大好きでたまらない片想いの彼とのLINE……、文章を打っては消し、また作り直して送信ボタンを……

(……いやちょっと待って削除削除、これはちょっと偉そうだからこれなら……いややっぱこれダメだよね、ナシナシ、……うん、よし、これなら過不足なく媚びもなく自意識過剰でもなく普通だよね? よし。送る。送るよ?)

そして、えいっ、と送信。手には気のせいかじんわり汗までかいている気が。

……なんて。

片想いのお相手に送るLINEの裏側は、いつも緊張と逡巡と期待とちょっとした後悔であふれかえっていますよね。

……お気持ち、お察しします。

そんなドキドキを軽く吹き飛ばせるような。できれば彼とのLINEを楽しめるような。あわよくば振り向かせちゃうような。

そんな、ちょっとした気構えとコツをご紹介します。

■毎日送るのはアリ? 片思いの彼を振り向かせるLINEの頻度

片想いの彼に送るLINEの頻度ってどれくらいなの……?

さて。ここでひとつ、考えていただきます。

「そもそも私、なんで彼にLINEを送ってるの?」って。

◇片思いの彼を振り向かせるLINEの頻度って?

頻度は、誘いたいサイクルに合わせるべきです。

男性にとってLINEは、交換日記でも交流系掲示板でもなく、単なるチャットツール。「連絡」の道具です。

スマホも携帯もポケベルもなかったはるか昔(でもないですね)は、好きな人とデートするには、ご両親が電話に出るのを覚悟しつつ、一大決心をして自宅に電話しなければなりませんでした。今考えると信じられないことですよね。

その感覚を、片想いの彼とのLINEのときにも持ってもらいたいです。わざわざ自宅に電話してまで「今日天気よくてよかったねー!」なんて言いませんよね?

つまり、そういうこと。

たとえば彼が毎週末会えそうなら、月曜日の夜とか、火曜日の昼間くらいに、週末の予定を聞くLINEを。待つのが女、とかいまだにそんな風潮があったりしますが、そんなの、この勝負に勝つためならくそくらえだ、くらいの強いハートを持ってください。誘ったもん勝ちです(笑)。

女性同士のくだらない牽制は無視して、まわりをサクサク出し抜いてしまいましょ!!

◇毎日送るのはアリ?

ナシ。絶対やめたほうがいいレベルで、ナシです。

基本的にLINEは「会う」ためのツールだから、毎日LINEを送りたいなら「毎日会える立ち位置になってから」にしましょう。

彼氏かルームシェアでもしてない限り、毎日会うなんて普通は考えられないし、毎日「明日はここでデートしよ」って送ることができる状態だったら、それはすでに片想いから卒業しています。

「パートナーor親友レベルで仲よし」以外の間柄の女性から毎日LINEが来て喜ぶ男性は、まずいません。

■送っちゃダメ! LINEのNG内容

◇終わりの見えない会話

「○○くん、おつかれ~! ……、そっかー私もそう思う!! ところでさ……、へーそうなんだ、意外だね。あ、そういえば……」

いわゆる「いつまですんの、このやり取り」ってやつです。

女の子同士だと特に問題ないどころかむしろ盛り上がってる感満載だし、グループLINEでは実際にこんなやりとりを頻繁に目にします(笑)。

女性のほとんどはコミュ強で、会話を「何かの約束」や「解決」のために交わすのではなく、純粋に「会話」を楽しめます。それゆえに、延々とネバーエンディングLINEができてしまうのですが、男性にとっては難しいです。

基本的に男性にとって会話は、意思伝達の手段なので、問題が解決されたりアドバイスし終えたりした時点で、その「会話」は終了なのです。

◇彼の人間性を断定するようなこと

「○○さんって××な人ですよね」

相手の意外な一面が知れたときとか、相手との距離感が微妙なとき、無意識に出がちなひと言です。

この「××」が的を射ていれば問題ないのですが、ちょっとズレてると即、(俺のことわかってねえな……)ってダメのレッテル貼られるので要注意。

LINEの会話でわざわざ伝えなくていいフレーズです。

◇やたら長文

「○○くん、おつかれ~! ……(トークルームが自分の送信の吹き出しでいっぱいになるくらい長い)」

内容じゃなくて、単純に「長い」のがつらい。読むに堪えない……って人、結構います。

特にLINEは、吹き出しになっている会話たちがパッと目に入る直感的UIデザインですから、長文の威圧感がすごいんですよね。ビジネスメールのような大量の文字の嵐は、基本NGです。

(んー、後で読もう……)と、そもそも読みたくもない気分にしてしまったり、(短文返すのもちょっとアレだし……、でも今考えられないし返事はあとでだな)と、誠実に返そうとするが故のプレッシャーをかけてしまったり。

どちらにせよ、相手に心理的負担をかけていることは事実です。LINEは軽く、を心がけましょう。

◇コンプレックス・悩みの打ち明け

「私、〜なんです(ショボン)」

返しにくいですよね。普通に考えて(笑)。

リアルに相対していれば、「私かわいくないから……」の「……」が何を意味しているのかも、ニュアンスも、テンションも、見た通りのままなので、お相手も、正解の対応がわかります。

ただ、グチを聞いてほしいだけなのか、本当に悩んでいて相談にのってほしいのか、「え。全然かわいいじゃん、なに言ってんの!」って褒めてほしいのか。

文字だとわかりづらいんですよ。

男性の多くは、文字の裏に隠されてる感情を読むのが苦手です。どうしても伝えたいなら、会っているときに!

