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◆億万長者はエリートにあらず! 一攫千金を成す人の意外な共通点
 ついに令和を迎え、新たな時代の幕開けに慶祝ムードが高まっている。

 一方でサラリーマンの懐はどうか。減らない残業、相次ぐ値上げ、増えるばかりの税金と社会保障で可処分所得は減るばかり。財務状況は依然、厳しいままだ。

 しかしそんななか、着実に資産を増やしている“勝ち組”がいるのもまた事実。年収1000万円はおろか、1億円を稼ぐ猛者もおり、その数も右肩上がりに増加している現状がある。

「国税庁が発表した統計年報によると’17年に年収1億円以上を稼いだ人の数は2万3250人日本国内の就労者人口が6552万人なので、全就労者の0.031%の割合です」

 そう語るのは、フィスコリサーチレポーターとして日々多くの富裕層と接する馬渕磨理子氏。

◆<年収1億円overの職業の割合>
株・為替などのトレーダー 56.4%
一流企業の給与所得者 31.8%
事業所得者 7.8%
不動産所有者 2.8%
作家ミュージシャン 1.2%
’17年度の国税庁統計年報より、所得区分から職業を類推し作成。高給取りの医者や弁護士も組織の長にならない限り、年収1億円は不可能。最も効率が良い職業がトレーダーの様子

年収1億円overの職業の割合

 特筆すべきは、今の日本で勝ち上がるのは圧倒的にトレーダーが有利という点だと語る。

「年収1億円以上の人の職種内訳を見ると、株やFXなどのトレーダーが過半数を占めています。労働市場では勝ち組とされる上場企業の役員ですら、その実、年収は800万円程度だったりしますから、給与所得だけで資産を増やすのは現実には厳しい。そもそも組織を率いて企業を経営する能力と、儲けを出して稼ぐ能力は別のもの。個人で財を成すには、トレーダーは魅力的な職業です」

◆億プレーヤーは’08年以降増加傾向
 億プレーヤーは’08年以降、増加傾向にあることが明らか。’17年には’08年の1.5倍の数に増えている。

億万長者は年々、増えている!
国税庁統計年報より作成。’08年のリーマンショック以降、年収1億円以上の人口は、ほぼ右肩上がりで推移している。つまり年を追うごとに新たな錬金術も生まれているのだ

 勝ち組には、事業での成功者や企業重役より「己のメソッドを構築して資産を激増させた人」が多いと言える。

「トレーダーとして億り人になるには、少額から大きく資金を動かせるFXで資産を築き上げて、それを元手に株で大きく稼ぐパターンが多く見られます。彼らの原資は必ずしも多いわけではなく、むしろ50万円から始めた、という話をよく聞きます。1000万円を稼ぎ出せるようになると、複利によって加速度的に資産が増加していきます。自分の年収を超える額をトレードするようになると心理的な負荷がかかり、損切りや利確を躊躇する“スランプ期”に陥ると言いますが、ここを自力で越えた人は強い」

◆「何屋かわからない仕事」が莫大な富を生む契機になる
 一攫千金を目指すにあたって、まず目安にしたいのは資産を10倍まで増やすこと。その術は何もトレードだけに限らない。

「積み上げた知見やスキルから資産を増やす手がかりを得る。これが新たな時代にはとても重要です」

 そう語るのは、『未来の稼ぎ方』(幻冬舎)などの著書を持つサプライチェーンコンサルタントの坂口孝則氏だ。

「人生100年時代において、会社というプロジェクトの寿命は10年と短くなっています。つまり新時代のビジネスパーソンには、業界を横断した知見や複数のスキルが求められる時代になっています。サラリーマンであり、トレーダーであり、社会についてメディアで発信する……そんな『何屋かわからない仕事』にこそ、これからの価値創造が生じるはずです」

 事実、自営業で婚活ビジネスを営む傍ら民泊に乗り出し本業を上回る収入を得た女性や、競馬好きが高じてオンラインサロンを開設。瞬く間に1000人の生徒を集め、サロンの収益だけで月500万円を稼ぐ猛者も、取材を進めると現れた。資産10倍への近道は、意外なところに眠っているのだ。

【馬渕磨理子氏】
フィスコリサーチレポーター。京都大学公共政策大学院卒。法人の資産運用や管理を行い、そこで学んだ財務および経営分析を生かして個別銘柄の分析を行う

【坂口孝則氏】
サプライチェーンコンサルタント。電機、自動車メーカーを経て、製造業を中心にコンサルティングを行う。朝の情報番組『スッキリ』ではコメンテーターも務める
― 資産10倍メソッド

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