NHK総合4月29日に放送した『総決算!平成紅白歌合戦』の第1部で、平成元年から30年間の『NHK紅白歌合戦』より特に心に残るステージをダイジェストで放送した。スタジオでは小野文惠アナウンサーが司会を担当して北島三郎松田聖子そして嵐の5人とともに「平成の紅白」を振り返る。

平成4年1992年)の『第43回NHK紅白歌合戦』から「チェッカーズ解散!ラストステージは紅白!」と題してチェッカーズが“フェアウェル・メドレー”で『ギザギザハートの子守唄』をパフォーマンスする場面が映った時のことだ。ワイプでは相葉雅紀が「声、凄いね会場」、櫻井翔が「声凄いよ」と身を乗り出すように見入っていた。

当時の嵐メンバーはまだ小学生だったのであまり覚えておらず、平成初期の映像は逆に新鮮だったようだ。平成5年までを振り返り、それぞれがコメントするなか櫻井が「あのチェッカーズの会場の空気凄かったね」と切り出したところ、相葉も「チェッカーズのコンサートの会場みたいだった」と驚きを隠せない。

ラストステージだったんですよね」と言う松本潤小野文惠アナがうなずきながら「客席の声が全部、マイクから入ってましたもんね」と共感する。櫻井も再び「あれはすごい一体感ですよ」と唸った。

『第43回NHK紅白歌合戦』には人気絶頂だった光GENJIをはじめ、紅白2回目となるSMAPやX JAPAN(当時は「X」名義)も出場していた。なかでも9回目出場となるチェッカーズはこの紅白をもって解散するとあり、集まったファンの大合唱による圧倒的なステージになったのである。

実はそれから23年を経て、元チェッカーズの鶴久政治が2015年9月30日に放送された『ナカイの窓 SP』にゲスト出演して当時のエピソードを明かしている。

NHKホール前にはチェッカーズ最後のステージを見ようと多くのファンが集まっていたが、チケットがなければ入られない。するとX JAPANやSMAPのファンが呼びかけてチケットを集め、チェッカーズファンに「私たちはこれからずっと応援できるから」と渡したという。

そうしたファン同士の絆があって、多くのチェッカーズファンが入場できたこともあの大合唱に繋がったのだ。

『総決算!平成紅白歌合戦』ではSMAPによる数々の登場シーンも映った。平成15年(2003年)に初めてトリを務めた時は、同年起きたイラク戦争へのメッセージとともに『世界に一つだけの花』を届けた。

また、平成21年(2009年)には同年6月に亡くなったマイケル・ジャクソンを追悼する「マイケル・ジャクソン スペシャルステージ」でSMAPがパフォーマンスするシーンも観られた。

番組オンエア後には、視聴者から「やっぱりね、日本にはSMAPが必要だよ。SMAPみたいな人達がいてくれるだけでどれだけの人が日常の中でフッと笑顔になれたり、元気が出たりしたことか…」や「SMAPの解散は悲劇的だったと思うし、SMAPがいないということについて今もふいにものすごく悲しくなることがあるけど、平成の終わりという、彼らが駆け抜けた時代を振り返るこのタイミングにそのSMAPはいない、ということが何だかとてもSMAPらしいと私は思ってしまって、何とも言えない気持ちに」などのツイートが飛び交っている。

チェッカーズファンに「私たちはこれからずっと応援できるから」とチケットを手渡したSMAPファンも、様々な思いで観ていただろう。ただ、X JAPANは解散を経て再結成を果たし、今もなお活躍していることを忘れてはならない。

画像は『鶴久政治 2018年2月8日付Instagram「ロケチュウ」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)

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