◇とりあえず、返事待ちみたいな探り

「おつかれさま」とか「今、忙しいですか?」、「おはよー」、「ねえねえ」、「(スタンプだけ)」

「用があるなら、さっさと言え」のひと言につきます。

「今何してんのー?」どうでもいい男性から送られてきてイラっとするLINE、これNo.1だと思うんですけど、どうですか? やられてイヤなことは、相手だってされたくないんです。

片想いの人と少しでもつながっていたい気持ちはわかりますが、かまってちゃんはいけません。

「今、忙しいですか? 暇ならちょっと電話しても大丈夫だったりします?」
「ねえねえ、今日飲みにいこうよー♡」
のように、要件まで一気に送りましょう。

忙しい彼への、ささやかな心配りです。

■片思いの彼を振り向かせるLINEの内容

◇共通の関心事(映画や食事など)

「昨日、○○さん出演の映画の続編が出るってテレビでやってて、公開日○月○日らしいですよ!」

LINEは会うためのツールにとどめましょう、と言われても、それしか連絡できないのはつらすぎる……というあなた。

共通の趣味の気になる情報を彼に共有、なんて大義名分を掲げてLINEすれば、彼も喜んでくれるはず。

会うきっかけにもなるしね。

◇あなたの言ったこと、ちゃんと覚えてます

「友だちに、おいしいイタリアンのお店紹介してもらったんですけど、今度ご一緒にいかがですか? イタリアン好きって言ってましたよね?」

いつも申し上げていることですが「あなたのことを考えて生きています」アピール、重要です。お相手に(お、俺に気がある……?)と思わせるには、どんな小さなことでも、以前に話した内容を覚えています、と披露することです。

誘う理由も作れるし、意識して覚える癖をつけておきましょう。いいことしかないから。

◇まるで彼女かのようなLINE

「このあいだ話してた映画の先行上映の抽選、2人分応募しちゃっていいですか? せっかくだから一緒に観に行きたいです♡」

まるで彼女かのようなLINEをしつつ、距離感をすこし残した言葉づかいを心がけます。「〜じゃない?」ではなく、「〜だと思いませんか?」とか。

大企業にお勤めのバリキャリの友だちが、昇進する理由はすでにその人がそのポジションのお仕事をこなしてるから、と言っていたことがあります。つまり、課長に昇進したいなら課長の仕事をしていなきゃならない。

彼女に昇進したいなら、彼の脳に「あれ? この子、俺の彼女かな?」と勘ちがいさせるために、あたかもすでに彼女になっているかのような会話をしてなきゃならないワケです。

でもわかってる女を演出するために、敬語で出しゃばらない距離感は維持、コレです。

◇誰かに私を奪われるよ的なスパイス

「この前会った人に告白されたの、断ったけど……。なんか微妙な気分なので飲みに連れてってくれませんか?」

自分は興味ない男に告白されて断った。といった連絡をナチュラルにかましてみましょう。

あからさまですが、片想いのときは多少パンチのきいたこともやらないと、時間ばかりがどんどん過ぎていきますから。

誰かに私を奪われる前に早くクロージングして! という雰囲気全開の、関係を変えるための攻めの一手も、ときには必要です。

◇LINEで振り向くわけないじゃん、男は五感で攻めろ!

「(通話ボタン)」

とは言え、LINEのコミュニケーションだけで男の人を振り向かせることは、困難極まりなさすぎのハードモードです。

五感をくすぐるためには通話です。あなたの心地いい声を聞かせてうっとりさせてあげましょう(笑)。

■片思いの彼とLINEを続けるテクとは?

続けるテクは、ない!

続けなくてよろしい!! デートの約束をしたら、「おやすみ♡ 楽しみにしてるね♡」で終わってください! お願いだから!!

……なんでそんなにラリーを続けたがるんでしょう。

あなたはその時間を彼と共有できたかのような気になって、満足かもしれませんが、彼はきっとLINEより現実のあなたと現実でお話ししたいはずです。

連載「LINE道場」でも再三申し上げているとおり、LINEの頻度が多いやりとりでご満悦なのは、主に女性側ばかりです。彼氏ならまだ話もわかりますが、片想いの彼に「彼氏」の役割を押しつけてはいけません。それは、晴れて彼女になってからのお楽しみにとっておいてください。

片想いしている側は、会えない日々が想いを募らせたりしがちですが、想ってもいない人にとってあなたは今のところ「会わなきゃただの知人」という事実から目を背けないように。

■返信が途切れた場合の対処法は?

返事がなくてもかぶせる心の強さを持とう。

です。

未読や既読無視をした理由は、ぶっちゃけ彼にしかわかりません。あなたが悩んだって、モヤモヤしたって、勝手な理由を考えたって、それは全部「まちがい」なんです。

考えるだけムダ。悩むだけ損です。

メンタルをこじらせるくらいなら「あと2回、何事もなかったかのようにLINEする。それでもダメなら、即、次!!」と決め、普通のテンションで普通に連絡をとってください。

すべては彼とのデートのため

片想いのときにLINEでできることは、暗記できるほど申し上げておりますが、「会うためにがんばる」これだけです。

平安時代の貴族の女性でもあるまいし、外出できないご身分なワケでも、和歌のやり取りをしているワケでもないんですから、文字のやりとりばかりしてないで、顔を見せて笑いあいましょう。ね?

あ、最後にもうひと言だけ。元キャバ嬢が教える~とか偉そうなこと言っといてなんですが、片想い中は、むしろキャバ嬢の営業的LINEにならないように注意してほしいです。

キャバ嬢は忘れられたくないから定期的に連絡をしますが、片想いをしているなら、目的は「忘れられないように」ではなく「恋愛成就」ですから。

(二宮ゆみ)

※画像はイメージです

片思い中の彼に「送ってはいけないLINE」