじめ皆さんが優しく明るいので、私自身も明るくなっている気がします」と報告した。

また、広末は「長渕さんと共演するなんて想像もしていなかったので光栄。現場にも長渕さんならではのライブ感があって、ワクワクしながら撮影しています」と述べた。

さらに、息子役の潤浩君から「(広末と)一緒に遊んだり、お菓子をもらったりしました」と言われると、「もうメチャメチャかわいいです。最近はキャッチボールで遊ぶ余裕も出てきました」と本当の親子のような仲の良さを見せた。

■ 瑛太、長渕との共演で「今にも涙が溢れそう」

瑛太は「長渕さんには小学校の頃から影響を受けていて、どんなに苦しい時も剛さんの曲に支えられ、這い上がらなければと生活してきた」と多大な影響を受けている様子。

亡くなった自身の父親も長渕と同じ鹿児島出身で「だから剛さんに会うと、父親とはこうであってほしい、強く優しく笑っていてほしいと思うし、父性を背中から感じる」と語り、「剛さんは役を演じるにあたり、アイデアを出して台本を立体的にさせている。芝居をする、映画を作る、という作業の上で楽しい毎日。今にも涙が溢れそう」と感激で目元を拭った。

そんな瑛太に、長渕は「どこからどこまでが本気か分からない」とおどけつつ、「僕自身、30代40代は瞑想の日々で悩みぬいていた。その渦中に瑛太はいる」と心情を察し、「瑛太をはじめ、皆さんが一つの台本に対していろいろな思いと愛情を抱いていて、それぞれのプロ根性で作品を立体的にしようとしている。映画は共同芸術だから、みんなでワッショイ!と積み上げていく作業。みんながそこにいてくれればいい」と持論を述べた。

■ 長渕、飯島が妻役で「人生がもう一度あったらなぁ」

長渕自身も現場では「俺の実人生にこういうことがあるのかなぁ?と涙が出たり、父や母、妻や娘のことを思い起こしたり。この映画には『いいなぁ』という響きがある。涙がヤバイ!と思うくらい出てくる」と深い思い入れを明かした。

飯島については「飯島さんが来られた瞬間にフラフラ~と寄って行っちゃった。人生がもう一度あったらなぁと思ったり」とゾッコンも「早朝から僕の顔を引っぱたくシーンがあって、3度引っぱたかれました。3発目は思い切りヒット!」と舞台裏を明かす。

しかし、その重要なシーンの説明を細部までしてしまう勢いで、権野監督から「長渕さん、そろそろネタバレ部分に…」とストップをかけられる一幕も。

飯島は、長渕について「いつも怒っているのかと思っていたら、ずっと優しい。不機嫌なところを見たことがなくて、気遣いがすごい」と長渕の一面を明かすと、広末も「チャーミングな信吾さんを演じてくれるところが意外。『棟梁です』というせりふの時に、目を疑った動きがあって、それがかわいくて。チャーミングで最高です。すごく面白い動きをされています」と見どころ予告。

長渕は照れながら「皆さん繊細な気遣いをされる方。とにかく楽しい現場です」と笑顔を浮かべた。

■ 「新しい家族の形が見えるような映画」

最後に権野監督が「普遍的ではあるけれど、新しい家族の形が見えるような映画になっている。まだ大変なシーンの撮影が残っているけれど、いいものを届けたい」と意気込み。

長渕は「たくさん泣いて、たくさん笑って、見終わった後に誰かと手をつなぎたくなるような、そんな映画です」とアピールした。(ザテレビジョン

映画「太陽の家」メインキャスト発表記者会見に登壇した(写真後列左から)権野元監督、広末涼子、長渕剛、飯島直子、山口まゆ、瑛太と潤浩(同前列)