広瀬すずヒロインを務める連続テレビ小説なつぞら」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか)。

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ドラマは、戦争で両親を亡くし、兄妹と離れて北海道・十勝で育ったヒロインの奥原なつ(広瀬)が高校卒業後に上京し、アニメーターとしてみずみずしい感性を発揮していく姿を描く。

第4週では、泰樹(草刈正雄)と剛男(藤木直人)の仲たがいを解決するため、演劇に挑戦することとなったなつの姿が描かれた。

なつが高校生となり、“魂”が口癖の倉田隆一(柄本佑)やクラスメートの居村良子(富田望生)など個性的な人物が登場したが、最も個性を放ったのが板橋駿谷演じる門倉努なのではないだろうか。

昭和の昔ながらの“番長”を思い起こすビジュアルに、強気な発言。でもどこか憎めない“番長”は登場するたびに注目を集めた。そんな“朝ドラ”初出演となる板橋にインタビューを行い、朝ドラが決まった際の気持ちや門倉の役柄などについて聞いた。

――“朝ドラ”に出演が決まった際のお気持ちを教えてください。

めちゃめちゃうれしかったです。これはとうとう奇跡が起こったぞ! と思いましたね。ずっと小劇場でお芝居をやってきて、最近は映像のお仕事もいただいたのですが、“朝ドラ”のような大きな仕事で、しかもこんなに良い役をいただけると思っていませんでした。

「誰々さん朝ドラ出演! 」「誰々さん大抜てき! 」というニュースがあると思うんですけど、俺の中では俺が一番の大抜てきです(笑)。「NHKの皆さんは優しいな~」と思いました。

■ 板橋「撮影の時は34歳だったので…」

――演出家の田中正さんが板橋さんをキャスティングされたと聞きましたが。

正さんは、俺が出演している舞台にもよく見に来てくださっていたんです。ちょうど1年前、3月の終わりにやっていた舞台も見に来てくださっていて、「終わったー」って着替えていたら、マネジャーさんが控室に入ってきて「朝ドラが決まった。田中さんが外にいるから一緒に話を聞いてほしい。」って、舞台を見に来てくれたその日にオファーもらったから、とても興奮していて(笑)

その時、正さんから「撮影が11月からだから」って言われ、プラス「これ以上は体を大きくしないで」って(笑)。「昔ながらの番長の役だから、現代的な筋肉を作らないで」って言われたんです。なので、撮影がスタートする11月に向けてちょっとだけ絞りました。

――他に田中さんから準備するよう言われたことはありますか?

高校生に見えるよう若々しさを保ってほしいと言われました。撮影の時は34歳だったので…演劇部メンバーには、本当の17歳男の子がいるんですよ。隣に並ぶとこんなにも違うんだと驚きました。

高校生演じると言っても、高校生は「高校生をやろう」とは考えていないだろうなと思ったので、あまり「高校生を演じよう」とは考えないようにしようにしました。

演じようとすればするほど、絶対高校生には見えなくなるような気がしたので。

あと、門倉は“男っぽく見せよう”とする人なんだなって台本を読んで感じました。なので、“大人っぽくなりたい”っていう気持ちや背伸びしている感じが見えると、高校生に見えるだろうなとも思いました。

■ 板橋「門倉はとても素直で、天邪鬼で、男らしく見せたい! という人」

――今も少しありましたが、門倉はどのような人だと思いますか?

台本が本当にすごく丁寧に描かれていたので、読んだ時に門倉はとても素直で、天邪鬼で、男らしく見せたい! という人。しかも、それが全部みんなにばれちゃってるっていう、すごくかわいらしい人だなと思いました。

門倉が出てくるシーンは、必ずといっていいほど、笑いが起きるように描かれているので、それはしっかり全部笑いをとっていかないともったいないことになるなと思ったので、そこは注意しましたね。

そのおちゃめな感じが、視聴者の方に見ていただいて、朝から笑ってもらえればいいなと思いました。

あとは、門倉は林業をやっているという設定なんですよ(笑)。正さんに「番長の実家はたぶん、林業」って言われ、それなら普段から重いものを持っているだろうから背中を鍛えようと思いました。

門倉は、周りに気を使っているんだけど、それが空回りしていて、でもどんどん走っていってしまう、演劇部メンバーからも「しょうがない、もう支えるしかない」と慕われている雰囲気がありますよね。

そういう意味で言うと、演劇部メンバーにも恵まれましたね。みんな「番長、番長!」ってすごく盛り上げてくれて。みんなが盛り上げてくれるから、俺も乗っかっていって(笑)。とても助かりました。

――撮影が始まる1カ月前くらいから、演劇部で舞台の稽古をしていたとお伺いしましたが、その時の様子はいかがでしたか?

部長の雪次郎を演じている山田裕貴君がすごく引っ張ってくれましたね。知り合って「今日から皆さん演劇部です」って言われてもちょっとギクシャクするじゃないですか。「みんなどんな感じかな?」と探りあいますよね。一番しっかりバカをやってくれるんですよ。山田君は先陣切って、「声出して行こう! 」と盛り上げてくれました。そのおかげで、団結できたのかなとも思いますね。山田君がやるから俺らもやろうっていう気持ちにもなりますし。

その中で、発声練習とか、早口言葉とか、腹筋とか演劇部の練習メニューをみんなでしたのですが、俺が演劇を始めたころにやっていたトレーニングもあったので、とても懐かしかったです。(ドラマなどの)現場でこんなふうにみんなで練習メニューをすることはほぼないので。

スタッフ役の人もたくさんいるんですけど、その人たちもずっと稽古場にいてくれて。そのおかげで、みんなで舞台を一緒に作るんだ、これまでの高校生活を一緒に過ごしてきたんだという気持ちが、自分の中でもイメージしやすくなりました。

――その稽古の中での門倉ならではのエピソードはありますか?

早口言葉が黒板に20個くらい書いてあって、山田君が指した早口言葉を、指名された人がすぐ立って早口言葉を3回言う練習があるのですが、俺の順番が回ってきたときに、言えなくても全部勢いで押し切るということをやりました。

全く早口言葉は言えてないのですが、「なんとかなんとかなんとか!!! 」という感じで、ずっとMAXで力入れて、言い終わった後に「オラー!! 」って周りを見て、その勢いだけで文句を言わせないっていう(笑)

恥ずかしいから勢いでごまかして、「どうしたオラァ!! 」「お前らやれぇ!!! 」という感じでごまかし切るっていうのはやりながら、すごい門倉努って感じがするなぁと思いましたね(笑)

■ 板橋「この子は本当にすごい女優さんなんだなって感じはしました」

――ヒロイン広瀬すずさんの印象はいかがでしょうか?

すずちゃんってすごくオープンで明るい子なんですよね。お芝居やるってなったらグンって役に入るのに、役に入っている間もみんながやってることを聞いて笑ってるし、みんながしていることに対しても反応もすごい早くですし…。それに、本当に器が大きい人だなと感じました。

壁を作ったりとかということがなくて、ずっと広瀬すずのままということに驚きました。そういうふうに芝居できる人ってあまりいないので。

すずちゃんの中で、スイッチはあると思うのですが、それがこうあんまり見えなくて、本当にすんなり役に入っていって、すんなり広瀬すずに戻っているという印象でした。

でも、なっちゃんなっちゃんだなっていうのは分かりますし、カットがかかったらすずちゃんだっていうのも分かる。そこのクロスオーバーな感じは、この子は本当にすごい女優さんなんだなって感じはしましたね。

あとは、良子ちゃん役の富田望生ちゃんもすずちゃんと何度も共演されているので、その関係性もあって、二人が和気あいあいとしている姿はかわいかったですし…。「若いねぇ女の子たち、うらやましいわぁ」と思っていました、おっさんだから(笑)

■ 板橋「門倉を見て笑ってもらえたらこんな幸せなことはない」

――最後に番長としての「なつぞら 」の見どころなどを聞けたらと思います。

“番長”としてですか? 番長の見どころは全てです(笑)。朝から「なつぞら」を見ていただいて、門倉を見て笑ってもらえたらこんな幸せなことはないので、笑ってもらえたらいいかなって思いますね。

■ 第5週(4月29日[月]~5月4日[土]放送)のあらすじ

ある日、東京からひとりの学生が訪ねて来た。なつと生き別れた幼なじみ・佐々岡信哉(工藤阿須加)だった。感動の再会もつかの間、信哉から兄・咲太郎(岡田将生)が新宿で働いているらしいと知らされ、なつは動揺する。そんななつを見ていた富士子(松嶋菜々子)は、一緒に東京に行こうと提案。

夏休みを使って、なつは富士子とともに9年ぶりの上京を果たす。東京の目覚ましい復興に圧倒されつつ、なつは新宿の有名店・川村屋を訪ねる。そこの美人マダム・光子(比嘉愛未)から兄について貴重な情報を聞く。(ザテレビジョン

板橋駿谷、“番長”の裏側を語る